「ハードル下げてみても面白くなかった。」ボーダーランズ レントさんの映画レビュー(感想・評価)
ハードル下げてみても面白くなかった。
イーライ・ロスがやらかしたということである意味話題になった本作。劇場公開するには宣伝費をかける必要がありその宣伝費さえ回収困難だということで日本では配信スルー。今回アマゾンプライムにて鑑賞。
さすがにここまで酷評(ロッテントマトの評価は0%?)だと、まったく期待せずハードルをかなり下げて見てみた。
結果、ハードル下げてもまったく面白くなかった。キャラに魅力なし、物語もありきたりで盛り上がらず、アクションやCGも凡庸。絵的にも何一つ魅力が感じられない。途中何度も睡魔に襲われた。
確かに酷評通りの作品で鑑賞中本作のいいところを見つけようとしたが一つも見つからなかった。
確か本作は何か失われた科学文明の力を見つけ出すための冒険活劇という内容だったと思う(興味わかないからどうでもいいけど)けど、その文明の力を探し当てるよりも本作のいいところを探し当てることができなかった。
少年ジャンプのコミックよろしく、冒険の旅を続けながらやがて仲間同士の絆が芽生え、その仲間を守るために主人公たちが闘い、最後には宝を見つけ出す。そういう作品なんでしょうが、物語を見ていて彼らに絆みたいなものが芽生えた気配があったか、自分のクローンである少女を想う主人公の心理も全然感じ取れず感情移入が困難な作品。娯楽作品でこれは致命的でしょう。
疲れているときに配信で何も考えず気楽にみられる娯楽作品を時たま見るけど、本作は逆に見ているのが苦痛になるくらい退屈でつまらなかった。
170億円くらいの製作費で(どこにそんな金かけてるの?)44億円しか稼げなかったという。イーライ・ロスのキャリアも危ぶまれる。ケイト・ブランシェットも作品選びは慎重にね。
同じようなSF冒険活劇映画でリュックベッソンの「ヴァレリアン」という作品があったけど、あれは本作とは真逆でとても良くできた作品。クリエイターのイマジネーションが豊かで見る者を圧倒的に魅了する作品だった。本作はあれには遠く及ばないまぎれもない駄作。