ゴーストキラーのレビュー・感想・評価
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ユニークな着想と本格格闘アクション。多摩市ロケ地の選択も渋い
「ベイビーわるきゅーれ」の主演コンビのうち、本格の格闘アクションを担っていたのは伊澤彩織。スタントダブルやスタントパフォーマーとしても、ハリウッド映画「ジョン・ウィック:コンセクエンス」を含む内外の大作多数に参加してきた逸材だ。なので、髙石あかりが単独主演のアクション映画と聞いて格闘シーンが持つのか心配したが、鑑賞して納得。三元雅芸が演じる凄腕の殺し屋・工藤の幽霊に憑依されると、普通の女子大生・ふみか(髙石)に超一流の戦闘能力が宿るという設定なのだが、ふみかに工藤が憑依しているときのアクション場面では髙石と三元の演技を巧みに切り替えて表現している。劇中の敵からはずっとふみかの姿に見えているはずだが、観客には「中身は工藤なので、そのへんは想像でうまく補ってください」と暗黙の了解を求める演出意図であり、悪くはない。髙石あかりが目当ての観客には彼女のかっこいいシーンを提供し、アクション好きには三元雅芸のよりハードでスピーディーな格闘演技を味わってもらえる。
ちなみに三元は最近のドラマ「DOPE 麻薬取締部特捜課」にも病院に送り込まれた殺し屋役で出演していて、短い出番ではあるがドラマの空気感を一瞬で変える俊敏な動きで強い印象を残していた。メジャーな作品への出演が増えてほしい俳優だ。
前半の闘いで、霊の工藤がふみかに「腕が細いので打撃や締め技の威力が弱い」といった趣旨の説明をする。とくに体を鍛えているわけでもない女性の腕力や持久力を考えれば当然そうなのだが、後半は作り手がそれを忘れてしまったかのように、工藤が憑依したふみかが大勢の敵を相手に長丁場の戦いを続ける。とはいえ、そもそも殺し屋の霊が憑依して強くなるという設定自体がぶっ飛んだフィクションなので、細かいことは気にせず楽しむべき映画だろう。
余談だが、わが地元・多摩市の見覚えある場所がいくつも出てくるのは嬉しい。喫茶店カナディアンコーヒーショップなどは割とよくロケ地になるが、乞田川沿いの並木道や、乞田川近くの住宅街から登って日医大永山病院の裏手に出る階段など、比較的地味なロケーションを選んでいるのも渋い。ほかに、千葉県の木更津市公設地方卸売市場の近くや袖ケ浦海浜公園などでも撮影が行われたようだ。
荒唐無稽すぎる設定を常識ヒロインの絶妙なバランス
アクション監督として知られる園村健介が監督(兼アクション監督)、阪元裕吾監督が脚本を手掛け、主演が髙石あかりと、どう考えても『ベイビーわるきゅーれ』を想起させる顔合わせなのだが、適度に「ベビわる」感もあれば、また別個のベクトルも楽しめるというジャンル映画としては最適なバランスに落ち着いているのではないか。
園村監督の演出は、笑いの部分でもそこまでしつこく押してこないので、ある意味では見やすくなっていて、もともとの設定が突拍子もないこの物語においては、ふざけすぎない塩梅もちょうどよかったように思う。
そして「ベビわる」との最大の違いでもあるのだが、殺しはあくまでも殺しであり、決して許してはいけない犯罪であり悪徳であり、主人公が最後まで受け入れたわけではないという限界ラインが設定されていること。ふみかというキャラが常識人であるという設定がちゃんと最後まで生きていて、それを工藤や影原もちゃんと認めている関係性が心地よい。
あとこれは脚本上の仕掛けだけど、エンドクレジットで工藤の名前の漢字が「英雄」だったとわかる瞬間は、ベタでもやっぱりグッと来るんだよな。
高石あかり、最後の殺し屋役かも
ご存知ベイビーわるきゅうれ組です
何とか時間を作って最終日最終上映に観てきました
日曜劇場の御上先生では最終回まで見所は無く、高石あかりの無駄遣いか?とネットで話題になるくらいに、瞬く間に有名女優になりました
ひょっとすると最後の殺し屋役(殺し屋の幽霊に身体を乗っ取られただけ)かもしれないです
相変わらずの高石節でこの手の役なら現在右に出る者は居ないくらい上手いです
残念なのは本人のアクションシーンが少ないところですね(思ったより)
ファンはもっと見たかったと思います
ラストバトルも高石に任せても良かったのではないかなー
たった1日の出来事なのにバトルが多くて柔な女子大生には相当酷な展開なのにボロボロ感が少ないような
三角巾に包帯姿も見てみたかったな
世界観がベビわると同じなので匂わせがあっても面白かったかな
(私が気が付かないだけで掃除屋の中にいたかもしれないが)
ベビわるよりB級感が強いが単純に楽しめるから満足度が高かった(サムライタイムスリッパーに雰囲気が似てると思う)
アクションが出来る演技派女優としての地位は築きつつあります
高石あかり、応援してます
工藤のキャラが良い
面白いけど
時間も短いので無駄な描写も無く、サクサクと進む。作中時間、実質一日の出来事だしね。
ただ、前半で「身体が軽い」(身体が軽いので攻撃力が弱い)と言ってた設定何処行ったw
最後のタイマンなんか、普通に男でも体力続かないぞ。
女殺し屋が男に取り憑くパターンじゃダメだったんかな?
あと、撃たれた弾丸や刺したナイフなら分かるけど、薬莢で取り憑かれるってw
アクションを楽しむ映画。
公開時、見逃した作品。
配信されてからも後回しにしてしまっていたが、「鬱陶しい気候の時は、アクション映画に限る」と視聴。思ってたのとちょっと違ったが、まぁ、面白かった。
幽霊とバディを組むことになる高石あかりが、「ベビわるのちさと」っぽさをまとっているところが、ファンとしては楽しい。でも、映画全体のテイストとフィットしているかというと微妙なところもある。
アバンタイトルからのオープニングのスタッフロールでのローマ字表記など「カッコイイ!」と観られたい方向にやや傾いている感じなので、その後のベビわるっぽいバイトのくだりとか、憑依された時の一人で二人分の会話をしなければならないところとか、コメディに振り切れてない感じなので、ちょっとお尻がもぞもぞしてしまった。
でも、アクションシーンは文句なしに面白いし、高石あかりのキレのよさとか、観ていてとても気持ちいい。それに、反社や搾取DV男への容赦なさはお見事で、カタギとして暮らすことのよさとの線引きがキチンとしているので、安心して観られた。
アマゾンザッピングしてたら、見つけた。散歩していたら、ダイヤモンド拾った気分。
へいびーよりゴースト派
国民的女優になる髙石あかり、"反社"裏社会・殺し屋稼業との決別・卒業?
特定ジャンルのイメージが付きすぎないよう、幅広く演じられる"ただの"俳優・髙石あかりへ…
ここ日本で殺し屋・"反社"裏組織といったら、そう『ベイビーわるきゅーれ』阪元裕吾脚本作品で、髙石あかりの魅力再び爆発!しかも『ベビわる』でのアクション主担当は伊澤彩織だったけど、今回のガチアクション『ベビわる』まひろ枠は幽霊でのボーナスラウンド。
「手は掴めるのか」…今回、彼女が演じるのは、殺し屋の幽霊に取り憑かれて無念を晴らす成仏のための復讐を手伝う羽目になった大学生!ガッツリ幽霊だよ。そんなマンガ的な設定(ex.『ヒカルの碁』『デスノート』)から、大学生・ふみかの声と殺し屋・工藤のイケボを瞬時に使い分けつつ器用にコメディセンスを今回も発揮する。コミカル演技とシリアス演技のバランス。クソみたいな社会への不平不満・イライラやネガティブな感情から眠れる熱い想いをたぎらせていき、人のためになりたい正義感 ✕ 戦闘能力・殺しスキルの最強タッグで、最低な奴を許せずにやっつける主人公・松岡ふみかの真っ直ぐな思いが周囲にプラスな影響を与えていくタイプのシナリオ。
と、自ずと類似点を列挙したくなったり、比べてしまう『ベイビーわるきゅーれ』の精神的姉妹分にあたる作品で彼女への選別のような、巣立ち・卒業制作のような立ち位置に思えた。ラストのセリフ「クソ映画3本立て」という親友との予定も、(※無論『ベビわる』は"クソ映画"などではなく素晴らしいシリーズだが)どうしても『ベイビーわるきゅーれ』のことを指しているとしか思えない。ゆえにドングリが弾丸に見える演出も、そこに込められた背景の意図を(勝手に)読み取るとエモい。より広い世界へと旅立つ彼女の背中を押して、そっと応援するような…。考えすぎだろうか?
殺された?殺す?復讐?
鍵閉めるよ〜。気をつけるよ〜。
復讐はスッキリするんじゃないの?
死ぬ気でやれよ
中途半端な復讐は一番よくない
え、一日しか経ってないの?…って感じ。
とても惜しい
幽霊とWin-Winの関係
深い人間理解に根ざしたアクション映画の傑作
(完全ネタバレですので必ず鑑賞後にお読み下さい!)
結論から言うと、今作の映画『ゴーストキラー』を大変面白く観ました。
今作は、深い人間理解に根ざしたアクション映画の傑作だと思われました。
この作品の根底に流れているのは、人間の多面性・重層性だったと思われます。
主人公・松岡ふみか(髙石あかりさん)の友人・飯田マホ(東野絢香さん)は、ホストのリュウスケ(一ノ瀬竜さん)からDVを受けているのですが、リュウスケは主人公・松岡ふみかへの対外的な対応はにこやかで丁寧で、人間の二面性をさり気なく表現しています。
主人公・松岡ふみかは、感情の幅が分厚く時にコミカルですが、弱さを持つ友人・飯田マホを助ける毅然とした態度も持っています。
一方で、殺し屋・工藤英雄(三元雅芸さん)は他者との関係性において幅が狭く不器用で、だからこそ殺しの能力に長け、その不器用さで宿命的に裏切られ殺されたと言えます。
今作で描かれている重層的な各登場人物の的確な配置で作品に幅を持たせながら、さらに今作が秀逸なのは、感情の幅がある主人公・松岡ふみかと、不器用な殺し屋・工藤英雄との、対照的な2人が、死んだ殺し屋・工藤英雄の霊が主人公・松岡ふみかに憑依するという、さらなる重層性が描かれている所にあると思われました。
この事により、感情の幅がある主人公・松岡ふみかの中に不器用な殺し屋・工藤英雄が霊として憑依する表現として、主人公・松岡ふみかを演じている髙石あかりさんが、1人2役的な演技をして表現することになります。
個人的には、このような1人2役を見たことがなく、さらにそこにレベルの高いアクションが加わる表現の分厚さに、驚きの面白さがあったと思われます。
もしかしたら(死者が憑依する以外の)物語としてはオーソドックスな面もあるのかもしれませんが、この重層性とレベルの高いアクションによって、今作の映画『ゴーストキラー』は、傑作に引き上げられたアクション映画になっていると僭越思われ、今回の点数となりました。
重層的な人物描写を描き出した(ベイビーわるきゅーれシリーズ監督である)今作の脚本の阪元裕吾さんにはもはや信頼しかないですし、これまでアクション監督だった園村健介 監督は、監督としても見事な作品を表現出来る才能があることが分かり、僭越、嬉しく、大変面白く今作を最後まで観ました。
設定が…
殺し屋が撃たれた薬莢に、死にきれない念を残し、その薬莢を拾った女子大生にだけ見え、肉体に入り込み、操作できる…
その設定は悪くないし、アクションも良いし、あかりちゃんも可愛くて良いのだけれど…
いやはや、普段何も運動してなくて、正義感だけが強い、華奢な女子大生は、本物の殺し屋の蹴り食らったら、もう立てんよ…ってか、取り憑いた方も、そんな運動不足の女子大生の身体は、まぁ動かんて…
最後は何で成仏できたのかも、イマイチスッキリしないし、高石あかりちゃんを楽しみつつ、アクションを観るだけの映画…
べいびぃわるきゅうれの方が面白い
ポップなハードボイルドヒーローアクション
なんのこっちゃよく分からんが、そんな感じ
高石あかりをギリ薄ーく知ってるかもくらいで、驚異的に(自分の)知らない俳優ばかりで逆に新鮮だった。
世の中には味のある役者さんがまだまだいるものですねぇ。
工藤役の俳優さんのアクション、キレキレでしたね、
ずっと香川照之に見えてましたが
ボディはふみかだから、さすがに格闘戦の力勝負は勝てないでしょって感じだけど、
生ふみかの状態で最強の殺し屋のスリーパーホールドから逃れられたの、すげ〜!
影原と工藤の関係エモい、
そんな感じ、
知らんけど
最高でした!
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