劇場公開日 2024年11月22日

海の沈黙のレビュー・感想・評価

全172件中、21~40件目を表示

4.0さすが倉本聰、至極の物語

2024年12月14日
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鑑賞方法:映画館

個人評価:4.0
絵画を扱った作品らしく、光の描写がとても美しかった。
美への純粋たる追求。あの遺書が本作の本質に迫っており、素晴らしい遺書であった。
もっくんと中井貴一の日本の二大イケおじの掛け合い。そのエレガントなやり取りをとてもうっとりとながめる。
石坂浩二もハマり役で、あの大物ポジションがよく合っおり、白い巨塔を思い出させる。
さすが倉本聰。至極の物語でした。

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カメ

4.0大振りなアクションがあるわけでも無いのに、激しさを感じる作品だった。

2024年12月14日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

難しい

大振りなアクションがあるわけでも無いのに、激しさを感じる作品だった。

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ひので

3.5謎のご婦人キョンキョンは綺麗だが

2024年12月13日
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興奮

難しい

寝られる

作品は登場人物の個性的な設定と熱演が光るが、ストーリーやキャラクターの扱いにはやや疑問が残る仕上がり。

美しいが自己主張の弱い役柄のキョンキョンや、怒れる天才画家を熱演した本木くんの存在感が見どころ。

一方で、恩師の絵を破壊する行為や、洋画家が刺青を彫れるという展開には現実味が薄く感じられる部分も。

不気味なフィクサー中井のキャラクターは、モジリアーニを彷彿とさせるエピソードとともにストーリーの軸として印象的に描かれている。

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お茶と同情

3.5一枚の絵、それのみの美の是非をあなたにも問う映画

2024年12月12日
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知的

難しい

幸せ

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hiroishi

2.5話は普通、役者の演技美

2024年12月12日
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鑑賞方法:映画館

シナリオは至って普通であり、どちらかというと詰まらない部類に入るのでは。前半は展開も良く今後どうなるんだろうの引っ張りは良かったのだが、後半がかなりの失速で自己満足の登場人物達に萎えた感じ。
しかし、流石巨匠のシナリオに演出家も一時代を気づいた人物、キャストが素晴らしいさ。良くぞここまで集めたなって思う位ちょい役までガバーしている。役者の演技を観るだけでも劇場に行く価値あり。

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るい

3.5倉本聰 89歳

2024年12月11日
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鑑賞方法:映画館

陰影を絶妙に捉えた映像が美しく、随所のカットだけでも見応えがある。
落日の光に満ちたアトリエのシーンで、筆(かナイフ)に盛った絵の具の冴えた赤色は見事だった。

テーマも普遍的ではあるが、倉本聰ならではの切り口なのだろう。

時折セリフに臨場感がないような、高尚な内容なのに陳腐に聞こえる場面があって気になった。倉本聰さんは89歳らしい。お元気そうでなによりだが、身体能力の衰えは創作物に現れる。巨匠すぎて誰も諌言できないなんてことはないのかな…。

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し

2.0巨匠

2024年12月11日
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鑑賞方法:映画館

単純

寝られる

とは相性が良くない。
彼のドラマにハマった事はない。
だから、集大成とは言われてもそれほど興味はなかった。
だが、時間的に他の選択肢がなく、消去法ですらなく観賞。
そんな後ろ向きな姿勢だから、初めから懐疑的。

だが、入りは意外に良かった。
予告編でわかっていたことではあったが、
贋作の経緯には興味を惹かれた。
残念ながらその後はどんどんトーンダウン、
特に目を見張るような展開はなく芸術のありようのような話に。
不滅の恋とやらも個人的には全く響かず、
経緯の説明不足で不可解さだけがどんどん募った。
刺青を取り上げていることにも嫌悪感が残った。
そして、最後の高尚なナレーション。
巨匠はこれを主張したかったのかʅ(◞‿◟)ʃ
それとも、もしかして自分も有望な若手を潰してきたという懺悔?
後者なら⭐︎2つ増やすけどw

元木はじめ俳優陣は大熱演。
個人的にはそれが大仰で舞台のように見えた。
また、石坂浩二は年齢的に違和感ありすぎじゃ?
巨匠の御希望?

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みみず

5.0映像が美しい

2024年12月10日
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鑑賞方法:映画館

本木雅弘凄い俳優と再認識
小泉今日子も清水美沙も美しい
中井貴一も渋い
菅野恵さん知らんかったー!
映画館で観られてよかったー

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haitanio

3.0俳優の持ち味がいまいち活かされないまま感無

2024年12月10日
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活かされてなかったのかな。どなたも存在感のある俳優さんばかりでおもしろいと思ったのだが、正直「あれこれ観たんだっけか」と思ってしまった。単なる個人的な感覚の衰えかと思ったが、残念ながら引き込まれなかった作品はいつもこうだ。

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momoyama

2.5全体としてはミスキャスト

2024年12月9日
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鑑賞方法:映画館

倉本聰が長年温めていた企画、しかも審美的なテーマという意外さもあって、結構な期待感をもって観た。
画家自らが展示作品が贋作であることに気付き、そこから巻き起こる騒動の中で、作品に魅せられていた美術館長が自死するまでは、ミステリー要素もあって引き込まれる。しかし、場面変わって、小樽での刺青をめぐる人間模様のあたりから、どんどん話が広がって、ついていくのに一苦労。老いた芸術家が若い女性の肌を求めるのは、手垢がついた感じで白けてしまう。
そもそも、石坂浩二と本木雅弘が同期のライバルで、小泉今日子を奪い合った仲という設定に無理がある。本木雅弘も、その付き人の中井貴一も、本当はもっと年配で枯れたイメージだったのでは?この顔触れだからこその魅力はあるが、全体としてはミスキャストと言わざるを得ない。
美術館長の遺書にあったような「作者が違うと分かったら、その作品の価値が失われてしまうとは、どういうこと?」という問いかけは、奥深いし、この作品のテーマに通じると思うが、贋作に耽けつつ真の美を求めるという主人公の姿に、うまく重ね合わせることはできなかった。
今時の日本映画には珍しい大人向けの品格のある作品になるかと思っただけに、残念。

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山の手ロック

4.0仕上げを急ぎすぎた50号大作

2024年12月9日
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美を追求する孤高の画家の姿を描いたサスペンスタッチのドラマで、前半は抜群に面白いけど後半はなんかしっくりこなくてお話しも尻切れトンボな感じで残念。洋画家の大家が、展覧会に展示されている自分の作品を贋作と指摘したことから大混乱になるスキャンダラスな出だしは,緊迫感たっぷりです。やがて贋作者の正体が分かり、さらに大家の妻や正体不明の代理人が絡んできてお話しが面白くなってきます。ところが、主人公が登場する後半から、作品が非常に観念的になってしまいます。本木雅弘演じる求道的な主人公像が強烈で画面に引き込まれますが、何故贋作に手を染めたのか、刺青と贋作ビジネスや油絵との関連やかつての恋人との情念もはっきり語られず、終始モヤモヤした感じでした。セリフで簡単に説明されてはいますが、市川崑みたいな短いワンショットでも挿入してくれると、イマジネーションが広がり作品の厚みも出たような気がします。役者では、まさに本木雅弘の渾身の演技が素晴らしかったです。両親の死と浜辺の迎火の映像に苦しみながらも作品に昇華させていくパフォーマンスはすごかったです。特筆すべきは、中井貴一で、裏社会の闇を感じさせる不気味さと主人公への崇拝ぶりのコントラストがインパクトありました。石坂浩二は、洋画家の大家らしい風格がありましたが、主人公や仲間トオルと同期とは、年齢差がありすぎでした。

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シネマディクト

3.5もっくんかっこよすぎ。

2024年12月9日
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鑑賞方法:映画館

まずそれ。仲村トオルもたしかにかっこいいけど、比にならない。オーラが違う。古泉今日子ののおばさんを隠さないっぷりの美しさも然り。顔をいじりまくって若さを保とうとする誰かよりよっぽど良い。最後の絵の素晴らしさよ。是非とも海の沈黙を見たかった。でもそうなるよなー。そうだよねー。共に鑑賞した夫が、落日の本当の作品はどこにあるのかが分からず、腑に落ちないと言っていたが、そこじゃないよね。そこは本筋と違う。確かにとは思ったけど、全く気にならなかった。そこよりも気になるのは中井貴一との出会い。30年前なら一番苦しい時に、一料理人とどうしてあそこまでの関係になったのか。そして顔の傷と杖。謎すぎでしょ。

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いつこ

3.0倉本聰というブランドのせいかは分からないが

2024年12月8日
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単純

知的

寝られる

ずっと画面が陰影濃く薄暗いし、展開含めて正直古臭い作品だなと感じた。
それほどハデな展開もなく、孤高の天才が評価されることもなく人知れず死んでいく。中井貴一の役の正体もよく分からないし、いろんな人間が突然現れ消えていくといった印象。昨今すっかり活動家的な言動で界隈を騒がせている小泉今日子が大写しになるたびに、正直少し見てて良い気はしなかった。役と役者を混同しないようにはしたいんだけどね。

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フクメン

3.0かなり難解

2024年12月8日
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鑑賞方法:映画館

かなり難解な映画。美の真実をテーマにしているのだろうが、主人公の人生との関わりの描き方が少し希薄。

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じん

2.0倉本先生、再度挑戦を!

2024年12月7日
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石坂浩二が、「これはガンサクだ!」とのシーンがあるが、
私は、「これはダサクだ!」と心で叫んだ。
いろいろ盛りだくさんで、本来の芸術作品の価値、或いは美についての主題が弱いものになったか。
贋作事件も石坂浩二の1点あたりでよかったし、入れ墨云々の挿入も必要無かったように思う。
全編通しての恋愛物語は通奏低音のようで、これはこれで2次テーマとしていいが、問題は主題の絵画美についてである。5,60年前ならヒットしたかもしれないが、絵画に対するセンスが今の時代にどうか。例えば、中川一政画伯が生きていたあたりの絵画感。80代や90代の絵画愛好家あたりが好みそうである。現代の映画なのだから、もう少しいろいろな専門家の助言を取り入れても良かった。
具体的には、油絵の具を爪一杯に付けたままの状態だったり、顔に塗りたくったり、わざとらしい。油彩はシンナー系の揮発性オイル。体に悪く癌などで体を壊す絵描きもいた。また血しぶきがキャンバスに着いたまま絵の具を塗り重ねるが、血液は乾くと黒ずむ。絵の具の扱いが素人ではないかな。
美について、が主テーマなのだから、そこに収れんさせてほしかった。
例えば、役所広司が主役の「パーフェクト・デイズ」のように淡々と、しかし力強く表現してほしかった。尊敬する倉本先生、もう一度挑戦して💛
芸術をテーマに再度!

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ワジマート

4.5このストーリー脚本で

2024年12月7日
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本木さん意外演じる俳優さんが思いうかばない、キャスティング見事。
運と環境に恵まれたそこそこの才能と、それらに恵まれない圧倒的な才能。

それぞれの女の選択が面白い、とても日本的。

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かな

2.5期待が大きかったか

2024年12月7日
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鑑賞方法:映画館

永仁の壺事件に題材を取ったとの前宣伝で大いに興味を惹かれ、もっくんが好きで、石坂浩二、中井貴一も好きな役者ということもあり、期待が膨らんでいたのかも知れない。
テーマに共感はするが、映像も音楽もイマイチ。クールではない。キョンキョンには品がないし、ラブストーリは邪魔でさえある。裏社会を匂わせる書き方はなんか嫌だな。

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ぜん

2.5豪華なMV、といっては失礼だけど

2024年12月6日
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鑑賞方法:映画館

音楽がよかった。主人公の画家(本木雅弘)の最後の絵が良かった。贋作を作りつづけた彼が最後に描いた渾身のオリジナル。この映画のために描かれた「小道具」の一つなのだろうけれど、本当に良い絵だと思った。ラストシーンは美しい。
とても豪華なMVだと思ってみればいい、と言ったらあまりに失礼か。

痩せさらばえ、死にかけている画家になりきった本木と、彼に生涯尽くし続けた「番頭」の中井貴一は良かった。石坂浩二の演じた画家は、本木の同級生(!)、おそらく中井貴一より年下、という設定だったようなのだが、当然のことながらそうは思えないので、中心人物たちの人間関係が理解できず混乱する。キョンキョンと夫婦というのも、「有名な画家と、親子ほど年の離れた妻」だと思うから、普通の夫婦じゃなくて裏があるんじゃないか、キョンキョン演ずる女性もダークな側面があるんじゃないか、と無意識に思ってしまう。むろん石坂浩二に非はないが、明らかにミスキャスト。中村トオルがあの役をやれば良かった。

清水美沙と若い女性については、刺青とか「美」とかよりも、死が真近に迫った老人の妄執、若い女の肌に対する凄まじい執着にみえる。永井荷風や谷崎を思い出すまでもなく、老人というのはそういうものなのかもしれない。それはそれでいい。しかし、主人公が語る「美」とはずれている気がする。

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Tama walker

5.0美を描いた美しい映画

2024年12月5日
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倉本聰89歳。直近のインタビューでもしっかり語っているし、いまだにタバコ吸ってるし、とてもお元気なのですが、さすがに映画はこれが最後ではないかと思います。
まずは60年間向き合ってきたこの作品を完成し、公開できたことに賛辞をお送りしたい。
なので石坂浩二と本木雅弘が同窓の役は無理があるとか(→石坂浩二は20歳ほど若作りし本木雅弘は5歳ほど老け作りしたので問題なし)本木雅弘が贋作描きながら刺青の彫師である必要はない(→刺青も芸術のひとつ。父から受け継いだ才能なのです)などの話は、みんな飲み込みます。

映画の主題は「美とは何か」の1点に集約されており、さまざまなエピソードは「美に行き着く」為に用意されている。象徴的な出来事として語られる津山竜次が学生の時、金がないからキャンパスが買えないので師匠の作品を塗り潰し絵を描いた事件は倉本聰が有名な画家である中川一政の実話から導き出したものであるが、その塗り潰した絵がたとえピカソやセザンヌでも新しく描く絵が素晴らしいものであれば何も問題はない。美とはそういうものだとのことです。
そして、最後に津山竜次が描ききった大作はどうしても欲しかった赤の色は(自らの吐血で)たどり着いたものであった。本木雅弘の凄まじい演技であった。寄り添っていた中井貴一演じるスイケンも良かった。
小泉今日子も清水美砂も菅野恵(新人)も皆んな良かった。
素晴らしい映画、ありがとうございました、。

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アベちゃん

4.0美は、沈黙する

2024年12月5日
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稀代のシナリオ作家倉本聰氏、今作で描こうとしたテーマ
[美]とはなんぞや。美とは利害関係があってはならず、美の価値は、ある特定の人々によって決定されるものではない。
美は美であってそれ以上でもそれ以下でもない。
ラストに至るセリフ、また、インタビューなどでもそう答えておられる。
ひいては、物事事象の一断面のみを切り取り、それだけで判断し行動、発言しがちな現代社会の私たちに対するアンチテーゼでもあろうか。

今作、物語は世界的画家の展覧会における贋作事件。それにより、画壇を追放された1人の才ある画家の姿が、立ちあらわれてくる。
映画のシナリオは説明的ではない。放逐された画家津村と田村の過去の確執、津村と彼を支えるスイケンとの関係、清水の存在、かつて恋愛関係にあった田村安奈とのエピソード…など多くを説明的にみせることはせず、観念的にかなり寄ったシナリオだ。

北の国から、やすらぎの郷シリーズなどとは異なったアプローチである。

キャスト陣が素晴らしい。
画壇を追放された天才画家津村を演じる本木雅弘。時に静謐、激情に振れる余命いくばくもない孤高の画家を、秀逸に演じる。支えるスイケンの中井貴一の圧倒的存在感。小泉今日子の、静かにしかし激しい想いをひめた演技。石坂浩二、清水美砂、仲村トオル、など名優ぞろい。

監督若松節朗。初期作ホワイトアウトで日本にも大作アクションを撮ることができる人がいるのか、と驚いたが、
あれから20数年、沈まぬ太陽、などの大作からTV人間ドラマまで幅広く監督している。近年見たTVドラマ、ガラパゴス。そのメッセージ性も相まって、ダイレクトに胸打たれた。
今作もまたスケール感の大きな画作りに、人間の運命、繊細な感情をスクリーンにやきつけている。

劇中、今際の際で津村が見るゴッホとの夢。
津村が描いた絵画をゴッホが良い作品だろう、と言う。
今作の核ともいえるシーン。

自らの価値観に対するゆらぎ、現代社会への挑戦ともいえるメッセージ。

自らに問う。お前は本当に美しいものをみたことがあるのか、と。

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たま