「声出して泣きそうだった」花まんま こんさんの映画レビュー(感想・評価)
声出して泣きそうだった
原作が好きで、それを書き写すくらい好きで、映画をものすごく楽しみにしていて、
やっと観ました。原作の良さは全くなく、吉本制作の映画のような、特に駒子、雰囲気。
なんだかなーと思ってみていた。でも、映画は監督のもの。監督が作り上げた人物が駒子であり、その吉本的な雰囲気。で、際立たせ方が良かった。特に、死んだ女性のお父さんの描き方。この人、わかってるねん。娘の死をわかってる。受け入れてもいる。でも、自分を許せてないんやろなー。それは娘自身が許されてないということでもある。だから、文子にとりついてしまったんやろな。いろいろあって、結婚式の日、お父さんが出席することになる。兄の鈴木亮平はそもそもお父さんと文子が会うのは大反対やったけど、出席させることを選んだ。そこにお父さんがやってくる。最高に幸せな場面。でも、その後、文子はお父さんのことを忘れている。つまり、亡くなった女性は許されたと思って、天国へ行ったんよ。そこ、もう声出して泣きそうになった。危なかった。ぐっと堪えた。お父さんは亡くなった娘のこと、許したらなあかんのよ。いなくなることを認めてあげないとあかん。それがどんなことであっても。たとえ、誰かが悪くても。そういうことがわかった。とても切ないけど、ここは理解せなあかんと思った。だから、生きているうちが大事なんよ。ちゃん生きてるうちに。そういうことやで。鈴木亮平のスピーチも良かったなー。いやいや、あんたのがんばりはええからって思って聞いてたら、周り人たちへの感謝を言い出した。あのときも声出して泣きそうになった。ぐっと堪えたけど。鈴木亮平、わかってたんや。そらそやな。でも、文子、文子、文子は俺が育てたって何回もいうから、はいはいと思ってたら、やっぱりわかってたんやなー。それがほんまにうれしくて、泣きそうになった。良い映画やな。生きて行く元気でるわ。
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