ゴーストキラーのレビュー・感想・評価
全196件中、21~40件目を表示
とても惜しい
幽霊とWin-Winの関係
深い人間理解に根ざしたアクション映画の傑作
(完全ネタバレですので必ず鑑賞後にお読み下さい!)
結論から言うと、今作の映画『ゴーストキラー』を大変面白く観ました。
今作は、深い人間理解に根ざしたアクション映画の傑作だと思われました。
この作品の根底に流れているのは、人間の多面性・重層性だったと思われます。
主人公・松岡ふみか(髙石あかりさん)の友人・飯田マホ(東野絢香さん)は、ホストのリュウスケ(一ノ瀬竜さん)からDVを受けているのですが、リュウスケは主人公・松岡ふみかへの対外的な対応はにこやかで丁寧で、人間の二面性をさり気なく表現しています。
主人公・松岡ふみかは、感情の幅が分厚く時にコミカルですが、弱さを持つ友人・飯田マホを助ける毅然とした態度も持っています。
一方で、殺し屋・工藤英雄(三元雅芸さん)は他者との関係性において幅が狭く不器用で、だからこそ殺しの能力に長け、その不器用さで宿命的に裏切られ殺されたと言えます。
今作で描かれている重層的な各登場人物の的確な配置で作品に幅を持たせながら、さらに今作が秀逸なのは、感情の幅がある主人公・松岡ふみかと、不器用な殺し屋・工藤英雄との、対照的な2人が、死んだ殺し屋・工藤英雄の霊が主人公・松岡ふみかに憑依するという、さらなる重層性が描かれている所にあると思われました。
この事により、感情の幅がある主人公・松岡ふみかの中に不器用な殺し屋・工藤英雄が霊として憑依する表現として、主人公・松岡ふみかを演じている髙石あかりさんが、1人2役的な演技をして表現することになります。
個人的には、このような1人2役を見たことがなく、さらにそこにレベルの高いアクションが加わる表現の分厚さに、驚きの面白さがあったと思われます。
もしかしたら(死者が憑依する以外の)物語としてはオーソドックスな面もあるのかもしれませんが、この重層性とレベルの高いアクションによって、今作の映画『ゴーストキラー』は、傑作に引き上げられたアクション映画になっていると僭越思われ、今回の点数となりました。
重層的な人物描写を描き出した(ベイビーわるきゅーれシリーズ監督である)今作の脚本の阪元裕吾さんにはもはや信頼しかないですし、これまでアクション監督だった園村健介 監督は、監督としても見事な作品を表現出来る才能があることが分かり、僭越、嬉しく、大変面白く今作を最後まで観ました。
設定が…
殺し屋が撃たれた薬莢に、死にきれない念を残し、その薬莢を拾った女子大生にだけ見え、肉体に入り込み、操作できる…
その設定は悪くないし、アクションも良いし、あかりちゃんも可愛くて良いのだけれど…
いやはや、普段何も運動してなくて、正義感だけが強い、華奢な女子大生は、本物の殺し屋の蹴り食らったら、もう立てんよ…ってか、取り憑いた方も、そんな運動不足の女子大生の身体は、まぁ動かんて…
最後は何で成仏できたのかも、イマイチスッキリしないし、高石あかりちゃんを楽しみつつ、アクションを観るだけの映画…
べいびぃわるきゅうれの方が面白い
ポップなハードボイルドヒーローアクション
なんのこっちゃよく分からんが、そんな感じ
高石あかりをギリ薄ーく知ってるかもくらいで、驚異的に(自分の)知らない俳優ばかりで逆に新鮮だった。
世の中には味のある役者さんがまだまだいるものですねぇ。
工藤役の俳優さんのアクション、キレキレでしたね、
ずっと香川照之に見えてましたが
ボディはふみかだから、さすがに格闘戦の力勝負は勝てないでしょって感じだけど、
生ふみかの状態で最強の殺し屋のスリーパーホールドから逃れられたの、すげ〜!
影原と工藤の関係エモい、
そんな感じ、
知らんけど
最高でした!
もっと高石あかりのアクションが見たかった
アクションよし
髙石あかりは素晴らしいが…
スッキリ爽やか
意外に面白い快作
ベービーワルキューレ1,2は好きですが、それとは全くの別物。
本作は、死んだ(成仏するまでの)殺し屋のゴーストに取り憑かれた女子大生の話しという単純で軽目のストーリーです(上映時間104分)。アクションと、ゴーストとの入れ替わりとだけで、見せるのが本作の売りです。そこは上手く出来ていると思います。高石あかりが三元雅芸に取り憑かれたときの映像が高石だったり、三元だったりするのが楽しい。ただ、高石がハンドガンを持つ手をブレることなく構えられているのもよいけれど、高石がらみのアクションシーンについては、シルエットの小柄なスタントを使ってでも、もっと沢山見たいと思いました。同色のモッズコートを着用させ、入れ替わりに違和感がないようにしているのが御愛嬌です。
殺し屋の亡霊
GHOST KILLERは直訳すると幽霊を殺す者だから、映画の元殺し屋の亡霊だとGHOST of KILLERでしょうね。女子大学生ふみかが、たまたま訳アリの薬きょうを拾ったことで、その弾に殺された殺し屋影原の霊が憑りつきます、女性にしては正義漢の強いふみかと影原が手を組んで、女を騙すクズ野郎を制裁したり影原を殺した暴力団に復讐を遂げる怪談アクション。なんといっても着想がユニークですね。
2025年度後期放送予定のNHK連続テレビ小説『ばけばけ』のヒロイン役に選ばれた髙石あかりさん、初単独主演のアクション映画の割には熱演でした、ただ、終盤のアクション・コーディネーター兼の川本直弘さん演じる桂と影原の殴り合いは、見せ場のつもりなんでしょうが8分とちょっと長くて引っ張り過ぎでヤキモキしました。
この作品、スピード感があり、シンプルなストーリー展開、好きです。特...
バロム1の友情パワーを思い出した。
意外 面白かった
まったく期待しないで見たが、なかなかいい作品だった。
2025年 今年春の作品
進化する邦画
進化という言葉が正しいかはさておき、面白さの根源が映像そのものだけでなく、リアルさを追求した脚本にあるのかもしれない。
到底不可能なことを見る面白さはあると思うが、その舞台が「日常」である場合、飛躍し過ぎるのではなくある程度でとどめておくことにリアルさがある。
この場合、飛躍し過ぎている部分がある。
ただ、主人公フミカの心理描写はとてもリアルで自然に感じた。
まずこの部分に非現実的な飛躍感がないのがよかった。
普通の女子大生から見れば、反社組織そのものが非日常であり、そこで繰り広げられる彼らの世界は完全に飛躍しているだろう。
しかし、フミカの友人マホ
彼女の彼氏という男のDV
そんなものは割と日常にあるのだろう。
この部分がこの作品をリアルにするのにとても効果的だった。
また、
なぜフミカがユーレイに憑りつかれてしまったのかという部分も、意外に上手く設定されていた。
このユーレイの設定もまた面白いし、ユーレイが成仏したいと思っている点も面白かった。
この作品で必要だったのがアクションシーンで、特に格闘シーンは不可欠
この部分、若干B級感を感じてしまうのが残念だった。
ただ、実際に戦っているのがフミカという設定
彼女に憑りついて闘っているユーレイの工藤
この描き方は良かったと思う。
この作品の性格上、バーでのシーンは重要だが、割とありきたりの描き方だった。
もっと貫くような格闘シーンであって欲しかったし、下らない男たちの余計なおしゃべりも無くていいのかなと感じた。
このシーンに同時に描かれていたのがフミカの葛藤だった。
悪い人に自首させるという考えとお仕置き
男たちの思惑に対する怒りは、単にその事だけでは済まないということ。
この部分の「勉強」は物語上必要だったと思うが、へらへらする余裕を男たちに与えることで従来の表現方法とダブり、シーンを見終えた後に満足感が残らない。
そして、
アパートをぐちゃぐちゃにされることは必要だったのだろうが、見たこともない普通の女子大生を、反社3人(4人)がサイレンサー付きガンを持って襲うことはないと断言できる。
部屋にあったカセットボンベの爆発程度にしてよかったんじゃないかな。
さて、
工藤に憑りつかれてたった1日の出来事
マホの男をブッ叩き、バーで男たちをぶちのめし、襲ってきた連中から逃げて復讐するという大忙しの1日
「最悪だったけど、自分自身が変われたような気がする」と、フミカは言った。
格闘で折れた肋骨と傷だらけになったこと、顔の傷
フミカの呟きに殺し屋のカゲハラが反応した。
言葉はなかったが、一旦組織に入ればどうすることもできないと思い込んでいた。
しかしフミカが「反社をぶっ壊す」と言ったことで、実際にそれができた。
一番変わったのはカゲハラと工藤だったのかもしれない。
成仏した工藤が何も言えないまま消えていったという設定は良いと思った。
フミカのこの「最悪だったけど、自分自身が変われたような気がする」というセリフ
これを生かすために、いつも変な男ばかりに巡り合うマホをもう少し描きつつ、何もしないまま、単にSNSのフォロワーの多さを人生の定規としていたフミカの実生活をもう少し描いてほしかった。
単純な設定の中にも、フミカの心情がよく出ており、反社のユーレイという組み合わせは思ったよりずっと面白かった。
この悪くない脚本をもう少し練り込んでほしかった。
見るたびにアクションスキル上がってる
全196件中、21~40件目を表示













