「良くも悪くも「吉永小百合」主演の映画。」てっぺんの向こうにあなたがいる にゃんこ好き@昭和生まれさんの映画レビュー(感想・評価)
良くも悪くも「吉永小百合」主演の映画。
全体としては全然悪くなかったです。まったく退屈することなく最後まで観られました。
まあかなり脚色はあるんだろうけど、田部井淳子さんという偉大な登山家の人生の、明るい面とそればかりではない面を両方ともよく描いていたと思う。山の映像も文句なく美しい。
ただ、主演の吉永小百合さんがどうにも……。私にはイメージあわなかったです。
いや、けして吉永小百合さんが嫌いなわけじゃないんですよ。この歳になっても本当に少女のように美しいし、可愛いし、むしろ好きです。
でもなんていうか、良くも悪くも吉永小百合さんて「吉永小百合」なんですよ。あくまでも「吉永小百合」で、「田部井淳子」っぽくないって気がしちゃうんですよね。いや、実際の田部井淳子さんをそんなによく知ってるわけじゃないんだけど、それでもなんか違うって気がする。なんか上品すぎるというか妖精さんみたいというか(笑)、あれだけある意味「我を通した山女」のイメージじゃないんだよなあ。若い頃の田部井さんを演じたのんさんのほうがまだずっとそれっぽい感じがしました。
あと、天海祐希さんが思ったより良かったです。天海祐希さんも何を演じても「天海祐希」っていうタイプの役者かなと思っていたけど、今回の役はうまいぐあいにハマった感じで、とても魅力的でした。余談ですが佐藤浩市さんも安定の演技力でした。ただ、この役は別に佐藤浩市さんでなくてもよかったと思うけど。
……というわけで、映画じたいはけして悪くないんだけど、キャストが違えばもっと違った映画になったかもな、と私は思ってしまいました。まあ、そもそもこの映画、吉永小百合さんありきで作ったみたいなんで、これは言ってはいけないことなのかもしれないけど、私としてはそれが率直な感想です。
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