ふたりで終わらせる IT ENDS WITH USのレビュー・感想・評価
全67件中、1~20件目を表示
ふたりで...ってそっちの二人だったのか
「誰かをまた愛したくなったら俺がいる」
byアトラス
惚れてまうやろー😍なセリフ
超絶ヤバい
惚れる以外ないでしょ...
これはヤバい
視聴映画史上No. 1に惚れてまうやろなセリフだわ。
「親友として言う。
別れないなら2度と口をきかないからね」
byアリッサ
ベストフレンドすぎるやろー🥹🫶なセリフ
「『別れろ。2度とそいつと会うな』と言うだろう。」
byライル
オイオイオイー、
わかってんじゃんかよアンタ。
アンタ自分がそれをやってたんだよ。
さすがに目が覚めたっしょ。
エミーのおかげで...
これまたキャスティングが良すぎるのよ..
ブレイクライブリー大好きで全て観てるけど一番いいねこれ。
ブレイクライブリーの演技だったから響いたよ。
大人版アトラスも最高にマッチしてるんですけど。
過去に問題があったことを物語る表情、話し方、仕草だったり。過去に色々あったからこそ醸し出せるあの優しい眼差し。リリーを陰から守っている感、、最高なのよアトラス。。
連鎖を断ち切る
父親が暴力的だった女子が成長してつきあった男も暴力的だったという話がよくある。女性がもっている暴力へのトラウマが、暴力性向をもった男を引き寄せる「服従のフェロモン」とでもいうべきものに変換され、それを暴力的男たちが嗅ぎつける、というような仕組みがあるように思う。となれば、いったん暴力的男に絡め取られた女性は輪廻のように悪循環から逃れられなくなり、暴力をふるう男も暴力的環境下で暴力的性向をサイクルし続ける。
リリーの母親は夫の暴力に苦しみ、リリーは導入こそロマンチックだったが蓋を開けてみたら暴力的な男ライルに出会ってしまう。しかし賢く強いリリーはそれが輪廻であることを知っていたから「わたしたちで終わりにするのよ」と娘に宣言し、前を向く。
It Ends With UsのUsとはリリー自身と生まれて間もないリリーの娘のことであり、見終えてようやくタイトルの意味を知った映画だった。
恋愛ドラマを基調にしつつ家庭内暴力と精神的虐待をあつかったIt Ends with Usは、もがき苦しむ主人公を力強く描き、彼女の苦悩に寄り添うことができた一方、映画としては乳繰り合い描写がくどいし、魅力たっぷりなライルが豹変するし、元彼との再会からの板挟みになるし、展開によるストレス振幅が激しく、主題はよくわかるが、すげえ疲れる映画だった。
実直な主題とは裏腹にIt Ends with Usは派手な場外乱闘で話題になった。
主人公リリー役のライブリーが旦那のライアンレイノルズとともにライル役兼監督のバルドーニをセクハラでうったえた。バルドーニも否定してうったえ返した。
公開からしばらくこの争いに関する意見・論争がSNSとりわけtiktok上でさかんにおこなわれた。係争は長引いているが、ハリウッドナンバーワンのパワーカップルと気鋭の俳優兼監督の争いで、概してハリウッドサイドはライブリーとレイノルズに味方し、一般民衆はバルドーニ側についているという構図がみられる。
個人的憶測では産後でムラムラしていたライブリーがバルドーニをメイクアップトレーラーで一発やろうと誘ったんだけど乗ってこなかったので自尊心を傷つけられ、共同作業者兼夫兼おしどり夫婦印のライアンレイノルズとともに訴えた──という感じではないかと思う。ライブリーがバルドーニに送ったテキスト「トレーラーで搾乳中なの」も提出されている。アバンチュールしようって誘惑したのに結構ですと言われちゃゴシップガールも黙っちゃいられない。
撮影は2023年5月からはじまったが2023年2月にライブリーはレイノルズとの第4子を出産したばかりだった。この係争はキャリアが軌道に乗ったバルドーニにとって大きな痛手であり、ライブリーは魂胆ある人にちがいないが、とはいえ4人も子供産んでいる人なので責める気にならない。というわけでシンプリーフェイバーの新作が楽しみだ。
しかし連鎖を断ち切るというテーマなのに、なにしろねっとりした乳繰り合いが胃腸にもたれる。ダビデ像のような肉体美、且つ剃っても直ぐじょりじょりしそうな濃いバルドーニの顔立ち。あまりに小杉なので兄弟役にインド系とおぼしき人を充てているが、バルドーニはイタリア系とユダヤ人の両親をもつそうだ。そんなバルドーニもバルドーニで、産後でムラムラしているライブリーを誘惑し過ぎ。初対面からやりたいとか言うし、しつこいのなんの。結果じゅうぶんに一発やりたいという気にさせてしまっているので、セクハラでうったえたくなるライブリーの気持ちはわからない、でもなかった。
imdbは公開当初は7を超えていたと記憶しているが6.3に落ち着いている。RottenTomatoes54%と89%。
そんなに単純なことではないが、往往にしてパートナーとなる人物が暴力的かどうか解らないことによってDVがおこるので、暴力的性向をもっているか・いないか確認できるアプリを開発したら有用で実益もあるように思う。いくつかの質問などで、自分や相手にそれがわかる仕組みのアプリができないものだろうか。精度を上げ、アプリ使用を拒むことが暴力的性向の持ち主であることの証左になるような。
勇気ある決断
夫ライアン・レイノルズは今ノリにノッてるが、妻ブレイク・ライヴリーもすこぶる順調。本作も全米や世界中でヒット。日本では全く話題にならなかったけど。
間違いなくライヴリーに新たな代表作が一つ加わったが、問題が。
監督兼ライル役のジャスティン・バルドーニとの作品内容や描写を巡っての意見対立や不仲。それがまるで劇中の関係を揶揄してるようで皮肉。
また、ライヴリー自身も本作の全米プレミアでの場違いな宣伝で大批判。
これらかなり波紋を呼び、今も尾を引いてるとか。
作品そのものやヒットよりそちらの方がゴシップ的にクローズアップされたのが不憫。
だって、ただそれだけになるには惜しい作品。
ヒロインが自身の夢を叶え、イケメンと出会って、幸せに…だけだったら中身の無い作品だったであろう。
ラブストーリーではあるが、あるシリアスな題材がドラマに重みを落とし、それがヒロインの決断と新たな一歩として、思ってた以上に見応えあるヒューマンドラマにもなっていた。
開幕、父親が亡くなり帰郷したリリー。
父は娘を愛していた事から、母から弔辞を頼まれる。パパの好きな所を5つ挙げて。
葬儀。弔辞を読む時が来た。
が、父親の好きな所5つを挙げられない。メモも白紙。
リリーは場を去る。
何て薄情な娘!…と最初は思ったが、見ていく内に納得した。
リリーも娘として父を愛してはいただろう。
が、どうしても好きな所を挙げられなかった。
何故なら、父は暴力を振るっていた。
リリーに対しては振るった事無かったが、母はよく殴られ…。
昔付き合ってた彼氏は半殺しに…。
それがリリーの心のトラウマに。
絶対に母と同じにはならない。絶対に暴力を振るう男と恋に落ちたりしない。
…筈だったのに。
リリーの前に現れたのは、トラウマとは真逆。
医師のライル。イケメンで、セクシーマッチョで、お金持ちで、何より性格も情熱的で優しい。
初めて会った時はたまたま偶然。この時から互いに惹かれ合う。
夢だった花屋を開く為に奮闘。空き店舗を片付けていたら、前の店の古い求人広告を勘違いして見て、一人の女性がやって来る。
アリッサ。すぐ仲良くなり、友達兼従業員に。出会ったその日から。
アリッサは既婚者で、店の片付けを手伝わせる為夫を呼ぶ。陽気な夫。
それと、夫と一緒にいた兄も。その兄が何と…!
ライル。
何ともベタでチープな再会だが、これはもう運命では…?
初めて会った時燃えた想いが再燃。正式に付き合うように。
アリッサは当初は反対。親友と兄が付き合うなんて…って訳じゃないようだ。兄の性格を知っているから。
が、二人の情熱的な恋は心配に及ばず。深く深く愛し合う。
晴れて店もオープン。
何もかも順風満帆。幸せの絶頂。
そんな時…。
ライルが料理を。沸騰したお湯に慌て、皿を落として手を切ってしまう。
駆け寄るリリー。
この時ライルは取り乱していたのか、つい手がリリーを殴打…。
これは単なるアクシデント。そう自分に言い聞かせた。
母親が訪ねて来る。ライルの紹介も兼ねて、レストランでディナー。
そこで再会する。
初恋の相手、アトラス。このレストランのオーナー。
立派に成長していた。
だって、アトラスは…。
現在のリリーと並行交錯しながら、10代のリリーのドラマも展開。
母に暴力を振るう父に重圧を感じていたリリー。
そんな時、向かいの空き家でこっそり暮らすアトラスを見掛ける。
家庭の問題で家出中のアトラス。空き家に住み、ホームレスのような暮らしのアトラスを、学校中は変人扱い。
同じく家庭の問題を抱えるリリーはアトラスにシンパシー。
彼にこっそり食べ物を届けたりして、親密になる。
リリーにとっては初恋。鎖骨部分にハートを彫ったりして、その想いを心身に刻む。
が、関係が父にバレ…。
父に半殺しされた彼氏というのが、アトラスだった…。
アトラスとはそれっきりだったが、まさかの再会。
あの時の想いが甦る…。
が、二人だけの秘密と過去。
やがてアリッサが出産。その幸せに突き動かされて、ライルがプロポーズ。
二人は結婚する。
これまで以上に君を愛し、大切にするとライル。その想いは激しい。
皆集ってのディナー。偶然にもアトラスのレストラン。
トイレに行くフリしてアトラスと話していた所を…、ライルが目撃してしまう。
アトラスがリリーの初恋の相手だと知っていた。二人の関係を疑い、激昂。
気性が荒いライルをアトラスは警戒する。
会った途端に衝突したかのように、取っ組み合い。
制止に入るリリー。勘違いや誤解。一応夫の肩を持つが…。
店を出たライルが強く迫る。
二度と奴と会わないと約束しろ。
ライルはリリーのほんの少しでも気持ちが自分から別の誰かに行く事が許せない。
初恋の相手の話、その時鎖骨部分に彫ったハートさえも。
ライルとの約束を守って会わないでいたが、ある日アトラスの方から店に会いに来た。謝罪。
しかし、その事もライルにバレてしまう。
ある嬉しい事がきっかけだったが、それを使って強要するライルに戦慄…。
リリーの愛を確かめる為、求める為、執拗に身体を迫る。
リリーは激しく抵抗。逃げ出す。
階段で揉み合い、リリーは足を滑らせて…。
命に別状無かったが、その時の事を思い出す。
足を滑らせたんじゃない。ライルが突き落とした…。
リリーは家を出る。アトラスの元に身を寄せる。
リリーを気遣うアトラス。かつてリリーが自分にそうしてくれたように。
初めて会った時、アトラスは自殺を考えていた。
そこを救ってくれたのがリリー。
今度は自分がリリーを支える番。
そんなリリーのお腹の中に…。ライルとの子供。妊娠していた。
ライルとは距離を置いた。暫く会わないでいた。
働きながら、お腹の中で子供が成長しながら。一人で。
でも、さすがに妊婦一人では困る時がある。
そこで助力として呼んだのは…、まさかのライル。ライルも自分にも否があると認めたのか、おとなしくなっていた。
復縁を切り出す。はっきりとした返答を出来ないままのリリー。
ある時アリッサから言われる。妹として兄を許して欲しいけど、親友としてまたあなたが兄の元に戻ったら絶交する。アリッサ、いい奴!
ある時アトラスから言われる。君がまた人を愛せるようになるまで、俺は待ってる。
やがてリリーは出産。可愛い可愛い愛おしい愛おしい娘。
父ライルにも合わせる。
と同時に、ある決断を…。
ブレイク・ライヴリーが美しさ、強さ、弱さ、複雑な内面と悲しみを体現した好演。
アリッサ役とアトラス役も好助演。ジャスティン・バルドーニもセクシーさと危うさを魅せるが、監督としての才がなかなか。
メロドラマになりそうな題材を、情感と繊細さたっぷりに。ナチュラルに物語に引き込まれた。
それだけに先述のゴシップは何だか残念だな…。
娘の名前は“エミー”に。この命名にライルは涙。
ライルとアリッサの亡き兄エマーソンから取った。
ライルとアリッサには兄がいたのだ。幼い頃に死んだ。その死の原因というのが…
子供の頃、兄エマーソンと西部劇ごっこをして遊んでいたライル。
父の部屋から銃を見つける。おもちゃだと思っていた。詳細は…言うまでもないだろう。
リリーもアトラスも悲しい過去を背負っているが、ライルもまたそうなのだ。
亡き兄の名前を継いだ娘を心から愛すると誓う。絶対に守る。その言葉に偽りは無いだろう。
娘の誕生をきっかけに、ライルも変われるかもしれない。
そんなライルにリリーは切り出す。離婚を。
拒否するライルだが、リリーのある質問がKOパンチ級のぐうの音も出ないほど。
エミーに彼氏が出来て、もしアクシデントで殴られたら…?
エミーが彼氏と揉み合って、もし足を滑らせ…いや、階段から突き落とされたら…?
エミーは拒んでいるのに、もし彼氏が執拗に強要してきたら…?
それでも大丈夫と言うエミーに、あなたは何て言う…?
答えは一つ。決まっている。親なら。
かなり辛辣かもしれない。ライルだって変われるかもしれない。
が、暴力を振るったのは事実。そんな夫の元で、自分はまだしも娘は幸せでいられるか…?
かつて自分がそうだったように。
母が父と別れなかった理由…。
父を愛してた事もあるが、別れを切り出す方が難しいから…。
今もそんな思いを抱く人は多く居よう。
その苦しみを作品は代弁。そしてエール。
タイトルが秀逸。
“ふたり”って誰と誰の事…?
リリーと、直に会って離婚を決めたライル…? ラスト、その後を匂わせるアトラス…?
ではない。
母、自分。何かの呪いか因果としか思えない暴力の連鎖。
その負を絶ち切る。終わらせる。私と娘で。
自己犠牲もほどほどに。
痛みと癒し。
わかり合える痛みと、慈しめる癒し。
主演監督のジャスティン・バルドーニを初めて観た。
ハンサムで、筋肉も素晴らしく、演出も音楽のセンスも最高である。
人には相性がある。
その人がいると何故か良くないことが起こる。
その逆もある。
僕個人、愛がDV(暴力・暴言)を生むとは思わない。
どちらかのDVがある時点で別れるべきだと考えている。
墓石に最愛の夫で父と刻んだその後にDV夫と付け加えるべきである。
愛がDVを生じるなんて、地獄の発想である。
別れるよりDV夫に耐えたほうが楽。
その被害は娘のトラウマや被害妄想まで発展する。
良いことにはならない、そんなことは愛ではない。
(アメリカ人が好きな自己犠牲は違う方向をみている時がある。)
ブレイク・ライブリーは純粋なキャラクターを、そのまま演じられる、これからも期待したい女優である。
必ずしも爽快ではないかも知れないが希望は感じられる
悲しみの連鎖を断ち切るための勇気‼️
印象に残る映画でした。
美しい映像と背景に流れる心地良い音楽、
そして美しいブレイク・ライブリー。
砂糖菓子のようにお砂糖でコーティングされているのですが、
問いかけるテーマは重く現代的です。
例えば、ロマンティックな女の子の夢を叶える要素。
主人公のリリー・ブルーム(ライブリー)は、
女の子の憧れる職業の一つである。
★お花やさんのオーナー。
そして、結婚相手は、
★高級マンションの高層階に住む
★ペントハウスの住人、でしかも
★リッチな脳神経外科医。
★しかも、セクシー、
しかしリリーは夫のライル(監督兼主演したジャスティン・バルドーニ)
から暴力を振るわれるのです。
この映画は、主人公が過去のトラウマ、そして
現在の配偶者からの暴力を乗り越えて、
新しい生き方を見つける《強い女性》として成長する物語。
私はリリーの母親の生き方と言葉が突き刺さりました。
母親も夫(メイン州の小さなまちの市長をしていたお金も地位も
権力も持つ男性だった)
母親もまた、夫から殴られる生活を続けていた。
母親はリリーから、“どうして離婚しなかったの?“と聞かれ、
“離婚する方が大変だった“
“彼を愛していた“
こう答えます。
リリーもまた、ライルを“愛していた“のです。
暴力の痛みは肉体だけでなく、
精神の痛みを伴うのです。
そしてプライドが傷つく‼️
“夫から暴力を受けてそれに甘んじている情けない自分“
それは知的で自活するな女性には受け入れ難いでしょう。
《リリーのトラウマとなった事例》
①母親への父親の暴力を見て、何も出来なかった自分。
②ハイスクールの時に恋人だったアトラスのこと、
アトラスもまた、暴力を振るう男とばかり付き合う母親の愛人から
虐待を受けて、バラック小屋にホームレス同然で、生きていた。
③父親はアトラスと交際する娘を見て逆上して、半殺しにする。
…………血だらけで救急車に乗るアトラスが痛々しい…………
★母親への暴力そしてアトラスへの暴力のトラウマから、
父親の葬儀の弔辞で、
【父親を好きな事】が、一言もいえずに、退場する・・・リリー。
ファースト・シーンの意味が、徐々に分かる脚本は上手いと思います。
そして《暴力を振るう夫ライル》のトラウマ。
リリーとライルが初めて出会うライルの住むマンションの屋上の会話、
そこでライルは既に自分のこととは言わずに、
過去を告白しているのです。
6歳の弟が兄のエマーソンを拳銃で撃ち殺した。
その弟がライルで、
“その子は一生涯、後悔するだろうな“
と、呟いている。
ライルも哀しい十字架を背負った男です。
そしてラストのリリーがライルに問いかけた言葉、
もしエミー(2人の生まれたばかりの娘・・・エマーソン)が、
大きくなってボーイフレンドから暴力を受けたら、あなたはなんと答える?
“すぐに別れろ‼️“
“2度と会うな‼️”
そう答えたライルは、リリーの離婚の提案を受け入れるしかなかった。
♣︎♣︎♣︎
アメリカは家庭に中で自宅に銃を所有しているのは45%以上で、
銃の事故の半数は自宅で起こり、子供がその殆どの被害者である、
との統計があります。
★★☆
日本でも女性の4人に1人、男性の5人に1人は、配偶者からの暴力を
受けたことがある。
コリーン・フーヴァーの原作は1000万部のベストセラー。
夫からのDVも銃の事故もそれだけ身近に感じられる
タイムリーな映画で、だから大ヒットしたのでしょう。
ベタな冒頭から、心がチクチクする映画
今年のはじめ(2025/01/05頃)に、飛行機内で吹き替え版を英語字幕付きで観ました。
※本作の監督(ジャスティン・バルドーニ)が、主演俳優(ブレイク・ライヴリー)に対して、様々なハラスメントを行ったとの疑惑があり、訴訟問題に発展していますが、本作の評価には反映していません。
序盤から何番煎じかと思わせるラブコメ感。ウンザリしながらも機内ということもあり、他にやる事もないため、とりあえず流していました。
花屋さんを開きたいリリーは、実の父に対して良い印象を持っていません。現時点で理由は分かりません。
リリーがとある建物の屋上へ行くとそこにイケメンがやってきて、なんかいい雰囲気になります。←ここら辺で🙄です。
花屋をオープンし、ハサン・ミンハジ登場で少しテンションが上がりました(笑)が、ミステリアスなイケメンと偶然の再会でまた🙄←状態。
リリーの過去が少しずつ明らかになっていき、幼い頃出会った少年との関係も見えてきます。同時に母やリリー自身に暴力を振るう父の姿も。
ミステリアスなイケメンのライルは、過去にトラウマを持っていて、衝動的に怒りを爆発させることが分かってきます。
学生の頃に付き合っていたアトラス(ブランドン・スクレナー)と再会。嫉妬に燃えるライルと、ライルをよく思わないアトラスは、アトラスのレストラン内で激しい殴り合いの喧嘩をしてしまい、リリーは過去の父の姿をフラッシュバックさせ、ライルの子を妊娠、出産を経ますが、ライルとは結婚したものの、負の連鎖を断ち切る為に、何より生まれてきた娘の為に離婚する事を決断します。
その時の彼女の質問の仕方がまさしく[ソクラテス式問答法]で、ライルに答えを導き出させる訊き方。このシーンで鳥肌が立ちました。この場面こそがこの映画の見どころだと思います。
クライマックスからエンドロールまでの流れは、感極まりそうにもなりましたが、そこまでには至りませんでした🙂↔️
ただ、ダレるほどに尺は長く、加えて冒頭のありがちな展開には減点せざるを得ません。観てよかったですが、もう一度、とはなりませんね。
ともあれカップルで観れば、お互いが相手とどう付き合うか、ヒントが隠れている作品でもあると思うので、機会があればご覧になってはいかがでしょう。
自分を大切にすること
ブレイクライブリーは笑顔がとっても素敵な女優さんで、好きだったので観に行こうと思い仕事終わりに鑑賞。
この作品はブレイクライブリーの代表作になりそう。最初の出会いのシーンからして私はおお…物に当たるやつはやめといた方がええで!と思いつつ。幸せな時間が続き、このまま幸せなままでお願いとか思っていたら…。
DVされている人って逃げられないように洗脳される。今度はしないから!大丈夫だから!って必ず言うけれどそれやったら最初からせーへんやろと。自分の肯定感や存在価値を下げるような人とは距離を置くしかないよね。主人公は過去の経験を通じて、切り離すという選択をした。自分の子どもが暴力を振るわれたらどうする?と問いかけたシーンが印象的やった。
強い人や。子どももきっとそんな母親の姿をみて強く育っていくことに違いないと希望が持てるラストやった。
運命の出会い
正直、逃してもいいかなぁとギリギリまで迷ってたんだけど...これは予想外。べらぼうにいい映画だった。全世界で発行部数1000万部と大ベストセラーの恋愛小説というだけあって、物語の深みやらメッセージ性やら何から何まですっげぇ濃くて、完全に油断していたもんだから驚くほど食らってしまった。
ラスト30分は衝撃の連続。ラブストーリーだというのに筋書き通りには行かない2転3転する展開で、心臓バックバク。そしてタイトルの意味が回収された時に全身が震える。うわぁ、やべぇなこれ。ネタバレ厳禁映画だったのかよ...。
ブレイク・ライブリー、実は今回がお初にお目にかかりますだったんだけど、こんなにも演技派の女優さんだとは知らなかった。ライアン・レイノルズの奥さんのイメージが強かったけど、今回で完全に払拭。単に自分が知らないだけかもしれないけど、本作は彼女の代表作になること間違いなし。
シンプルに作品の出来がピカイチにいいし、ブレイク・ライブリーの人間味溢れる演技が役とすごくマッチしていて見た人の心にすごく残る。なんでこんなに等身大の女性の演技が上手いんだろう。リアルすぎてグサグサ刺さっちゃう。これ、女の人が見たらヤバいだろうなぁ...。
展開がものすごく秀逸。観客を飽きさせず、騙し続ける。主人公・リリー目線で描かれる物語だからこそ、見た後にグッとのしかかる強いメッセージが。ネタバレになるからあんまり深いことは言えないけど、いくら覚悟していても上手いこと監督の手のひらの上で転がされてしまう。不穏な空気を漂いながらも至って普通のラブストーリーを突き進んでいき、ふとした瞬間に...。小説となると前半部分も結構丁寧に描いているんだろうけど、映画である本作はかなりサクサク進み、おかげで退屈を感じることなく楽しめる。恋愛映画でスピーディって、一見良くなさそうだけどこの映画は違うんだよねぇ。
話の誘導がホントに上手で無理が一切ない。自然な形で持っていくから共感度も高く、感動も呼びやすい。登場人物の描き方も主人公含め全員すごく丁寧で、見ている間に色々と考えを膨らませることが出来る。こういう人がいるせいで、いるおかげで。
リリーが花屋の開業準備を行っている最中に店にやってきたアリッサ。彼女の存在がリリーにとってあまりにも大きい。どのタイミングでどのような人と出会うか。それだけで人生は大きく別れてしまう。運命の出会いって本当にあるんだよな。
あまりに深くてビターなラブストーリーだったもんだから、ビックリしてラスト20分は口を開けて画面を見つめていた。いやぁいい映画だった。洋画の恋愛ものでこんなにいい映画が見れるとは思わなかった。ほとんどの映画館で終わっちゃったけど、配信来たらぜひ見てほしい。結構心グチャグチャになっちゃうけど...。
DVのトラウマ
愛の美しさと残酷さ、そしてその裏に潜む恐怖。
甘く穏やかなラブストーリーの予感を抱かせながら、その裏側にひそむ恐怖がじわじわと忍び寄る、せつなくも息苦しいサスペンスです。
ヒロインのリリーは、一見すると誰もが抱く普通の愛を求める女性。しかし、彼女の人間関係に潜む複雑さが、物語を危うく引き裂いて行く。
ブレイク・ライヴリーの演技は、リリーという人物の繊細な感情をあますことなく描き出し、彼女の幸福を願わせるほど愛おしく映りますが、その幸福の背後には、いつも暴力性の影が立ちこめている。
誰かを愛することが、ここまで不安定で危ういものなのか。
明暗が絡み合う物語の流れは、まるで甘い夢から悪夢へとシームレスに移行するようで、観客を惑わせ、引き込んでやみません。エンディングに到達したとき、残酷にも物語は完結しますが、リリーのその後の姿を、どうしても想像せずにはいられない。
ある意味ホラー映画
すごい映画😖😖😖
原作未読だけど、トレイラーの時点で『あ、そーゆー系(DV男)のお話なのね』ってのはわかってたこと。だから学生時代の淡い恋の素敵なシーンであっても、カラダ造りもバッチリのイケメン脳外科医とのラブぎ始まっても、な〜んか落ち着かない。“ナニナニ?いつ始まっちゃうの??”的なドキドキがずっと続くから気分はホラー映画鑑賞のよう。
そして、いざソレが始まると、怖くてカラダがギュッと強張って縮こまる感覚。暴力を振るわれた経験のない自分でもあんなに恐怖を感じるんだから、もし経験者の人が見たら……と思うと恐ろしい。ボッコスコにされる直接的なシーンがあるわけではないのに、なんであんなに怖いんだろ。
世の中ではジェンダーレスやジェンダーフリーがニューノーマルになりつつあるけど、こーゆー映画を観ると明らかな男女の性差について再認識させられる。平等がよくないとは思わないけど、平等に扱えないファクターが少なからずあることを考慮したうえでのジェンダー論を展開してもらいたいなー、と改めて思った……
と、ボヤキはこれくらいにして。
原作がいいのかな。
苦手なホラー映画を観ている感覚ではあったものの、最初から最後までめちゃくちゃ引き込まれた。そしてそれでいてただの問題提起作品という位置付けではなく、友情物語だったり、トラウマの自認と克服だったり、慈愛の心を持つことだったり、素晴らしいテーマが盛りだくさん。
原作“It ends with us.”には続編の“It starts with us.”もあるみたいだから続きが読んでみたい!
(余談)
アリッサ役の女優さん(ジェニー・スレイト)、めっちゃいい味出してた💕気になって調べてみたらマルセルの中の人だったのね☺
それって臭い屁と同じ?
花屋を開く夢を持ってボストンに出て来た女性が凄腕の外科医と出会い恋に落ち・・と、ありがちなラブ・ストーリーが進むのかと思いきや、物語は深刻なDVの問題へと踏み込んで行きます。実話に基づく小説が原作なのだとか。
本作はこの問題の複雑さを正面から丹念に描いています。暴力を振るう男は如何にものヤクザ風に限る訳ではなく、社会的地位や年齢・経歴によらないのです。また、その家庭にDVがあるのかどうかは一見して直ぐには分かりません。暴力を受けている本人も「いや、あれはDVではない」と思い込もうとする場合があるし、それと認識しても「でも家を出て行く事は出来ないから」と耐え忍ぶ事もあり得るのです。
それにしても、洋の東西を問わず家庭内の暴力がこれほど話題になると言う事は、そうした事態が珍しくはないと言う事なのでしょうか。周りを見回してもそれらしい家を見た事はありません。いや、それこそがこの問題の難しさなのでしょう。
あまり、話題にはなっていない様ですが、特に男性は観ておくべき作品だと思います。このタイトルの意味が分かる終盤にはズンッと腹に堪えます。
ちなみに、そんな事自慢になりませんが、僕は妻に暴力を振るった事はありません。たまに臭い屁をこぐと「ワッ、DV、DV」と騒がれる程度です。「これは出物腫れ物所嫌わずだから」と言ってるのですが、いやもしかしたら、DV男にとっての暴力って僕の屁と変わらぬ様な気安さなのかなと考えると、ちょっとケツがもぞもぞして来るのでした。
見やすい
どんな愛や絆があってもたった一つの過ちで大きな傷を負い、大切なものを失われてしまうのを丁寧に描いた作品。
どの登場人物の視点に立つかによってその過ちの重さや、大切な物を失う過程の辛さ、今後の展望なんかを異なった考えで見れる。
時間を割いてまで勧めたくなる作品とまでは思わないが時間があれば見るには十分楽しめる作品。
二人になって無敵
恋愛映画と思いきやその先の...
女と男、プロデューサーと監督
♪前髪1ミリ切り過ぎた午後、
あなたに会うのがちょっぴりこわい、、、
松本隆の「赤い靴のバレリーナ」
1ミリの繊細さを歌詞にした楽曲。
『ふたりで終わらせる』は、
感情と論理がミリ単位で繊細に交錯する作品であり、
ブレイク・ライブリーがその両方を巧みに表現している。
彼女の芝居は、微細な感情の変化を捉え、
視覚的に伝える力を持っている。
眼差しや一挙手一投足を通じて、
物語の中で絶えず変化する心情を伝えていく。
ライブリーの芝居の凄さは、
ただの感情表現にとどまらず、
その細やかな動きが観客に深い共感を呼び起こす点にある。
眼差しだけでも、
具体例を挙げると冒頭のシーン。
【実家の部屋を見る】
この一瞬に込められた感情の変化、
彼女は過去と現在、思い出と現実を前にして、
まるでその場の空気を飲み込むかのように静かな心の葛藤を見せる。
その視線の先にあるメモ、
5つの空欄、
単なる物理的な空間ではなく、
感情の膨らみであり、
観客はその繊細な変化、
過去に何か起こったに違いないと感じ取ることができる。
【花屋の候補地を見る】
【完成した花屋を見る】
主人公の感情が次第に膨れ上がり、
彼女の内面の不安や期待がじわじわとにじみ出る。
彼女は1ミリ→1キロ→∞、
それは単なる外面的な変化だけではなく、
心の中で揺れ動く複雑な感情を、
次第にその幅も広げていく。
映画全体を通して、
周りのキャストもまた、
ライブリーの繊細な演技に呼応するかのように細やかな芝居を見せており、
それが作品に一層の深みを与えている。
感情と論理が絡み合い、
最終的に一つの大きなテーマに集約していく過程を、
観客に強く印象づけるものとなっている。
生きる
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