「花まんま、が目にも美しい。変化球のタイムワープもの。」花まんま 琥珀糖さんの映画レビュー(感想・評価)
花まんま、が目にも美しい。変化球のタイムワープもの。
鈴木亮平の妹役の有村架純が、
「私には別の家族の記憶がある」
「フミコやない、繁田喜代美や!!」
と予告編で言ってるのが、
どういう意味なの?
って気になってました。
要するフミコのお母さんが臨月で入院する時に、
瀕死の重傷ですれ違ったストレッチャーに乗る繁田喜代美さんと、
生まれ変わった・・・それも記憶だけ・・・
という変わったバリエーションの《タイムワープ》のお話でした。
いささか無理くり感ありませんか?
フミコは小学校2年生くらいの時に、どうしても記憶にある
彦根の繁田家(喜代美さんのお父さん)の家に行きたくて、
電車で遠路はるばる彦根へ兄と向かいます。
すると清美さんのお父さん(酒匂芳)が痩せ細って食事も摂れないで
落ち込んでいるのです。
繁田喜代美さんはバスガイドさんで、お客さんを守って
刺し殺されたのでした。
その喜代美さんの心が入れ替わったフミコは、兄との約束、
「話してはイケナイ・・・」
その言葉を守って、ツツジの花畑で、
白、赤、黄色そして葉っぱの緑で、お弁当箱に花を詰めて
渡すのです。
それが《花まんま》
そうしたら勘のいい繁田仁さんは、
幼いフミコを喜代美の生まれ変わりだと気がつくのです。
そして月日が経ち、フミコは嫁ぐことになります。
するとフミコは喜代美の記憶が消えていくのを感じて、
繁田さん一家(兄の六角精児、姉のキムラ緑子)にも、
花嫁姿を見て貰いたい・・・
そう願うのでした。
今まで親代わりに育てた兄の俊樹(鈴木亮平)の心は複雑です。
そんな《もう一つの家族》なんて受け入れ難いですね。
しかし悩んだ末の俊樹の決断は?
という昭和感覚の人情噺でした。
それにしても、結婚相手(鈴鹿央士)がカラス語を話す設定には
笑った。(真似が上手いんだもん)
それにしても、「三度目の殺人」で、憎々しいサイコキラーを演じて
注目された酒匂芳の泣かせる演技の上手さに、驚く。
クレジットも一番最後でした。
凄いねー、遅咲きの開花ですねー。
親代わりの兄貴・鈴木亮平のスピーチで締めて泣かせて、
気持ち良い映画でした。
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