劇場公開日 2025年1月31日

「どう向き合うのか?」リアル・ペイン 心の旅 ぱんちょさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5どう向き合うのか?

2025年1月31日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

俳優ジェシー・アイゼンバーグの監督第2作。
ユダヤ系である彼自身のルーツにも向き合う形で、祖母の故郷のポーランドを訪ねるロードムービー。
彼と従兄弟がお祖母ちゃんの遺言でポーランドを訪ね、史跡ツアーに参加する話なんだけど、突拍子もない困った奴(=a real pain)でそれでも誰もに愛される従兄弟を演じたキーラン・カルキン(「ホーム・アローン」のマコーレー・カルキンの弟)が素晴らしい!
困った奴でありながら誰よりも収容所での感情(これもreal pain)に向き合う…そりゃアカデミー助演男優賞だわ…(彼はユダヤ系ではないらしいんだけど…)
そして、収容所シーンの自然にそうなったと思われる厳粛さとベンジーの慟哭がまさにリアル…
ただね、この映画単体としては素晴らしいんだけど、じゃあユダヤ人がパレスチナで虐殺(ジェノサイド)を行っていることにどう向き合うのか?ということは問わざるを得ない。
ユダヤ系の人々も、まさに今真価を問われてると思いますよ…

ぱんちょ