劇場公開日 2024年10月4日

「特典映像やないかい」ドキュメンタリー オブ ベイビーわるきゅーれ MAKOさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0特典映像やないかい

2024年10月10日
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正直、観終わった感想は1本のドキュメンタリー映画としてはパンチ不足。
映画の撮影現場が大変なんてのはどの映画も同じだ。役者の負担が大きければ現場の負担だって当然大きいんだよ。

もっと阪元裕吾監督の製作上の苦労や苦悩を前面に出した方がドキュメンタリー作品としての見応えは上がったと思う。
これ迄にも女性が主演の殺し屋や暗殺者映画は多々有る。「NIKITA/ニキータ」や「レディ・ウエポン」、近年では「悪女/AKUJO」なんかでも女性主人公が激しいアクションを演じてきた。
そんな中で個性や差別化の為に出したアイデアが一般人と同じ日常とリアルで且つスピーディーなアクションだろう。

だがその企画を実現するには普通の女の子と男勝りなアクションの両方を演じられる女優が必要だ。
伊澤彩織というアクション女優を見い出した慧眼には敬服するしかないし、慧眼と言えばこれ迄に殺陣やアクションを披露していたとはいえ池松壮亮があれほど動ける俳優だなんて誰が想像出来た?

そんな監督に対する掘り下げが本作では圧倒的に足りない。まだ20代だぞ?

とはいえ本作が貴重なシーンやインタビューが満載なのは確かだ。
中でも驚いたのは池松壮亮さんが自分の体に足元の泥を塗りたくっていたシーンだ。
普通こういうのはメイクさんがソレ用の泥を用意してメイクさんに任せるものだが、自分で塗ってるんだよ。足元の泥を!数々の映画で主演務めた俳優なのに!
こういう所が色んな監督に重用される一因なんだろうな。
若手イケメン俳優達、見倣え。
インタビューで『女の子のお腹を蹴るなんて出来ない』って話してたのも実に愛らしい。

伊澤彩織さんがインタビューで『かえではちさとに出会わなかったまひろなんだ』と監督に言われていたというのも実に興味深い。
なるほどなと思った。人が成長するには必ず人が必要なんだ。
伊澤さんが阪元監督に見い出されて女優として成長した様に。
「ナイスデイズ」2度目の鑑賞にして気付いたのだが、ラストの『生きてて良かった』のセリフのシーンで泣いてるんだよ。口いっぱいにケーキ頬張りながら。
こんな演技が出来るアクション女優、他に居るのかな?
単独主演作も控えているようで、ますます愉しみな女優さんですね。

髙石あかりさんはインタビューで『一生ちさととまひろでいたい』と語っていました。相思相愛じゃないですか。
末永くお幸せに(笑)。

もし本作がディスク版の特典映像なら大満足したとは思う。
きっと本編とニコイチのBDも発売されるだろう。お値段張るだろうけど。
そっち買いますんで辛めのレビュー御容赦ください。
以上

おまけ

ドラマ「エブリデイ」では黒髪になるのを断固拒否していたまひろですが、伊澤彩織さんは黒髪の方が断然かわいい。
raciku/「高鳴り」のMVを観てくれ。設定が謎のMVだが伊澤さんの格好良さと可愛さに惚れること請け合いです。

MAKO
かぼさんのコメント
2024年10月11日

ケーキ食って泣いてましたね。それを見た高石さんがアドリブで笑う。
良いシーンでしたね。

かぼ