ファーストキス 1ST KISSのレビュー・感想・評価
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運命は変えられる?
観たかった作品。キュンを求めていったけど、それ以上に悲しい気持ちが残りました。運命を変えられないという結末も斬新だけど、ここでの見どころは、それでも君との人生を選ぶという覚悟。そこにズキュンとやられてしまいました。それでも見終わった後は、なんとか変えられるでしょ?ああやってこうやって、とか考えてしまう自分が諦めが悪いと思ってしまいました。だから、そこじゃないんだってば(笑)
松たか子さんと松村北斗さんだからこそ成立した大人のラブストーリー。切ないけどそれ以上にこういう人に出会える事の素晴らしさを教えてくれるような作品です。恋愛と夫婦はどう違うか。色々と坂元節が飛んでいたけれど、気持ちだけは運命を変えられたんだなぁ…という摩訶不思議。結局思いの強さで、生死は変えられないけど、気持ちは変えられるという事。恋愛から夫婦生活になっていくと、日常で弱点をついていくみたいなことは、あるあるなのでしょうね。いずれ死んでしまうという事実があったからこそ変えられたというのもなんだか悲しい。鑑賞後は重い悲しみが右往左往するのですが良い作品であることはたしか。万人におススメ。私も何度もあのセリフを聞きたくて繰り返してしまう気持ちはわかります(笑)もっかい観たいなぁ。
淋しさの正体
分担が決まっていた柿の種とピーナツ。
マグカップの上に乗せた食パンときちんと茶碗によそわれた卵かけご飯。
あの時間にホームにいる理由になったコロッケとチョコレートドーナツ。
タイムトラベルのきっかけになった餃子。
色んな会話を重ねた行列の出来るかき氷。
タイムトラベルが現在に影響することに気づくきっかけのとうもろこし。
二人で帰り道に買い食いしたアイス。
そして、駈と入れ違いに届いた餃子。
食べるということは生きるということ。
だから、同じテーブルで食事をするということは、一緒に生きるということだ。
成り行きでなく本人たちの意思であのかき氷に並んだ時から、二人は一緒に生き始めたのだと思う。
一人で食べるためにカンナが注文した餃子は、二人で食べるために駈が注文したものに。
駈が一人で食べるために買ったコロッケとドーナツは、二人で飾るための花に。
あの手紙を書きながら、それでも最後まで未来が変わっていることを駈は望んでいたのではないか。
三年待ちの餃子のお届け予定日の通知が来た時、駈はどんな気持ちだったんだろうか。
朝は和食派の駈が買ってくれた、パンが美味しく焼けるトースター。
味の違いは分からなくても、そのトースターで焼いたパンはきっと駈の想いの分だけ暖かいはず。
もし未来が変わっていなくても、自分が一緒にテーブルを囲めなくても、美味しいものを食べて欲しい。
こんなに優しくて暖かい愛は、他にはない。
けれど、あなたと食べればきっともっと美味しかった。
これもまた愛で、淋しさの正体なのだと思う。
駈は未来を変えられたはず・・・
最初に、他人と他人が一緒になるのは大変なのですよ.恋愛中は良いところを探して、結婚したら欠点を見つけてマイナスし合うってとこズキっときた笑。途中の会話劇はさすがなところもありましたが、やはり未来を知った後の駈の行動だろう。自分が死んだこともショックを受けていたが、赤ちゃんの生死の方が気になっていた。多分あの流れだと自分が助けに行かなければ助かっていたはずなのに・・・
終わっていた夫婦なのに助けるのか?ってとこもあるが、最後に玄関で駈を見送るカンナにはやり直したい気持ちで溢れていたのだろう。
タイムリープの時に毎回出てくる二人の子供に違和感があったが、二人を結びつける妖精だったのかなと思う。
松村北斗は素晴らしい
とてーも楽しかったし泣けもする。坂元裕二のタイムトラベルラブコメみたいな感じなので久しぶりにワクワクしながら映画館へ。
タイムトラベルものはタイムトラベルものの縛りがあり、ひとことでいうと「ルール」がどう示されるのかにある。なるほど、首都高の事故、、そしてここが時空の歪みだと知り、何度でもここに突っ込んでゆく松たか子。ここはかなり省略されてるのだけど、ここら辺をもう少し丁寧にやっても欲しかった。そして、ここがどこで、どうやって戻り、つまりはなんなのかをもう少し考察もして欲しかったりもするが、、
まあかなりゆるめのルールが出てくるのだけど、トラベルした場所が別れもし、死別もした旦那との出会いの場所。冷え切った夫婦仲かつ死別という状況からのタイムトラベルなので、当然ながらその反対に向けてドラマが加速する。つまり、惚れ直し、救いたい、と思うことでエンジンがかかるが、、
いちばん泣けたのはやっぱりその帰結部分で、自分の運命を知った旦那(松村北斗)の悟りみたいな部分。
救えるかどうか、という物語上のクライマックスに、見事に今を生きる、ということの大切さにジーンとなる。ホームに落ちた子を迷わず救うというので、思わず横道世之介的な(なんとかく髪型も、似てる、)旦那のかけがえのなさが愛おしい。
実は冒頭の転落のスローモーションと死人のナレーションという、サンセット大通りの発展系みたいなはじまりがすごくいい。そしてタイムトラベルのこれからの奮闘ぶりを部屋に付箋で立体的に見せるのもがんばってる。細かいマニアックなキャラクターの嗜好性をめぐる会話も楽しい。松たか子の若い日メイク?、松村北斗の年取った腹回りなどもよく、かなり満足するのだけど、『花束みたいな恋をした』もそうなのだけど、この脚本、もっと面白くできるだろう、というのが今回も。
出会いの場所のトンネルからのホテル、もうそこがすべての映画なんだからなんでもっと美術的にうまくいけないのかなとか。タイムトラベルとホテルといえば『ある日どこかで』という超名作があるが、犬に絡まれる松たか子は面白いのだけど、あの斜面含めて空間に趣がない。情緒がない。かき氷も。言ってはなんだけど、あらゆるテレビっぽい安っぽさが勿体ない。
鑑賞後の余韻がヤバい
SNSでトレイラーを観て予想していたエンディングと、全く違いました。浅はかな自分の想像力では及ばない、もっともっと深い愛の話でした。人生は選択の連続で、もし未来がわかっているならその選択を変えて未来を変える事ができる。でもそれは選択しない駈。会ったばかりの未来の妻とまた出会うために。その朝、何も知らない妻にいつも通り挨拶をして出かけていく。そして迎える最期。その気持ちを考えたら今も涙が出ます。松たか子さんが素晴らしいのはもちろん、松村北斗さんも素晴らしくて目が離せませんでした。今後の活躍が楽しみな、坂本脚本作品にたくさん出てほしい俳優さんでした。楽しい場面もたくさんあって、見事なエンタメ作品だと思いました。
大切な人と観に行ってください♪
金曜日の夜。
仕事が終わり、妻と新宿で待ち合わせをして観に行きました〜♪
ペア50割、とても助かっております。
昔に比べ、映画鑑賞料金が2000円とかなりな金額なので、なかなか映画館に気軽に足を運べなくなっております。
とはいえ…
夫婦揃って映画好きなので
映画無しの人生は、考えられなくて…
それだけに…作品も厳選されます。
この作品は
坂元裕二脚本、塚原あゆ子監督ということで、とても楽しみにしてた作品。
タイムリープものと捉えられがちですが…
タイムリープは、ただの舞台装置で…
根底にある
「日々の時間を丁寧に大切に生きましょ」というモノがやはり刺さります。
ある事が当たり前と思いがちな…
こんな夫婦や、カップル
昔から不変というか…
いつまでも勉強しないというか、こういうのゴロゴロいるよねぇ
…と思いながら
2人でニヤニヤしながら見てました。
「結婚するまでは、良いとこを探して、結婚してからは欠点を探し合う」みたいなセリフがあるんですが…
そういう人間関係を築きがちなヒトが沢山いるからこそ、共感もされる。
僕等夫婦は、
結婚するときに、約束事をしました。
「相手を蔑ろにしない」
「たとえ小さな事でも感謝をして、その意を表す」
「リスペクトする」
この3点です。
この3点が無くなると
途端に崩れていきます。
自分の分しか洗濯しない。
自分の仕事のことしか考えない。
ホントに、何が大事なのかについてすら考えないから、忙殺されるし…
まさに、忙しいって字は「心を亡くす」と書きます。
いつ自分が死んでもいいように。
…というよりも
いつ、愛するヒトが死んでもいいように後悔のないように毎日、全力で愛してますか?…ってことでもあるし
いつでも
気づくことは出来るし
タイムリープとかしなくても
いつでも、これからの15年をやり直すことは出来ます。
よく耳にします。
「もう、空気のようなもんだし…何年も一緒にいるから」とか…
単に相手に甘えてるだけで…
努力をしてないだけだと思います。
この映画に出会えたことで、いろんな気づきを得られるかと思います。
それでも…
気付けないなら、そこまでかなぁ。
それくらいに…
日々の時間を目の前にいる大事なヒトが愛しく感じられる
そんな素敵な映画でした。
2人で号泣して、
お互いに
「あなたで良かった」と言い合い
見つめ合える。
そんな時間ももらえました。
一生で大事に思える映画を作ろう!ってとこからスタートした作品との事ですが…
まさに…そう思いました。
タイムトラベルに恋愛が絡むと ほぼ100パー悲しい。再鑑賞·追記。
2人の関係は冷めてしまっていたが、15年間一緒に暮らしていたパートナーを失った喪失感はハンパない。
だから、カンナ(松たか子さん)は離婚届は出されなかったが事実上は他人となったにも関わらず、駈(松村北斗さん)が死なない未来にしようと過去に戻って八方手を尽くす。
しかし、何度やっても何をやっても、未来に戻ると遺影はそのままだ。それどころか、非常停止ボタン方式の時には、電車脱線事故で65名もの命が奪われてしまう。
そしてカンナは、もう駈を助けるには私とカケルが出会わなかった世界線にするしかないと覚悟を決める。
で、(かき氷が売り切れないように)ダッシュでかき氷屋に駆け込んでからの展開に胸が熱くなる。
カンナは、自分が未来から来たこと、駈が15年後に死んでしまうこと、2人の関係は冷えきり、破綻した結婚生活だったこと、カケルを救おうと何度も過去に来てイロイロやってみたがダメだった事を話す。
ここでカンナとカケルの立場の逆転が起こる。
というか、今までは未来の事実を知っているカンナ44才と知らなかいカケル29才だった。
それが未来の事実を知ってるカケル29と知らないカンナ29となる。
この時のカケルの決断が胸アツなんだヨ。
カケルは、15年後に自分が死んでしまうことは避けられないとしても、15年間幸せな結婚生活を送ることは出来ると考えたんだろう。
そして最後の朝。何も知らないカンナには、いつもの朝だけど、カケルにとっては最後の朝だ。
15年間仲良くやってこれたのも、今日の事を知っていたカケル29~45の努力が大きかったのだろうが、15年前のカンナ45の努力が報われたことでもある。
タイムトラベルに恋愛が絡むと ほぼ100パー悲しい。
今回も結局カケルは助からず、カケルの手紙やピザの話になって切ない。
だけど今回の事故のコトを駈は知ってるので、赤ちゃんを助けたあと自分も助かるようにする世界線もある。
なんなら、始めからベビーカーが線路に落ちずに何も起こらないという世界線もある。
だから、駈がもしかしたら生きているのかもしれないと匂わせて終わる悲しくない最後も有りだと思う。
悲しく終わったほうが余韻が有るような気がするけど、僕は余韻が残らなくてもいいから、悲しくない終わり方のほうが好きである。
だって、悲しいのって何かイヤじゃん (^^)。
(再鑑賞·追記)
公開初日の2025(令7)2/7㈮に鑑賞して3ヶ月。
まだやってるので5/12㈪に何度目かの再鑑賞。感動する場面は初回からいつも同じだ。不満なところもずっと同じ。
まず、気に入った場面は、真相を知ってからの駈の対応と、15年後に幸せな夫婦になっている展開。
カンナは駈に、私と結婚しなければ、あなたは死なないから、私とは結婚しないでと言う。
それに対し駈は、死なない新しい人生でなく、君との15年をより良くなるようにしたいと言う。
それに、これから出会う若い君と結婚すれば、いま目の前にいる15年後の君に会えるんだよね。それなら僕は君と結婚すると言う。
そして15 年後、 ”無” だった夫婦生活は、朝、同じテーブルで一緒に朝食をとる夫婦になっていた。最後の日の朝、出かける駈を見送るカンナの顔が幸せそうなところが心にしみた
不満なところは、結局、駈が死んでしまうことだ。
僕は、駈の生死は描かないかか、生きていることを匂わせるだけで曖昧にするという終わり方にしてほしかった。
ここは制作者との考え方の違いなので、どちらが良いとか悪いとかいう話ではない。
あと、駈が頭をかかえて,「現状,結婚してないのに、ぼく離婚するの?」 となげく場面はいつも笑える (^^)。 駈が頭をかかえて嘆くのも当然だ。
それと、カンナが駈と結婚しない人生を決断したあと、家を出る前に部屋を見渡す場面もグッとくる。
結果は変わらずとも過程は変えられる
ストーリーの終盤に硯駈(松村北斗)が未来を知ったあといろいろ試行錯誤しながら、結果を変えるよりもカンナ(松たか子)との関係を変える過程を重要視するストーリー、脚本がとても良かったです。
クスッとする笑いが散りばめられているからこそ最後の悲しみがより深く心に染みました。
松たか子さんと松村北斗さんは作品の要ですが自然で凄く良かったです。
天馬教授(リリー・フランキー)の、良い人に見えて後半に裏側の性格が見える細かな演出が見事ですね。
ところでひとつ疑問点が。
タイムスリップをしている時に度々写真を撮る子供たち。どこにでも現れるのですが妖精なのでしょうか?ちょっと不自然に感じました。
6回観ても毎回涙が出ます。
とにかく良い映画で、今でもセリフを思い出すと泣けてきます。6回観ましたが、おそらくまだ映画館で観そうです。
鑑賞2回目の感想です↓
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とにかく良すぎて…これを書いている今でもセリフやシーンを思い出して涙が出てきます。
最初はあまり期待しておらすベタな恋愛ものかなと考えて軽い気持ちで鑑賞しました。ですが、公開初日に観てからこの映画のことが忘れられず、どうしても観たくなり翌々日にも行きました。しかも普段はパンフレットも購入することがないのですが、今回はパンフレットとシナリオブックまで購入しました。恐らく上映中は何度も映画館に足を運んで観ると思います。
今までタイムトラベルやタイムリープの話は現実離れしている話も多く、感情移入できないことが多かったのですが…この作品はすんなに受け入れられ、ラストは悲しくもあり心も温かくなりました。
一度目の鑑賞は予備知識を入れずに観たので、ストーリーを理解することに集中しましたが、二度目は落ち着いて観ることができました。
一度目も泣いたのですが、二度目は結末がわかっているからこそ最初から涙が止まらなかったです。
お二人の演技もとにかく素晴しく、最後の演技合戦には圧倒されました。松たか子と松村北斗…恐るべし。
ラストは、遺影の写真も険しい顔から変化し、個人ベッドもなくなっており、クリーニングの件も、トースターも餃子もずっと前に注文してくれていた(カンナの好きそうなものを考えて買ってくれていた)…という伏線回収もとにかく涙が。
久しぶりにこんなに感動した映画に出会いました。
恋人や夫婦がいない人にも響く映画だと感じました。とにかく良すぎる映画です。
「ファーストキス」に寄せて
最後まで観て、この物語は本当はどちらが始まりだったのか?この世界線だとして、やはりあの始まりに行き着くのか?という、不思議な感覚になった
そして、こういう最後なら、きっと2人にとって最悪な結末も、そんなに悪くなかったのではないかと思った
【”結婚したのだから、”その時が来るまで”愛する人とは相手を思い遣り楽しく過ごす事の大切さを描いた作品。”中盤まで何度も時を駆ける松たか子さんの姿を楽しみ、最後半は、グッと来てしまった作品でもある。】
ー 鑑賞中、リチャード・カーティス監督のタイムトラベルラブコメディの逸品、「アバウト・タイム 愛おしい時間について」が頭を過った作品である。-
■結婚して15年になるカンナ(松たか子)と、カケル(松村北斗)の毎日の生活は冷え切っており、カンナはカケルに”離婚届を役所に出して来てね。”とぶっきら棒に言うが、会社に行った夫は線路に落ちたベビーカーに乗った赤ちゃんを助けるために事故死してしまい、二度と帰って来なかった。
だがある日、カンナが車を走らせていると、トンネルの中で崩落事故があり気が付くと、15年前の夏に初めてカケルと会った高原のリゾート地に来ていた。-
◆感想<Caution!内容に触れています。>
・序盤の冷めきったカンナ夫婦の姿を描く重い雰囲気から、映画の雰囲気は変わって行き、徐々にカンナがカケルの死を防ぐためにタイムトラベルを何度も行う姿が可笑しいコミカルな展開になって行く。冬服で真夏のリゾート地に現れ、慌ててTシャツを購入したり。
で、カンナは15年前の自分を未だ知らない若き純粋なカケルを見て、二度目の恋に落ちるのである。
・そして、カンナはカケルの事故までの生活パターンをポストイットでポイントを書き込み、”カケル死亡”の赤いラインと”カケル生存”の白いラインに分け、”カケル死亡”のラインの赤いポストイットを一つ一つ潰そうとするのである。
カケルの良く行くお肉屋さんのコロッケを貶してカケルに叱られたり、芝生の上で大嫌いな犬達にまとわりつかれたり・・。
そして、その度にカンナはリセットして、対策を考えて来るのである。犬達に対してはフリスビーを何度も投げたり。クスクス。
ー 一々、カンナが登場するとその姿をポラロイドカメラで”カシャ”と映す女の子と男の子も可笑しいが、カケルが気付いた時にカンナが十何枚もあるその写真を見せるシーンに使うとはなあ、上手いなあ。-
■それにしても、カンナが15年前に行った時のカケルとの遣り取りを見ていると、ヤッパリ二人は相性が良いんだよね。カケルも”何だか貴女だと良く喋っちゃうんですよ。”などと言っているし。
カケルは担当教授(リリー・フランキー)の後援会のサポートで来ていて、教授の娘(吉岡里帆)は、どう見てもカケルの事が好きなのに、全然気が付かないのである。
・ちょっと切なかったのは、カンナが”カケルと出会わなければ彼は死なないのだ。”という選択肢を選ぶシーンかな。けれども、矢張りカンナとカケルは出会ってしまうのである。そして、何度も何度も行列に並んだかき氷屋で漸くかき氷を食べる時に、カケルはカンナが落とした”カケル死亡”と書いてあるポストイットを見つけて、漸くカンナが誰であるのかに気付いて行くのである。
・序盤と再後半に映される”三年待ちの餃子”を竹原ピストルさんが演じる配達員が配達に来るシーンのカンナのリアクションの違いも、”脚本、上手いなあ。”と思ってしまったな。
ー 最初は、”こんな餃子頼んでいたかなあ。”再後半は(自分の死の日時を知っていた)カケルが頼んでくれたんだ!”-
<そして、二人は予定通りに結婚するのだが、二人は朝ごはんは一緒に食べて(でも、カンナはパンでカケルはご飯)、夜はベッドに一緒に寝て、カケルは会社に行く時には”行ってきます。”と振り返ってカンナの顔を見ながら言い、カンナもキチンと”行ってらっしゃい。”と笑顔で言うのである。
そして、カケルが事故で亡くなった後に、彼が残してあった手紙をカンナが見つけ、その内容が流れるシーンには、思わず沁みてしまった作品である。
カケルは、ヤッパリカンナの事を心底愛していた、正義感の強い良い男だったのである。
今作は、結婚したのだから、”その時が来るまで”愛する人とは相手を思い遣り、楽しく過ごす事の大切さを描いた作品なのである。>
脚本、キャストすべてに満足
近年、松村北斗さんのお芝居がいいなと思っていたところに 坂元さんと松さんのコラボ。
コレは!と初日に鑑賞させて頂きました。
すべてを伝えられた駈さんが 赤ちゃんの安否を確認して安堵したシーン。
あぁ…彼はここで腹を括ったんだろうな、そしてそんな駈を好きになったんだとカンナも想起したんじゃないかな…と 。
ここですれ違っていた心が揃ったように感じました。
そこからの15年間のふたりの姿に自分も夫に大切にされてるな…とあらためて思うなどしました。笑
まだまだ言い足りない…
他でもたくさん感想を残しますね。
寂しいだけじゃない 愛おしいもたくさん含んだ時間を過ごしていきたいなと気付かされた作品でした。
何気ない日々にも感謝。
仕事トラブルで呼び出しをくらい、職場に向かう途中の高速トンネル屋根崩落事故と同時に15年前のある夏の日にタイムトラベルした硯カンナの話。
結婚から15年の2024年の夏頃、列車事故で夫・硯カケルを亡くし…、タイムトラベルで15年前の2009年で亡きカケルと再会することで、亡くなってしまったカケルの未来を変えようとカンナが動き出す…。
作品を観終えた感想は予告動画からイメージした作品とは違ったってのが本音。イメージした通りのベースはあるけれど、ちょっと遊びの部分が作品の持ってる雰囲気を変えてる様にも感じたかな個人的に。
その遊びの部分…コメディ、コミカルとまではいかないけど、かき氷屋の行列に並ぶ後ろの人とのやり取り、カンナ自身の表情、リアクションで少し違うなと…、ガッツリ泣くつもり、泣ける作品だろうと思い観た作品だったもので。
ただ終盤ラストからの「2024年カケル死亡」の付箋を拾ったカケル…、その流れからの夫婦関係の話、その聞いた話を意識し後に結婚する妻カンナを幸せにしようとするカケルの姿、カレンダーから落ちてきた手紙には涙。
硯カンナ演じた松たか子さんの若かりし頃はロンバケ?!ラブジェネ?!辺りかな?
カケル演じた松村北斗さんは見る度にいい俳優さんになってる。
坂元裕二の良さが引き立つ映画
坂元裕二の世界観がずっと好きで、
公開日に観ると楽しみにしていたこちらの作品。
予告をチラッと見ていた感じ、
結構なラブストーリーなのか?と少し不安でしたが、
ちゃーんと、坂元裕二でした。
ほっとした。
坂元裕二といえばな、軽快な会話劇。
本当はもっと声出して笑いたかったのを我慢したくらい、
私にはツボに入るコミカルなやり取り。
やっぱり、坂元裕二さんと松たか子さんの相性は◎
坂元裕二の良さを引き出してるのが松たか子なのか、
松たか子をより良くしてるのが、坂元裕二なのか。
そこに、割って入らない、主張しない、
そっと引き立てる絶妙な配役の松村北斗。
いやー、良かったですね。
相手役に坂元裕二作品常連を持ってこないことで、初々しさをプラスされたような。
一見、冷め切った夫婦で、
王道なタイムトラベルストーリーで、
未来を変える!というお話のようですが、
松たか子さん演じるカンナさんは、
冷めていったのではなく、
変わっていく旦那への淋しさ、向き合いたい気持ちをずっと抱えて生きてきたんだろうなっていうのを、ほんのり感じさせるあの絶妙な演技が本当に凄いなぁと、、
タイムトラベルを繰り返すことによって、
カケルへの愛を思い出していくような、
死んでほしく無いという思いが強くなっていき、
また恋をしていく様が私にはとても素敵に思えた。
ラストは、15年前からそのまま現在までを表現していて、そこはやっぱり塚原あゆ子監督の世界観なのかな、と。
坂元裕二のちょっとヘンテコな雰囲気を
綺麗にしてくれたのは女性監督らしい仕上がり。
ばっちり号泣しました。
ただ、気がかりなのは、
現在に戻った、元の世界を生きるカンナさん。
きっと戻った先には変わらない旦那の遺影。
絶望したのだろうか、
元の世界のカンナさんが救われる何か変わったことが伝わるもの(写真など)があるのだろうか、
そんなことを考えてしまう私は、
きっと純粋に映画に没入出来ていないんだろうなぁ笑
なにはともあれ。
やはり坂元裕二さんの世界観は素晴らしい。
そう思わせてくれる、とっても素敵な映画でした。
もう少し経ったら、もう一度観に行きたいです。
階層を行き来できるのは、そこに迎える資格を有したからなのかもしれません
2025.2.7 イオンシネマ京都桂川
2025年の日本映画(124分、G)
未亡人が15年前の夫と再会し、彼の死を止めるために奮闘する様子を描いたラブロマンス映画
監督は塚原あゆ子
脚本は坂元裕二
物語の舞台は、都内某所
不動産屋で勤めている夫の駈(松村北斗)は、駅のホームに落ちた人を助けるために飛び降り、そこで命を失った
妻のカンナ(松たか子)は英雄の妻という扱いに困惑するものの、それは破綻した夫婦関係があったからで、その日は離婚届を提出する日でもあった
ドラマ化の話などで盛り上がるものの、カンナ自身は冷めていて、日常生活に還っていた
彼女は舞台の美術スタッフとして働いていて、かつてはデザイナーを夢見ていた
駈の方も古生物学の研究員だったが、結婚を機にサラリーマンへと転職していた
些細な指摘から始まる諍いは、最終的には無言になり、言葉を交わすことも無くなった
そして、とうとう離婚を決意することになったのである
物語は、ある日の夜に仕事場から呼び出されるところから動き出す
首都高を走っていたカンナは、トンネルの崩落事故に巻き込まれそうになるものの無事に回避する
だが、トンネルを抜けた先は見知らぬ場所で、いきなり少女(山田詩子)にポラロイド写真を撮られてしまう
一緒に居た少年(山田暖絆)も訳のわからない存在で、カンナはその道の先へと向かうことになった
そこにあったのは星ヶ丘リゾートホテルの敷地で、新婚カップルが結婚式を控え、新しいウェディングベルのお披露目が行われようとしていた
カンナを見かけた支配人の鳩村(神野三鈴)は従業員に連絡をし、カンナは逃げるようにその場を飛び出した
そして、あるクッションスペースに飛び降りたところで、15年前の夫と再会してしまうのである
映画は、その日の半日だけに行き来できるタイムリープのような構成になっていて、現在のカンナとの接触によって、微妙に未来が変わっていく様子が描かれていく
それによって、駈が死なない未来を作り出せるのではないかと考え、カンナは様々なことにトライすることになった
だが、何をしても事故は防げず、場合によっては更なる大事故を引き起こしてしまうことになってしまう
これらの現象は、映画では「ミルフィーユ」と呼ばれていて、過去も現在も未来も同時に存在しているという理屈になっている
そこを行き来できるようになったのがカンナなのだが、前述の少年少女も15年くらい前から来た駈とカンナのようにも思える
そして、本作の面白いところは、ラストチャンスの時から、駈目線に変わっているところだと思った
これまでのチャレンジは全てカンナ目線になっていて、彼女が起きるところなどから始まっていた
そんな中で、一度だけ「ホテルで目覚める駈」から物語が始まり、それがラストチャンスの近くのチャレンジになっていたと思う
そして、カンナがどこから来たのかがバレて、自分がどのような死に方をするのかを知っていく
さらに、結婚生活がどのようなものだったのかを知ることによって、その先の未来が変わるという感じに紡がれていた
映画のラストは、離婚しなかった世界線を描いていて、駈が残した手紙をカンナが見つけるというエピソードに繋がっていく
彼が手紙を書くときには、手元にポラロイド写真があるのだが、あのホテルの会話のときに入手したものだろう
駈はその写真を見るたびに、カンナが苦しんだ結婚生活を思い出し、離婚しても良いから生きていてほしいという彼女の想いを受け止める
一方の駈は、死んでも良いから離婚したくないと考えていて、その想いが交錯することによって、あの世界線が生まれたのだと思った
映画では、駈が自分の死について知ったことによって、その時点で離婚しない世界線が生まれている
なので、それまでに何度もリープしたカンナは消えてしまい、彼女自身の記憶からもそれが消えているように思えた
事故の日のことを知っているのは駈だけで、それゆえにカンナの死の受け止め方が変わっているのだが、そうなる方が自然な形なのだろうか
事故死をするという運命を受け入れた駈にとって、離婚をしないという結婚生活を手に入れたことは、神様のギフトのようなものなのかもしれません
いずれにせよ、よくあるタイムリープものではあるものの、着地点が珍しいタイプの映画だったと思う
タイプリープを繰り返して、最後の日以降に事故のことが記憶から消えた理由はわからないが、駈の行動が変わり、離婚が回避されたことで、これまでに抱えていたはずの死の受け止め方というものが変わっている
ある意味、結婚生活を取り戻すという物語にもなっていて、それが夫の行動が変わったからなのかはわからない
カンナの記憶が消えた理由は言及されないが、あの出来事全てが崩落事故に巻き込まれた彼女が見た夢という可能性もある
その後悔の念のようなものが階層を飛び越して15年前に戻り、その出来事によって、駈もカンナも幸せな時間を取り戻したのかもしれない
だとするならば、カンナ自身も駈の事故死後に崩落事故に巻き込まれていることになるので、それはそれで悲劇的な解釈になるだろう
だが、二人がすでに死んでいることで階層を行き来できるのだとしたら、謎の少年少女があの世界線に来れる理由もわかるような気もするし、後半の夫目線の物語は「駈がタイムリープした物語」だったと考えることもできるのかな、と感じた
やり直し
最後が1番良かった。途中なん度も繰り返すタイムループに若干飽きましたが終わり良ければ全て良し。
ラストは泣いてる女性がチラホラ。
あんなに頑張ったのにやっぱりダメでしたね。なんでなんだろ?
でも仲良く終われた進化だけでも良いのか。だって良い思い出に変わったのだから。
全247件中、221~240件目を表示