海の沈黙のレビュー・感想・評価
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もっくん、かっこいいなぁ・・。美しい顔面は年齢重ねても・・かっこい...
もっくん、かっこいいなぁ・・。美しい顔面は年齢重ねても・・かっこいいのね♪ 羨ましい(笑)そういう点では・・この映画の生きる主題だったかもね♪
久々の倉本聰さん作品、これは鑑賞するしかないでしょ・ということで映画館♪
倉本さんらしい、顔アップでの感情表現の演出は健在・・。かれこれ、随分昔に倉本聰さんの「幻の街」を題材に学んだコミュニケーション学、その技法が、今もそのまま活かされてました♪
物語は・・やはり北海道が舞台、うーんな部分もなきにしもあらずですが・・・。特に、牡丹さんは・・まぁ、状況説明のために必要な役柄なのでしょうけど・・あんな形で退場させる必要あったのかなぁ・・と思ったり・・。
キョンキョンの「ありがとう」は、何に対しての感謝だったのかなぁ・・とかね・・。
「2丁目3番地」以来の倉本作品の、石坂浩二・・老けたなぁ・・。というか・・ほとんどの登場人物が・・老けたなぁ・・という感じのキャスティング・・。登場人物の平均年齢が、日本の高齢化も反映してるのかなぁ・・・。
結論としては、倉本さんがこの映画で伝えたかったのは「美しい」は、絶対的な感性で感じるもので・・お金や、鑑定証、など世俗的な、相対的な基準を持って判断されるものではない・・ということか・・それには、両手を上げて賛成。
芸術家の業
テーマは、芸術家の業や、
情報に流されがちな今の世の中にあって自らの価値観を貫くこと、でしょうか。
全体のストーリー、設定などリアリティは薄く、小説や演劇のようで、
だれかに感情移入したり、共感することはなく、
他の倉本作品とは少し異なる印象を受けました。
バラライカの流れるバー、廃校で作られる料理など
小道具や背景が独特の世界、雰囲気を醸し出しているのと、
俳優陣(とくに中井貴一さん、清水美沙さん)の濃い強烈な演技、
さらにクローズアップで表情を強く印象付けるような画面構成に引き込まれて
緊張感の途切れることなく最後まで観ることができました。
本木さんは、破天荒な芸術家役ですが、
狂気の場面でも清潔感、美しさを失わないところや、掴みどころのない感じが、
典型的ではない、新鮮な、謎を秘めた人物像の表出につながって良かったと思います。
小泉さんもそんな本木さんに相対する女性として、雰囲気が合っていたように感じました。
「哲学的な作品」
期待はずれ!
もっと見たかったかも
倉本ワールド!
狂気じみた画家の執念
モっくんが色っぽい
いくつか疑問点はあったものの、「ザ・倉本聰ドラマ」って感じで、観終われば重厚な作品だった。
とにかくモっくんが色っぽいのがよかった。
その疑問点とは、主に以下の通り。
本木雅弘、仲村トオルと、石坂浩二が同級生なのは無理ありすぎじゃない?
油絵と刺青は関係なくない?
芸術の意味、贋作ミステリー、老域に入った女の過去の恋愛、刺青に憧れる若い女性、かつて刺青を掘ってもらった女性の死、そのどれもが関係するようで、話の軸として機能はせず中途半端。
そんな登場人物たちに、芸術のありようを語らせたのは、消費されるTVの世界で紡いだ物語が変に芸術扱いされなくとも人の心に残りさえすればいい、といった心境を反映させていたのかもしれないとも邪推しました。
美とは、知性に訴える映画
最後の映画作品?
倉本聰最後の映画脚本といったら観るしかないでしょ。
と期待一杯で映画館に直行しましたが、観た後はもう一回創って欲しいなと。
倉本聰さんのストーリーは彼の思いがシンプルに表現されていて、良い意味でわかりやすくその反骨精神が伝わってきます。五十代の私にはあと10年して、もう一度観なさいと言われている様な気がしました。
キャストは中井貴一氏が良い味でてましたね。
萩原聖人さんも存在感あったな、
石坂浩二さんはこういう役所はそうだよな、と。
また清水美沙さんの妖艶さにも久しぶりに見てドキっとしました。の割に本木さんと小泉今日子さんの役どころが
ちょっとハマらないというか違和感が取れず…。
ただやっぱり脚本の構成がしっかりしていて最後まで
しっかりと話に没入できました。エンターテイメントと
してはドラマを十分に楽しめました。
大雑把な感じで言うとテレビ局開局何十周年記念ドラマ
的な映画だなと感じました。
<最後の>とか<構想何年>とかそう言う宣伝文句はもう
そろそろ止めて欲しいと思います。
作品を観る方も創る方にも
力みが出ちゃうだけで本来の良さが伝わらないのでは
ないかと思います。
元々かっこよかった本木さんと歳とともにかっこよくなった中井さんを鑑賞する映画
老いらくの恋は、水魚の交わりの如し
wiki先生によれば
「贋作」とは
「作者の名を騙って流通させた作品」のことらしい。
では「模写」はどうか。
「他者の作品を忠実に再現、あるいは作風を写し取ることで、
作者の意図を体感・理解するための手段・方法」と書かれている。
加えて「模写には再現のための知識・技量が必要」とも。
回顧展の会場で、画家がふと目を留めた自身の過去作。
確かに描いた記憶はあるものの、
画面上の表現は明らかに自分の技量を超えている。
作者が「贋作」と断じたこの作品は
三億円を超える高値で取引され、
今は地方の美術館の目玉作品として収蔵されているもの。
専門家も真作と折り紙を付け、
鑑定書まで出されているのに、
何故このようなことに。
目の前に在るのが「贋作」なら「真作」はどこへ行ったのか。
もっとも本作の中では、その方向にミステリーは展開されない。
時を同じくして身体中に入れ墨を纏った女性の水死体が小樽で発見され、
以降、二つの事件は結びついて行く。
「贋作」と「刺青」に共通の人物が浮かび上がる。
彼は数十年前に、事件を起こして画壇から離れた人物。
その画家『津山竜次(本木雅弘)』の過去と今が
幾人かの口を借り語られる。
不幸な生い立ちと、画家の師匠との関係。
師匠の娘『安奈(小泉今日子)』は初恋の相手か。
彼女はたまさか、贋作を描かれた作家『田村(石坂浩二)』の妻となっている。
『本木雅弘』は圧巻。
狂気に憑かれたように
理想の美を追求する孤高の画家を演じる。
献身的に仕える『スイケン(中井貴一)』、
全身に刺青を彫って貰いたいと願う『アザミ(菅野恵)』も登場させ、
多くの人に慕われる人物像も描き出す。
しかし彼が描こうとしているのは常に、
自分を不幸に陥れた事件の記憶の再現。
悲しくも虚しくもあり、
それが完璧に体現された後には、
一体何が残るのか。
数十年ぶりに邂逅した『安奈』との関係は
さらりと語られる。
それなりに印象的なエピソードはあるものの、
今ではあくまでも精神的に繋がる者同士として。
「贋作」の露見は自殺者を生み、
その遺書と、画家の遺した言葉には共通の真理が記される。
美の価値とは何か。
付けられた値段や、一部専門家のお墨付きがそうなのか。
観る者の心を揺さぶるのかどうかが基準ではないか。
「真作」よりも「贋作」の方がより心を打つのであれば、
果たして真贋だけが問題なのか、と。
直近で公開された〔まる〕とも相通じる主題。
今の風潮に、皮相な眼差しを向ける。
日本映画の直球ど真ん中
【”美は美であり、それ以上でもそれ以下でもない。”今作は、若き頃、画を巡る騒動に巻き込まれ、”贋作”を描いて来た男の”迎え火の紅”を追求する姿を、本木雅弘さんが物凄い演技で魅せる作品である。】
■世界的油絵画家である田村(石坂浩二)が、自分の展覧会である画にオーレオリンが使われ、波のタッチも違う事に気付き贋作だとマスコミに公表するところから、ミステリータッチで始まる。
美術館長の男(荻原聖人)は、自死するがその遺書には”私は、贋作とされた作品は三億に値するモノと信じています。”と記していた。
場は北海道に移る。飲み屋を営んでいた牡丹(清水美沙)は”ある男”から多額の手切れ金を貰うが突き返し、”ある男”が見つけた自分の次の”キャンバス”となったあざみ(菅野恵)とバーで会い、”あんなに優しく抱いてくれる男はいないわよ。”と笑顔で言い、カクテルを飲み干し、自死する。水中から引き揚げられた、彼女の全身には鮮やかな刺青があった。
そして、田村の妻安奈(小泉今日子)は、”贋作”の凄さを知り、且つての恋人である津山竜次(本木雅弘)を探し出し、北海道に会いに来るのである。
◆感想<Caution!内容に触れています。>
・冒頭の安奈が、占い師に”貴方には、遠い所に想い人が居る。”と言われるシーンから、物語はミステリータッチで進む。
二人の自死事件が描かれる中、且つて恩師の絵の上に自身の「海の沈黙」を描き、田村を始めとした恩師の弟子たちにより美術界を追放された津山竜次と言う男に言及していくのである。
ー 因みに恩師の絵の上に自作の絵を描いたと言えば、洋画家の中川一政が師事していた岡本一平の絵の上に自作を書いた、後年明らかになった出来事を思い出す。
その時の岡本一平の言葉が、彼の器の大きさを感じさせる。
”自分より優れていたら、仕方がない。何も言えない。”
今作の、田村の対応との違いを感じたモノである。
あと、加藤唐九郎が起こした「永仁の壺事件」も、少し思い出したな。ー
・津山は、贋作を制作する傍ら、刺青師としても裏で技を磨いていた。その相手が牡丹である。それにしても、劇中での全身刺青の牡丹を演じた清水美沙さんの身体は、美しかった。
清水さんと本木さんは「シコふんじゃった」で共演していた事を思い出す。清水さん、不老の人であるなあ、と思ったよ。
・津山が、自分の作品を”贋作”とは言わないのが、印象的である。”少し、手を入れて画の質を上げてやっただけだよ。”
この言葉を、津山の番頭である”ある男”(中井貴一)は、田村に対し”お前の絵に、筆を入れたモノを観た時に、お前は負けたと思っただろう!”と厳しい口調で言うシーンも印象的である。ぼそぼそと”あの波の描き方は、私には出来ない・・。”と負けを認める田村の姿。
だが、田村は且つて津山を美術界から放逐した人物である。それが、”ある男”には許せなかったのであろう。
■この作品の白眉のシーンであり、且つ津山を演じる本木雅弘さんの鬼気迫る演技に圧倒されたシーン。
ー 海で遭難した父の目印になる、迎え火を海岸で炊いている画を書くシーンである。肺を患う津山はキャンバスに鮮血を吐きながら、ペインティングナイフで激しく油絵の具を切るように、叩きつけるように塗って行く姿は、物凄かった。
役作りだろうか、げっそりと頬がこけた表情で、激しく咳をしながらキャンバスに立ち向かうシーンは、本当に凄かったと思う。ー
<そして、病に斃れた津山は、わざわざ北海道まで来た安奈が作った蝋燭の炎が燃える中、大作である”迎え火”の絵を仕上げ、”漸く、出来た・・。”と言って事切れて、”ある男”の胸に抱かれるのである。
今作は、若き頃、画を巡る騒動に巻き込まれ、贋作を書いて来た男の”迎え火の紅”を追求する姿を、本木雅弘さんが物凄い演技で魅せる作品なのである。>
モックン、若過ぎ!
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