劇場公開日 2024年11月22日

「雰囲気は悪くないけど、“謎”の多い面白みに欠ける作品」海の沈黙 Jettさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0雰囲気は悪くないけど、“謎”の多い面白みに欠ける作品

2024年11月24日
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鑑賞方法:映画館

主人公?の本木雅弘さん演じる津山がひどい男で彼を取り巻く人々がなぜ彼を高く評価し大事にするのかが全く理解できず、それが終始気になってしょうがなかった、倉本聰さんの原作とのことで観ましたが、正直期待外れ

若かりし学生時代、貧乏でキャンパス買う金も無いからって同期の石坂浩二さん(歳違いすぎでこれが謎すぎる)演じる田村の絵の上から自分の絵を描くというのは常識がなさすぎる、いくら津山が天才的な素質を持っていたからって他の絵描きに対して一番やってはいけない事ではないのか(人としても100%アウトだとも思うけど)
それで絵画界から追放されたって当たり前じゃない?それを恨みに思ってのストーリー展開が謎すぎる、ただの逆恨みじゃんって思ってしまいました、そしたら以降のストーリー展開は全く飲み込めず、ひたすら疑問符が湧き、全く楽しめなかった

でもキャスティングは良かった
本木さんは歳とって皺が増え声もかすれていたけど今回の暗い過去を背負った謎深き役はすごく合ってました

小泉今日子さんは歳はとっているけどすごく綺麗でいい歳のとりかたをしていますね
いつもの“動”のイメージではなく“静”を強く感じるしっとりとした演技がよかったです

中井貴一さんが役はとても謎だけど、メチャクチャカッコよくてシブすぎた
デンゼル・ワシントンさんみたいな出で立ちで最高に素敵でした
でもこの役も相当に謎、たぶんこの役が一番謎

そして久しぶりに見た清水美砂さんが相変わらず綺麗、かなりお歳を召したであろうに全裸のセミヌードまで披露しとても印象的です

と、ストーリーは酷いけど(笑)、最高のキャスティングと昭和レトロを感じさせる重厚で綺麗な映像を楽しめる、雰囲気で観る作品です

Jett