劇場公開日 2024年11月8日

「痛快感がちょっと足りない」ベルナデット 最強のファーストレディ かばこさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0痛快感がちょっと足りない

2024年11月16日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

シラクとその側近たち、影の力となってジャックを大統領に押し上げた奥さんに対する、あの態度はないだろう。

今までの彼女の実績を十分知っているだろうに、ベルナデットをめんどり喧しい的なあしらいでバカにして軽視し忠告を無視するなんて意味が分からない。結果、夫も側近も非常に痛い目を見る。フランスは伝統的にゴリゴリの男権社会だったので、「妻」の才覚は「そんなはずない」ということになるようだ。妻だから能力は認めなくてもよい、というかナチュラルに自然に良いほうに向かったとか、なぜか夫自身がそうしたのだと思い込んでしまうようです。シラクの側近の女性たちも、「男」の思考でベルナデットを見ている。

こういうオトコどもをギャフンと言わせるべく、同じように下に見られて屈辱を味わっているニケと手を組んで立ち上がり着々と実力を発揮させながら、どこまでも高圧的な夫に仇敵サルコジ支持を見せつけて「夫の許可なんていらないわ」という痛快な話なのだが、ちょっと痛快感が足りない気がする。

もう少しテンポよくキレよく話が進めばよかったと思う。

カトリーヌ・ドヌーヴ、ふくよかすぎませんか。
腹回りについ目が行ってしまう。ばっちりメイクの綺麗なお顔のアップが多い分、顎のお肉が苦しそうなのも目に付くし。
お年のせいもあるでしょうが、動きにキレがなく、前半のどんより時代はそれでも良いけど、覚醒してからはシャキッとキビキビしてほしかった。
女優なんだから役のために減量とかしてもいいと思う。
覚醒前と覚醒後で、明らかに違いが出るような体形と演技でメリハリをつけてくれたら良かったのに。

聖歌隊が出てきて解説的な歌を入れてくるのが、ベルナデットをおちょくっているみたいに見えてこの形にした意図が分かりません。

追記:カトリーヌ・ドヌーヴ、81歳ですか、それではキビキビ動けは酷ですね。

かばこ