「本当に恐ろしい」ミッシング・チャイルド・ビデオテープ hiro_yukiさんの映画レビュー(感想・評価)
本当に恐ろしい
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派手さはないけれどツボをついた恐怖描写で、観ている間じゅう、ずっと嫌~な感じが継続する正統派Jホラーでした。途中、間延びしている感は少しあるものの、「語り」の怖さを存分に楽しませてくれて、これこれ、こういうのが観たかった、とつい頷きます。
Jホラーとはいっても、かつて隆盛を極めたJホラーそのままではなく、近年のホラー小説分野で流行しているモキュメンタリー感や、実話怪談、YouTubeのホラー系チャンネルなどに見られる要素をうまく取り入れた、現代ならではの仕上がり(そしてエンディングでJ-POPが流れなかったことに心底ホッとしました)。
それにしても、結局あの山はなんだったのか、怪異の原因になったのは何なのか(宿屋の息子の話していた、捨てた人の「念」なのか?)、廃墟が怪異の中心なのか、山岳部や捨てられたものたちはどうなるのか、なぜビデオなのか、「ぷよぷよ」はどうしてああいった形で現出したのか…などなど、明かされない謎というか余白が多く、観終えた後も、ふとした瞬間あの世界のことについて考えてしまいます。怖い。
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