てっぺんの向こうにあなたがいるのレビュー・感想・評価
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良くも悪くも「吉永小百合」主演の映画。
全体としては全然悪くなかったです。まったく退屈することなく最後まで観られました。
まあかなり脚色はあるんだろうけど、田部井淳子さんという偉大な登山家の人生の、明るい面とそればかりではない面を両方ともよく描いていたと思う。山の映像も文句なく美しい。
ただ、主演の吉永小百合さんがどうにも……。私にはイメージあわなかったです。
いや、けして吉永小百合さんが嫌いなわけじゃないんですよ。この歳になっても本当に少女のように美しいし、可愛いし、むしろ好きです。
でもなんていうか、良くも悪くも吉永小百合さんて「吉永小百合」なんですよ。あくまでも「吉永小百合」で、「田部井淳子」っぽくないって気がしちゃうんですよね。いや、実際の田部井淳子さんをそんなによく知ってるわけじゃないんだけど、それでもなんか違うって気がする。なんか上品すぎるというか妖精さんみたいというか(笑)、あれだけある意味「我を通した山女」のイメージじゃないんだよなあ。若い頃の田部井さんを演じたのんさんのほうがまだずっとそれっぽい感じがしました。
あと、天海祐希さんが思ったより良かったです。天海祐希さんも何を演じても「天海祐希」っていうタイプの役者かなと思っていたけど、今回の役はうまいぐあいにハマった感じで、とても魅力的でした。余談ですが佐藤浩市さんも安定の演技力でした。ただ、この役は別に佐藤浩市さんでなくてもよかったと思うけど。
……というわけで、映画じたいはけして悪くないんだけど、キャストが違えばもっと違った映画になったかもな、と私は思ってしまいました。まあ、そもそもこの映画、吉永小百合さんありきで作ったみたいなんで、これは言ってはいけないことなのかもしれないけど、私としてはそれが率直な感想です。
女性登山家の半生記
吉永小百合主演映画というものは、テレビのロードショー以外で見たことは無かったのだが、今回初めて見た。
それというのも、田部井淳子という女性登山家をモデルにした映画であったから。私もちょっと山登りはしたことがあって、以前は日本アルプスだとか八ヶ岳に登ったりしたこともあった。吉永小百合と登山というのはどうにもあまり結びつかない感じだったが、登山を主目的とした、何々登頂記、的なものとは違い、家族や友人といった人間関係に主眼を置いた物語になっていた。
山登りが趣味な人間からしたら、ちょっと物足りないところもあるだろう。若い頃はのんが演じていて、時折回想というか、時間が前後して話が進む。
吉永小百合と天海祐希や佐藤浩市って親子くらい年が違うだろう、とか思いながら見てしまうが、年相応な役者を使わないのは何か理由でもあるのか。
吉永小百合の年齢もあるし、登山とかやっていたわけでもないだろうから、登山描写は少ない。若い頃と晩年が主に描かれていて、途中がすっとばされている感じ。
昔ドラマでは、市毛良枝が演じていたが、市毛良枝は登山経験もあり、いまでも登山関連の番組に出たりもしている。市毛良枝が演じていたら、登山家の田部井淳子という感じで描かれたかもしれないが、これは吉永小百合主演映画であって、田部井淳子を描きたいという感じではないのだろう。
病院での診察とか病床の描写が真に迫っているというか、見ている人も高齢者が多かったし、老後というものの過ごし方というか、そういう方面に力が入っているような映画ではあった。
特段悪いとかそんなところも無く、淡々と話は進んで行く。まあ、私としては、田部井淳子がエベレストしか登ってないような感じに見えてしまうのはちょっといただけないが、それは主眼としてみなければ悪くも無い映画だった。
ひとこと…良かった。
私は今日、母親と一緒に観に行きました。母親は吉永小百合さんと同世代という事もあり、観に行ったのですが、レビュー等で酷評的な意見も目にしてましたが、私個人的にはとても良かったです。田部井淳子さんという人物の知らなかった部分も表現されていて、親子との関係性、女性登山家としての困難に向き合う姿、旦那さんとの関係性など、色んな点で胸に込み上げる場面が何度もあり、ずっと涙が溢れていました。後ろの男性の方は号泣されていて…。私はこの映画を観て良かった、と本当に思いましたし、母親も終わってから、ひとこと、良かったねと。私はそのひとことを聞けて嬉しく思いました。
吉永小百合さんの美しさ若さ際立つ
偉業達成者の光と影
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エベレスト初の女性登頂者・田部井淳子さんの話。
女性だけの素人登山グループで、登頂を目指してた。
でみんなで現地に行ったもののトラブルが重なって、
結局田部井だけがトライし、登頂に成功する。
それで一人だけ世間から脚光を浴びてヒロイン扱いされ、
仲間達とギクシャクし始め、グループは解散する。
ただ当時、現地まで同行した記者・天海とは気が合い、
老後になっても親友みたいな関係が続いてた。
田部井はガンで余命宣告された後、何年も生き続ける。
高校生たちを率いて富士山に登頂する会を主催してた。
それにより気持ちが維持できて元気でいられたのかも。
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田部井淳子って人を知らなかったし、
女性初のエベレスト登頂者が日本人なのも知らなかった。
その人が世間から脚光を浴びた部分だけでなく、
病気、仲間や子供との人間関係の問題なども描かれる。
本人は「みんなが自分から離れて行く」と悩んでたらしい。
でも優秀過ぎるとか脚光を浴び過ぎたからって理由だけで、
やっかんで離れて行く人なんて、一部だけじゃないの?
そんなシーンはもちろん一切ないのやけど、
実は本人がめっちゃ図に乗ってたんちゃうの?とか、
マウント取りまくったんちゃうの?とか勘ぐってしまう。
この人を知らないし、実際どうだったのかは分からない。
でもそう勘ぐってしまわんように描いて欲しかったな。
映画なんやから多少の脚色や正当化は構わんしね。
田部井さんの若い頃の役はのんちゃんやったのやが、
髪型的に最初ふかわりょうかと思ったw
田部井さん役の吉永さんの富士山頂でのシーンがある。
合成やCGじゃないことを祈ったが、後から調べたら、
本当に登って撮影したんだそうな。80歳。素晴らしい。
ツッコミ所と思ったけど・・・猛省
ヒロインが登山界のスーパースター田部井淳子(映画では多部純子)なんですが
息子の男子高生が
その呪縛に苦しめられ続け
姉のすすめもあり家を出て転校
金髪・ピアスの彼は転校1日目で
「何だよ!多部純子の息子だからって金髪・ピアスいけねえのかよ」
先生「誰の息子とか関係ない!校則だからいかんぞ」
言われて驚く息子
驚くのか?
ええっ、知らなかったのか?
と、この映画最大のツッコミ所か!・・・と困りまくったのですが
映画終了後自分の判断に猛省しました。
つまり
前の学校では叱られたり指導さてるたびに枕詞のように「母親の名」が出てきたのではないか。
で、もはや判断力を失う程、彼の闇と苦悩は深かったのでは。
先生がちゃんと言ってくれる学校に転校して良かったね。
と、人に対して「話す時に気をつける事」を今更かもですが学ばせてもらえました。
とても良かった。
山女の熱い思いがもう少し欲しかった、感動的な人生物語。
物語は田部井淳子さんの波瀾万丈の人生を軸に、家族との愛情、仲間との絆と葛藤が丁寧に描かれていました。
ただ同時に、登山を続ける人間が胸の奥に抱えている、あの独特の“理由”──
なぜ山に登るのか?
その問いに潜む、もっと個人的で原始的な感情にも触れてほしかった気がします。
何者でもない自分が、困難の向こうで「やり遂げた」という小さな確かさを手にすること。
体も心も、少しでも強くなっていく実感を得ること。そして、厳しさの奥に突然あらわれる自然の美しさに胸を打たれる瞬間。
そうした“山男・山女”が抱く生きる勇気の源泉は、どんな名言よりもリアルで、静かな炎のように人を前へと押してくれます。だからこそ、仲間との間に波乱が起きる背景にある思い、命を預けたザイルパートナーとの固い絆、厳しい自然への恐怖、それに立ち向かう仲間たちとの責任、そして誇り──あの現場の心理や息遣いがもう少し深掘りされていたら、登山者にはさらに刺さる物語になったのではないかと感じました。
それでも、山を通して人生を見つめ直すというテーマは力強く、観終わったあとには、自分の中の小さな「てっぺん」をもう一度目指してみようと思わせてくれる、温かい余韻が残りました。
有名人の悩み
登山してみたくなるような爽やかなサクセスストーリーみたいな内容かなと思ったらちょっとシリアスな展開もあり、予想とは全く違っていましたが良い作品でした。
チームでエベレスト登頂を目指したにもかかわらず、結果的に田部井淳子さんとシェルパだけの登頂となってしまった。帰国後、田部井淳子さんだけが世界で最初に女性として初めてエベレスト登頂に成功したこととして報道され、脚光浴びることになってしまった。それを快く思っていない他のメンバーたちは次々と彼女の元を去ってしまった(のんと天海祐希が演じる新聞記者を除いて)。そして晩年はがんになってしまった。栄光の影に何とやらというか、順風満帆ではなかったのですね。結局最後は家族の絆が大事だったということですね。
〜山女に惚れるなってさ〜
どーしよ、俺も山女に惚れちまったぞ…なんて戯言はさておき。故郷の英雄の1人にして、奇しくも誕生日が同じという田部井淳子さんをモデルにした映画。
つい先日、福島県三春町にオープンしたmont-bellのお店の中に、田部井淳子さんの常設展示があったのを見た。
女性初のエベレスト登頂成功という栄光の影で、取り巻く家族や所属していた登山の仲間との軋轢という、決して知り得ない裏側も描かれる。それでも彼女は山に登り続けた。御主人もそれを支え続けた。決して美談ばかりではない。そりゃそうよ。ただ単に、エベレスト登っちゃった妻、母親を持っただけなんだ。
今年、30年ぶりにした日帰り登山は、30年前と同じ山。そして30年前一緒に登った父親は今の自分と同じ年だった………そんな個人的な偶然もあって、何か観たくなったのこれ。
視聴者層は圧倒的に中高年が多かった。山が好きな人は若者でも観るといいよ。
若き頃の多部純子をのんが、晩年を吉永小百合という凄いリレー。御主人を若き頃が工藤阿須加、晩年期が佐藤浩市…周りも本当豪華なキャストだ。
サユリスト
女性発でエベレストに登頂したのは凄いこと。
仲間がいて、それを支えてくれた家族が
いたから出来たのだろう。
家族愛と夫婦愛を描いた作品。
どれだけ一緒に計画して理解を深め
チームワークが良くても、山で起きた時の
状況の判断基準にズレが無い事が大切
だと思った。
人生に差す光と影。失う物と寄り添う物。
ずっと登り続ける山景色には、いつも
何が待ってるのだろうか。
彼女が見てきた世界。
最高の人生を生ききり、自分の路を
常に登ってる感じがした。
吉永小百合さんが80歳には驚愕。
多くのサユリストが嬉しそうに
鑑賞していたのは微笑ましい。
「守りたい」 貫く亭主と 登る山
羨望と嫉妬でおかしくなった仲間を失い回復不能な心の傷を背負うところをなにげない日々に換え、同じ理由で人生を失いかけていた息子も救いだす。スーパーヒロインを支える亭主は別にスーパーな超人てわけではないが、「守ってやりたい、と思わないか?」さりげなく息子に問う一言。この気持ちがあって行動にできれば、家庭という山は完踏できます…。とてもいいラストであり、人生訓だと思います。完全にふたり共、というか「ふたりで」主演ですね。
タイトルなし(ネタバレ)
原作未読。田部井さんのことは、女性初のエレベスト登頂者ぐらいのことしか知りませんでしたが、素敵な夫、子供たち、登山仲間に恵まれていたのですね。
のん(青年期の純子)さんと工藤阿須加(青年期の正明)さんの姿が、良かったです。壮年期の吉永小百合さんと佐藤浩市さんの仲睦まじい姿にもジーンときました。
2人の子供を演じた木村佳乃さんと若葉竜也さんもハマリ役だと思いました。
天海祐希(北山悦子)さんは悪くないのですが、吉永小百合さんと歳の差がありすぎるので、登山隊の友達という役には違和感ありましたね...(青年期を演じた茅島みずきさんは、天海祐希に似ていると思いましたが...)
男女問わず 何か偉大なことを成し遂げるということは、運や本人の努力と強い意思が必然だと思いますが、家族や仲間たちの協力があってこそ達成できることだと思います。
久々の邦画で3回うるっと泣きました!
山登りの経験はありません!
でもこの映画は私をいろんな山へ連れて行ってくれました
テントのシーンではあたかも自分が中にいる様な錯覚もしました
音響のおかげかもしれません
映画に入り込む‥ってこういう事なんでしょうか?
俳優の皆さんどの方も素敵でした
吉永さんとのんさん演じる多部さん(田部井さん)の生き様には憧れますね
かと言っても体力的に登山とか真似はできません
が、ピアスはしてみたいと思いました(笑)
今一度、自分を見つめ直してみようと思える映画でした
スッキリとテンポの良し
最初は、役者の実際の年齢と役柄の年齢で、
キャスティングに違和感を感じていたのですが、
観進めるうちに、すっかり気にならなくなっていました。
多部純子さんの前向きな人間性と、彼女を支える人々との良い関係性、
(エベレスト関連はゴタゴタありましたが、
そこは、あまり深掘りされてないように感じました)
また、息子との軋轢、ボランティア活動など、
多部さんの半生が、スッキリとテンポの良くまとまっていて、
終始飽きることなく鑑賞いたしました。
また、のんさんから、吉永さんへ、
工藤さんから、佐藤さんへ、
そこのキャスティングは違和感なく、
あの若いご夫婦が、そのまんま歳を重ねられて、
とてもステキな関係性が描かれていて
多部さんは良い旦那さんと結婚されたんだなぁ、
としみじみいたしました。
The吉永小百合さん
A318 めっちゃまとまっている。これぞ映画的。
2025年公開
涙腺ボロボロまで行かない。
必要以上は刺激しない。
これ以上超えるとクサくなる。
あえて演出をそこで止めてくれたような気がする。
女性によるエベレスト登頂の過程もちょっと不足。
女性ならではのノイズから離脱までももっとドラマがあるはず。
そこはそこで見どころももっとあっただろう。
七大陸踏破の功績も見せなかった。
家庭崩壊ももう少し切り込めただろう。
旦那とのなれそめも映像的に幅広く作れただろう。
病気との闘いも中途半端。
だけどこんだけネタ満開な題材を全部突っ込むと
冗長すぎるし、すべて中途帆半端ととるか
物語をまとめる方を優先するか
監督のセンスが結果的に光る。
東北も絡んでいるのには凄いと思ったし。
音楽の安川午朗
メインテーマが3つの編曲で物語に深みを与える。
俳優陣もイイ感じ。
お気に入りのんちゃん、カッコイイ。
木村文乃ちゃんもこういう優しい役がハマる。
茅島みずき、見事に天海祐希の若かりし頃と被るね。
それと吉永小百合と天海祐希の背の比例が
のんちゃんと茅島みずきでもピッタリだったのは笑う。
他の女性陣、昭和髪型もいいねー
で、最後夫婦愛がしっかり感じられて本当にいい映画と思う。
まだまだいい題材あるやん。
くだらないリメイクだけでなく
こういう映画が見れてありがとうと感じましたね。
75点
鑑賞 2025年11月11日 イオンシネマ草津
パンフ購入¥990
配給 キノフイルム
自然体の演技が素晴らしい今年最高の感動作!
登山の映画くらいの話しか知らなくて、まさか余命物とは知らずに劇中は何度も涙ぐみました。
吉永小百合さんや佐藤浩市さんの自然体の演技が素晴らしく、自然と涙が溢れます。
ジュンコは余命3ヶ月と告げられますが、前向きな性格で、精力的に取り組む姿勢に共感します。
ダメ息子だったシンタロウの変化も良かったです。
吉永小百合さんの演技は、自然と引き込まれるものがあり、前向きな気持ちになります。
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