「芸術とは魅せられるもの」海の沈黙 まっちゃまるさんの映画レビュー(感想・評価)
芸術とは魅せられるもの
人は心動かされる創作物を芸術と呼び、高く評価する方法として値段をつける。人の評価だけがその価値とされるのはなかなか難しい。この映画はその部分の表と裏を描いている。恋愛感情ではなく、芸術への情熱が生きる源となっている、心の奥底にあるものを理解してくれた人、それが自分にとっての大切な人だった、竜次と安奈はそんな熱でつながっていたようだった。説明的なセリフは無いが、竜次を取り巻く人々は、皆彼に魅せられていて、本木雅弘の目、動き、存在がまさに竜次だった。そして女優、小泉今日子の演技に驚いた。こんな落ち着いた佇まいの女性を演じることが出来るとは…役者としてとても成熟したのだと感心。もうキョンキョンって呼べない感じ。
贋作と入墨の彫師の設定が若干、無理やりっぽくてなんで?だけど、久しぶりに見た清水美砂がとても美しかったので、まあいいか。
観賞後心穏やかな余韻にひたりながら帰りました。
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