「不滅の傑作。」劇場版「進撃の巨人」完結編 THE LAST ATTACK ひろさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0不滅の傑作。

2024年11月25日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

興奮

進撃の巨人の信者と言われるくらい、進撃にハマって10年以上、崇拝、布教を続けてきた。

どんなラストを迎えるか、尻すぼみで終わるのではないか。
マレー編に入った直後はもうエレンたちはでてこないのかと一時的に原作から離れたこともある。
だが、アニメの放送を見て再び原作熱が戻った。
実際にはわたしなんかが想像できないほど、深い世界だった。漫画もアニメも詳しくないわたしがたまたま出会って、リアルタイムで最後まで見届けられたことは幸運だったと思う。
原作が終わってから、まだアニメがあると心を落ち着かせ、アニメが終わってからはもう終わってしまった、ということが受け入れられず、心にぽっかり穴が空いていた。
進撃の話題はあまり耳にしなくなり、次々と他のアニメや漫画について「とても面白い」「名作」「大ヒット」などと聞くと勝手にライバル意識で嫉妬していた。
もう世間では進撃は忘れ去られていくのか。過去の名作になってしまうのか。

映画館に足を運んで、映画館の中で一番大きなスクリーンがほぼ埋まっているのを見た。
老若男女とは言えないまでも、中年から中学生くらいまでの男女が終映後、涙を拭きながら出てくる。
後ろの席の若い女性は「泣きすぎて顔やばい」と言っていた。
わたしも初めから終わりまで泣き通しだった。
テレビアニメで見たときよりもずっと心が動かされた。
声優さん達の名演によるキャラクターの心情、ひとつひとつの動きまでかっこいいアクション、こだわりを感じるBGMと効果音……。細部まで堪能できるから、より鮮明に作品の素晴らしさが伝わってくる。
そして、大勢とこの感動を分かち合える喜び。
みんな、忘れてなんかいなかった。
忘れ去られるはずなんてなかった。
さらに、これでもう、この作品が終わったんだなぁという実感。
わたしにとっては卒業式のようなものだった。
いつも心にあるけれど、けして同じような気持ちではいられない。
だが、わたしの人生においておそらく最高の作品だ。

もうテレビで見たし。何回も繰り返し見たし。
漫画だって手を伸ばせばすぐに読み返せる。
あ、ここで「次号」だったな。
あぁ、こういうあおりが書かれていたな。
アニメ勢はここで一カ月待たないなんておもしろさ(絶望感)半減だな。
ささいなことでも覚えているほど何度も見ていた、読んでいたとしてもこの映画体験はしたほうがいい。

ありがとう諫山先生。
ありがとうスタッフ、キャストのみなさん。
ありがとう進撃の巨人。

ひろ