「日本映画史に残る魂の名作が誕生」花まんま 聡吉さんの映画レビュー(感想・評価)
日本映画史に残る魂の名作が誕生
昨日観たこの映画のことを、まだ考えている。次の日まで感動の余韻が残っている映画なんて、未だかつて観たことがない。
観ていて涙が止まらなかった。隣で観ていた母も同じだった。映画館を出て車に乗る頃には、もう一度観に来ようと約束していた。みんなにも勧めなきゃと言い合いながら。
鈴木亮平さんの圧巻の名演技はもちろん、他の俳優さんたちも皆、取り憑かれたような名演で、作品世界を完璧に支えていたと思う。念入りに選ばれたであろう撮影場所やロケ地も、観る人の心に限りない懐かしさを喚起してやまない。
他人の記憶を宿すという運命に、真っ直ぐに向き合う妹。不器用な優しさと責任感にはち切れんばかりの兄。二人を軸に、愛ある人々の様々な思いが交錯する。
目の前の少女が亡くなった娘だと悟る父親の姿を見て、人間とは顔形ではなく魂を見る存在なのだ。私たちが何気ない会話をする時も、本当は魂同士が呼応しているはずなのだ。酒向芳さんの迫真の名演技を観ながらそう思った。
一人でも多くの人に見せたいと心から願うような本当の名作が誕生した。上映されている間は何度でも映画館に足を運びたい。「観るデトックス」と誰かが言ったのは言い得て妙。カタルシスとはこのような作品を指すのだ。クサクサと日常の埃に心が汚れかけている人も、この映画のデトックス効果で寿命が確実に延びるはず。
最後に、前田哲監督をはじめ、この奇跡のような名作に関わった全ての人たちに拍手を送りたい。
素晴らしいレビューに深く感謝致します。全ての言葉が熱く胸に響き、またまた涙です。現在2回鑑賞しましたがまた近々映画館に足を運びます。
今、私は精神的に少し辛い時期ですが、鑑賞後は心が洗われ「また頑張ろう❢」と勇気を貰えます🌈
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