「危険!サユリストは読まないでください。」てっぺんの向こうにあなたがいる バビさんの映画レビュー(感想・評価)
危険!サユリストは読まないでください。
この何年か、吉永小百合の作品を欠かさず観ている。とても面白い。
「シベ超」や「ペキフー」が楽しいという意味で面白いのだ。
そして水野晴夫の演技が素晴らしいと同じ意味で吉永小百合の演技が素晴らしいのだ。
芸歴70年近く、100本以上の映画に主演していてこれだから、驚異的だと思う。
しかし本作は想定外に良い話でした。
震災後だと思うんだけど、福島駅の新幹線ホームで田部井さんをお見掛けしたこともあり、なかなか興味深い、そしてもろもろの要素を盛り込んだグッドムービーでした。
大きくわけて、1975年ころの「のんパート」と2010年からの「吉永パート」が交互に描かれるのだけど、田部井女史のエキセントリックな(常識から飛び出た)部分をのんが好演していたし、野球選手工藤の息子さんもとてもよかった。
ストーリー自体、ウーマンリブ草創期のあれこれあり、家族の絆のあれこれあり、震災後の活躍アリ、夫婦の愛アリで、単純に感動できるシロモノでした。
しかしそれでは済まないのが吉永映画の真骨頂。
この母ちゃん(のん)の息子として生まれたらグレるかもしれんと思わせるのだけど、吉永パートになるといつも通りの完全無傷の吉永なので、息子がグレるわけないじゃんというネジれ現象。
いよっ、待ってましたという気分です。
末期のガンだってのに、髪の毛ふさふさで決して貧相にならない吉永。
床ずれ防止にバスタオルを腰にいれるほどなのに、寝ぼけて思いっきり元気なバンザイをする吉永。
山の上なので、まわりを見まわして誰もいないのを確認してから、佐藤浩市のほっぺにチュッとする吉永。
この辺りを観たくてお金払いましたのよ。
本筋的には和泉雅子さん主役で観たかったなって感じ。
それに天海祐希とのコンビ部分は、いつスカイダイビングするんだろうって思っちゃうからこういうキャスティングはやめてほしい(笑)
劇場は高齢者しかいませんでした。ほぼおじいちゃんたち。やや高齢者夫婦。
シベ超ファン、ペキフーファン、サユリスト、仲良し夫婦を何十年もやってきた方々におススメです。
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