ふたりで終わらせる IT ENDS WITH USのレビュー・感想・評価
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濃厚で味わい深いドラマに清々しさすら覚えました
大人のビターなラブストーリーを超えて1人の女の成長を描く。精緻な脚本を基に巧妙に人物を配し、一切無駄のない稀有な傑作と言っても過言ではないのに驚いた。なにより古典的とも言える品格ある画づくりで、正攻法を押し通した展開に重厚感すら漂う。今夏米国で大ヒットを記録し、なにやら評価も二分する沸騰状態の本作、やっと日本公開ですが、まるで日本のSONYの宣伝に力が入っておらず公開規模も小さなもので。たしかにド派手映像のみが欲せられる昨今、味わい深いシリアスなストーリーは厳しい興行環境なのは確かですが、出来の良さを前面にアピールすれば大化けもあるでしょうに、実に勿体ない。
主演に制作まで担ったブレイク・ライブリーの為のブレイク・ライブリーによるブレイク・ライブリーの映画なのは確かです。ちょっぴりチャラい雰囲気が個性の彼女をひたすら美しくゴージャスに捉え、超個性派オシャレなファッションをとっかえひっかえ、ばっちりメイクもあわせて、実にカッコイイのです。その上で他に類を見ない社会問題でもあるDVをしっかり画面に定着させる離れ業をやってのけ、天晴ですね。
実の父親の葬儀で弔辞を任されたものの、誉め言葉が何一つ浮かばずその場を去ってしまうリリー。どうして?をお預けにしたまま、早々に主人公2人の出会いを描くビルの屋上シーン。傷心のリリーの前に突然椅子に当たり散らす男ライルが登場。「いえ、この椅子は丈夫に出来てまして・・」などと誤魔化すが、さりげなくライルの本性を早々に提示。続く初対面なのにいきなりキスシーンってのも驚きですが、男が脳神経外科医と分かった上での計算でしょう。
さらにリリーが家庭内暴力から家出したアトラスを助ける高校時代のエピソードが並行して描くことにより、徐々に見えなかった真実が明らかにされてゆく構成がまた見事。扮する若きリリー役が、ブレイクをCGで若くした?ってレベルの激似の若手さんで、これまた驚異のレベル。リリーの母親、新規開店の花屋のスタッフ(バーキンバッグ持って求人ポスターに応募って違和感ありますが)、その夫と兄が絡み恋の駆け引きがヒートアップ。ほとんど一方的にライルの猛攻に対し、いやよ、いやよ、と言いながら焦らし戦術のリリー、そして案の定の陥落に至る。
で、いよいよそれぞれの抱える過去が、本作の本質であるDVに収斂してゆき、リリーを愛し過ぎた挙句の嫉妬への過剰反応を示すライルに対し、人気のレストランでの手の甲に傷を持つ男アトラスの登場シーンでピークに達する。いいですねぇ、濃厚な男女の愛憎が交差するクラシックな程のドラマが走り出す。昔、淀川長治って映画評論家がテレビの映画番組の口上で、「メニューを差し出した男の手の傷にハッとなるリリー・・・まさかと思いつつ見上ると・・凍り付くリリー・・・」なんてサイレント映画のように詳細を語り出しそうな魅惑の見せ場なのです。
原題が「IT ENDS WITH US」が曲者で、「US」が邦題は「ふたり」となっているのもまた曲者。終わらせるのは当然にDVの連鎖なのですが、どの2人? その答えが本作のクライマックスで、感動ものなのです。ボストンの美しいランド・スケープが幾度となく挿入され、港もあり舞台として美し過ぎるステージでした。おおよそ3年間のストーリーでのリリーの成長を目撃出来、素晴らしい映画体験でしたと言えます。
ただ、リリーとライル、リリーとアトラス、どちらでも2人のシーンは殆ど顔のアップの切り替えしの連続。仔細な表情がありありと描写されるのはいいけれど、ちょっと息苦しい程なのが惜しい。さらに当然のように偶然の出会いのオンパレード、偶然がなければ世のラブストーリーは大方存在し得ないわけですが。そしてボストンの街中にフラワー・ショップを開く困難がまるで描かれず、こんなんで経営が出来るはずないでしょとイライラが募る。にも関わらずボストンのニュー・ショップセレクトに選ばれてしまうなんざ、あり得ない。オシャレなリリーはともかく、男どものファッションセンスの無さは如何なものか。ライルのあのジャージはいったい・・・。
「アデライン、100年目の恋」2015年で魅力全開となったブレイク・ライブリー、「シンプル・フェイバー」2018年で露骨に美女ぶり個性を強調し、美しさに磨きがかかる。一方で「ロスト・バケーション」2016年のほぼ全編ひとり芝居もこなす演技力で、本作でも女の毒と女のピュアをさりげなくこなしてました。彼女の実生活の夫ライアン・レイノルズは本年「デッドプール&ウルヴァリン」で特大ヒット、夫婦揃って全米興行1位と2位を独占なんてハリウッドの歴史でもそうそう無いこと。ライル役のジャスティン・バルドーニは本作の監督もこなしたわけですが、「いい男」ってセリフがリリーの母親から発せられるけれど、ちょいとアラブ系の濃さが鼻に尽きますね。むしろアトラス役のブランドン・スクレナーの方が甘く素直にいい男と私には見えましたがね。
それにしてもドメスティク・バイオレンスを主題として扱うところが何より凄い事、背景としてなら映画でも幾度として描かれますが。なのにDVシーンを真正面から描かないのもまた本作のテクニックで、心の傷に重きを置いて描きます。この辺りの匙加減が上手くハマってこその大ヒットなんですね。
仮にもDVのきっかけが妻に拠るものだとしても、夫が暴力に出たらお終いです。暴力は何の解決にもならないどころか、傷を拡げる一方なのですね。こんな女だから男が怒るのは当たり前と書かれる方もいらっしゃいますが、怒ればいいのですよ我慢せずに、ただ暴力の手段には訴えないで。
なるほどのふたり
DV夫はトラウマになる
リリーは、理想のフラワーショップを開こうとボストンにやって来た。リリーが、ビルの屋上で街を眺めてた時に、脳神経外科医のライルと知り合った。そして2人はフラワーショップの定員に雇ったアリッサの兄を紹介され、それがライルで、思わぬ再会を果たした2人は恋に落ち、恋人同士として幸せな日々を過ごしていた。ライルは、リリーの初めての男の話を聞き、その男がボストンで飲食店のオーナーだとわかってから、リリーに対する愛は嫉妬を含み、暴力的になり、それによってリリーは、父親が母親にDVをしていたり、自分の初恋のアトラスを半殺しにした過去、の記憶を思い出した。母とは違う自分の信じる未来を手にするためリリーは・・・さてどうなる、という話。
DV反対をテーマにした作品なんだろう。
弱い人(女性)に絶対暴力を振るってはいけない、それを本作を観て肝に銘じて欲しいとの意思を感じた。
父親の母親に対する暴力、父親の自分の恋人に対する暴力のトラウマを抱える娘(女性)は多いのかもしれない。
リリー・ブロッサム・ブルームって名前だけど、劇中でも言ってたが、ユリの花が咲く、とは笑った。
あのタイミングで別れを切り出す?とは思ったが、逆にあのタイミングでしか、別れろと言う、の言葉は引き出せなかったのだろう。そして、良いラストだった。アトラスと3人で幸せになってほしい。
It ends with us ふたりで終わらせる、って字幕に出たけど、日本語にするの難しいな、と思った。2人で終わらせる・・・赤ちゃんと自分の2人という意味の方が合ってる感じがした。
リリー役のブレイク・ライブリーが魅力的だった。
そして、エンディング曲も優しくて良かった。
切なくて、温かくて、明るい気持ちになる映画
あなたはなんて言う❓
こないだ鑑賞してきました🎬
恒例になってしまいましたが、以下は私のブログからほぼコピペになります😔
ご容赦いただけると幸いです。
花屋さんを開くという夢を叶えるため、ボストンにやってきたリリー。
ある日彼女は、脳神経外科医をやっているライルと出会う。
花屋のスタッフの兄でもある彼とちょくちょく会うようになり、親交を深めていく2人。
やがて2人は結婚するが…。
リリーを演じるのはブレイク・ライヴリー🙂
彼女は流れる金髪が目立ちますね🤔
微笑んでいる顔も素敵でした😀
ライルとの愛を深めていき結婚しますが、すべてが順調かと思いきや。
過去を抱えながらも夢をかなえ、必死に今を生きようとする女性を表現します😀
ライルを演じるのはジャスティン・バルドーニ🙂
医者であり男前で、口説き上手な彼。
しかし屋上で出会った時から、リリーを意識することに😳
無事に結婚し、幸せな生活を送るはずが…❓
初登場シーンに、性格が表れてますね🤔
しかし終盤で見せる表情は、なかなか深いものがありました😀
花屋のスタッフ第一号になってくれるアリッサにはジェニー・スレイト🙂
「ギフテッド」にも出ていた彼女ですが、今回は出番多め🤔
いきなり「花嫌い」を宣言するヘンテコスタッフかと思えば、要所要所でリリーを助ける女性でした👍
彼女の存在は大きく、助演としての役割を十二分に果たしています😀
ヒューマンドラマとして悪くないのですが、標準的な作品に落ち着いてしまった印象もあります🤔
回想シーンと現在のシーンの切り替わりもたまに分かりにくい場面も😔
いや、私が鈍いだけか😅
とはいえブレイク・ライヴリーは悩める女性を演じきってますし、アリッサの夫マーシャル役のハサン・ミンハジは、重くなりがちな作品の雰囲気を明るくしてくれました😀
ライヴリーやバルドーニのファンの方や、ヒューマンドラマ好きな方は問題なく楽しめますよ👍
24-135
リリー・ブロッサム・ブルーム
DV問題の話❔
映画のエンドロールで
終わらせることは不可能‼️❓離れることは出来る‼️❓
世の中には二種類の人間しかいない、暴力する人かそうでない人か、暴力する人は死ぬまで治らない生まれつき。
私は男だが妻から数十年殴られ続けた、数年前頭蓋骨折全身打撲入院、保護され、離婚、でようやく解放された、それまで逃げず防がず、多分、殴られる自分にも理由がある、自責に囚われていた、今思うと、マインドコントロール。
映画では、ヒロインの母が、そんな位置関係だと思う、アメリカには多いのだろう、共感されるのは。
ホームレスとか、ほんとは違うんだとゆうにしては残飯漁りしてるし、ヒロインはいつも腹だしてるし、みんな挙動不審で怪しいし、なんか恥ずかしい人たちにしか見えないのは私だけだろうか。
ストーリーは成る程と思いました、ありがとうございました😊
心を打つ作品です。
事前情報なしで鑑賞したので、驚きの連続で、悲しくて楽しくて寂しくて心温まる良い作品です。
殴られる人も殴る人もそれぞれ大変なんだなあと。
自分は普段から、女性が化粧をしているのとスッピンなのとの区別ができないので、前半現代と過去との時間のいったりきたりに気づけませんでした。
それにしても主人公の恋人の妹、親友のアリッサのセリフにアメリカ人の個人主義ってスゲーなと思いました。
辛い過去をもつ兄が親友の夫となり暴力をふるっていることを知ったら、日本人ならもう顔を合わせることができないと思うんじゃないだろうか。
「兄のことを思っているけど、親友としていうけど彼とは別れなさい、そして私はいつまでも親友でいる」っていう境地にはなかなかたどり着けないなあ。
でも、この妹、昔見た人だよなあ、誰だっけかなあと、上映中ずっと考えていて、エンドロールで「ギフテッドで算数の問題だしといて電卓で計算してた先生だ!」って思い出したので、スッキリした~!!!ってのが、全体的な感想と混じってしまったような気はする。
USってふたりでいいの?直訳過ぎるだろ、ふたりで終わらせるって。追記:続編
11月25日(月)TOHOシネマズ日比谷で「ふたりで終わらせる」を。
全世界で発行部数1000万部を記録するベストセラーとなった恋愛小説「イット・エンズ・ウィズ・アス ふたりで終わらせる」の映画化。原作未読。
リリーは、市長だった父親が亡くなり葬儀にボストンに帰って来る。葬儀で父の弔辞を読むはずが何も言葉が出ずその場を退出してしまう。
ビルの屋上で偶然ライルと出逢う。いい雰囲気になるがライルに電話が掛かってきて終了。病院からの呼び出しの電話で彼は脳神経外科の医者だった。
ライルとはもう会う事も無いと思っていたが、リリーがボストンで花屋を開くのに手伝って貰う事になったアリッサの兄がライルだったのだ。ライルとリリーは惹かれ合う。
その頃リリーは母親を連れて行った店でアトラスと再会する。アトラスは、昔リリーの家に隣の廃屋に住んでいた同級生だった。食べる物もないアトラスに寝袋と食べ物をそっと差し入れるリリー。スクールバスで臭いと言われるアトラスを家族不在の家で風呂に入れてやり、父親の衣類を与える。親しくなっていくリリーとアトラス。初恋の相手アトラスとベッドに一緒にいる所を父親に見られて、父親はアトラスを半殺しの目に遭わせる。彼は卒業後海兵隊に入りその後会っていなかった。
ライルを愛するもアトラスとの再会に心揺れるリリー。アトラスの店で顔を合わせたライルとアトラスは揉めてしまう。
結局、ライルとの仲を深めたリリーは結婚して子供をもうけるのだが、・・。
リリーは、母が父に暴力を振るわれているのを目撃しており、自分の初恋の相手にも父に暴力を振るわれている。暴力に対する拒否反応が強い。
アトラスは、母の相手の男がDV男ばかりなのに心を痛めてひとり廃屋に住んでいた。手のひらに傷も残っていた(再会した時、その傷を見てリリーはアトラスに気付く)。廃屋はリリーの隣家だったので、リリーの母が暴力を受けているのも(声を聞いて)知っていた。そして、アトラスはもう一つの別の理由でリリーに感謝していた。
ライルは、6歳の時に誤って兄を父親の銃で射殺していた。皆が心の中にトラウマを抱えていたのだ。花屋を一緒にやっているアリッサに言われる「親友として言う。ライルは私の兄だが、あなたは彼と別れた方がいい」
DVは暴力に限らず、精神的なものもある。ライルが嫌がるリリーにアトラスの店の記事が載っている雑誌を無理矢理音読させるのもDVである。そして、その後肉体的にも傷付けられ病院に行ったときに、リリーは自分が妊娠している事を知るのである。お腹の子は大きくなって行くがライルへの愛は小さくなって行く。リリーは赤ん坊に亡くなったライルの兄の名前エマーソン(エミー)を名付ける。
原作がどういう終わり方をしているのか知らないが、映画のラストのリリー(ブレイク・ライブリー)の笑顔はアトラスとの幸せな未来を想像させる。(最近では「アイミタガイ」のラスト黒木華の笑顔と双璧)
IT ENDS WITH US エミーとアトラスを入れてUSは3人かも知れないし、我々は(それを)終わらせると言う意思かも知れない。
それにしてもつまんねえ訳だな、直訳過ぎるだろ、ふたりで終わらせるって。
きっと原作本がそういう訳だから映画のタイトルを変える訳には行かないのだろうが、なんとかならなかったのかね、副題付けるとか。(宣伝部ではなく本の翻訳のセンスの無さかな)
映画のコピーに使われている「必要なのは途方もない痛みと勇気。」ってのも刺さらんな。
おまけ
ポスターにも使われているが、この作品ではブレイク・ライブリーの横顔のカットが凄く多いと感じた。きっと本人も横顔が気に入っているんだろうな。ブレイク・ライブリーは製作も兼ねているから職権乱用だったりして?
あと、若い学生時代のリリーを演じた女優さんがブレイク・ライブリーに似ていなかった。
横顔がきれいな女優は中々いなかったのかな。
DV夫ライリー役のジャスティン・バルドーニが監督もしている。
ブレイク・ライブリーの出産シーンで赤ん坊のへその緒を切るシーンがあった。自分の娘の出産に立ち会って医者に言われるままにへその緒を切った事を思い出した。
追記
原作本は400万部を超えるベストセラーになり、コリーン・フーヴァーは続編を書いている。「IT STARTS WITH US ふたりから始める」
映画のラストシーンの続きから始まるそうである。映画化されるのかな。
タイトル「ふたりで終わらせる」「It ends with us」の意味を知ったときの深い感動
笑顔に引き込まれる
ゴシップガールのセリーナに恋焦がれていた…
あの頃と変わらない笑顔が見られて幸せ
髪の長さも同じ感じだったから余計に
世の中に溢れていて、今も悩んでる女性が沢山いるような内容のお話
リリーの複雑な心境が伝わり、心が苦しくなった
またライルがそうなってしまった過去も同情
世の中の多くの人に知ってほしい作品
それにしても…
ブレイク・ライブリーは不思議な女性
半開きの口のポカン顔はセリーナの頃から変わらない
でも美しい
ややポッチャリしてるから着実に歳は重ねてるけれど、美しさ変わらず
ブレイクて変わった名前だなと感じていたけれど…あの笑顔で見つめられて、男女問わず胸がドキドキしない人なんていないんじゃないかと思うほどのオーラ健在
※海外作品の不思議
出産シーンの産まれたての赤ちゃん…
まさかまさかCGじゃないと思うが…
であれば、とてもリアルで壊れそうで繊細で…出演させられてるのが不可思議
「映画見た」
良かった、ストーリーも好き 知り合いにも見てもらって、ちょっと語り...
良かった、ストーリーも好き
知り合いにも見てもらって、ちょっと語り合いたい
暴力は何があってもダメって分かってるんだけど、
リリーも言葉足らずだったりするよね、
って思ってしまったのは、
いつの間にかライルの気持ちに入り込んでいた模様
ライルも幸せに、ね
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