劇場公開日 2025年10月31日

「女神降臨」てっぺんの向こうにあなたがいる こうたさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0 女神降臨

2025年11月3日
Androidアプリから投稿

女性初のエベレスト登頂という、マコちゃんのような女性を、小百合ちゃんが演じています。
実際に和泉雅子がテレビドラマで演っていれば、なかなか良い作品になったかと思いますが、映画で吉永小百合が演じるとなれば、少々意味合いが違ってきます。
おそらく大抵の方は、映画ではなく吉永小百合を観にいらしているわけで、作品の出来不出来はオマケのようなものです。
肝心なのは、小百合ちゃんが我々の求める吉永小百合かどうかです。
今作のような個性的な女性は、素の小百合ちゃんに近いのかもしれませんが、世間一般の吉永小百合像とは違うかなと思いました。
何処か掴みどころのない、雲のような女性を小百合ちゃんは上手く演じていると思います。
かなり熱烈なファンは女優としての新境地を求めるのでしょうが、私のような不特定多数ファンは吉永小百合でいることだけを望んでしまいます。
映画の中の吉永小百合。
それは、筆舌に尽くしがたい辛苦を女神の微笑みで耐え忍んできた、古き良き時代の日本女性の鑑。
それ以外にはありません。
変に若作りして、普通のおばさんと呼ばれる女性を、吉永小百合が演じる理由が解りません。
実年齢と同じ役を演じれば、今でもこの世のものとは思えないほど美しいのです。
そして親友役に若い女優を配する理由も解りません。
松原智恵子だって、梶芽衣子だって、浅丘ルリ子だっているのです。
ルリ子さんが小百合ちゃんを見つめるシーンなんて、往年の映画ファンには涙無しでは観られないはずです。
とかなんとか言いつつ、前人未踏の記録を樹立し続ける小百合ちゃんを、我々は跪いて迎えなければなりません。

こうた
PR U-NEXTなら
映画チケットがいつでも1,500円!

詳細は遷移先をご確認ください。