劇場公開日 2025年4月11日

「香港映画が失ったもの」ゴーストキラー La Stradaさんの映画レビュー(感想・評価)

香港映画が失ったもの

2025年4月15日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

 恨みを残して死んだ殺し屋の霊が女子大生に憑依し、無念を晴らそうとするお話です。高石あかりさん主演、阪元裕吾/園村健介コンビが脚本・監督という『ベイビーわるきゅーれ』と同じ組み合わせが期待を高めると共に、「今更、二番煎じ?」という懸念も立ち上がります。

 いやいや、そんな心配は無用でした。メリハリのある脚本、テンポのよい展開、殺し屋が憑依した女と女子大生を演じ分ける高石あかりさんの可笑しみのある振り幅、全てを堪能しました。「ベビわる」より輪郭のはっきりした物語だったと思います。何より、香港映画ですらワイヤーアクションやVFXが今や当たり前の現代にあって、そうしたギミックよりもあくまで身体性の限界に拘る格闘シーンのキレに痺れました。

La Strada