「知的深さxエンターテイメント性・・・オールタイムマイベストの1つ」劇場版「進撃の巨人」完結編 THE LAST ATTACK 井筒考庵さんの映画レビュー(感想・評価)

5.0 知的深さxエンターテイメント性・・・オールタイムマイベストの1つ

2025年12月28日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

楽しい

知的

斬新

映画.comへのエントリーが最近なので幾つかの作品について遡ってレビューしていますが、本作は2026年年明けにドルビーシネマ版での復活上映が予定されていて、レビュー兼プレビュー。

群像劇としても映像表現としてもマイ基準として⭐︎5評価は既に確定。

補足的に表題の知的深さについて記しておくと、

まずSF設定。★

この作品での設定上の大きな特徴は、「世界同時認識」というアイデア。 説明は省略しますが、自分の知る限り同様のアイデアを用いているのは、SF小説では「スローターハウス5」@1969/カート・ヴォネガット、「あなたの人生の物語」@1998/テッド・チャン、そして本作「進撃の巨人」@2009〜2021/諌山創の3つだけ。(多くのSFでの設定は、相対性理論x量子並行宇宙のパターン。対して、最小作用の原理/ファインマンの経路積分は、未消化なまま)

次いで哲学的テーマ。★

西洋哲学の歴史的テーマは、1) 主観と客観、2) 運命(決定論)と自由意志、3) 有限と無限、4) 唯名論と実在論、大きくこの4つ。

進撃はテーマ2)に真正面から取り組んでいて、同時にSF設定も新規性があり、エンターテイメント要素としてドラマ・ビジュアルにも成功していて、とても稀有/レアな作品。

年明けの復活上映の後に、レビューを追記するかもしれませんが、基本的にもう書き足すことはないです。

井筒考庵
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