トラップのレビュー・感想・評価
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前半と後半で主役が交代する個性的な作品
”ブッチャー”とあだ名される凶悪殺人犯と、名うてのプロファイラーを司令塔とする警察側の攻防を巡るサスペンスでした。お話は、コンサート会場での攻防が描かれる前半部と、”ブッチャー”がコンサート会場を脱出した後を描いた後半部に大きく分かれます。で、この前半部と後半部で、かなり印象が異なる作品でした。
前半部では、”ブッチャー”こと主人公のクーパー(ジョシュ・ハートネット)が、愛娘のライリー(アリエル・ドノヒュー)を連れて人気歌手であるレディ・レイブン(サレカ・シャマラン)のコンサートを観に行きます。ところがコンサート会場に行ってみると、大勢の警官が至る所に配置され、各所に監視カメラが設置されていることに気が付くクーパー。異変を察知して探っていくと、このコンサート自体が”ブッチャー”捕獲作戦の罠=”トラップ”になっていることを認識。怪しい人物は直ぐに逮捕されており、しかもコンサート終了後には1か所しかない出口で徹底的に調べられることが分かったクーパーは、なんとか別の出口からの脱出を模索する。臨機応変に脱出策を探るクーパーの行動は知性に溢れており、彼が”ブッチャー”=凶悪殺人犯であることを忘れさせます。その結果、段々と当方の視点も彼の視点に立って行き、彼の脱出を願うようになって行くのが面白いところでした。いずれにしても、直接的な暴力は最低限度に抑え、知恵のある方が勝つゲームを描いたことが、”ブッチャー”に感情移入すらした原因と思われました。
ところがクーパーがコンサート会場を脱出した後の後半部は、この様相が一転。脱出に利用したレディ・レイブンに対する直接的な暴力行為をはじめ、家族をも恐怖に陥れることになるクーパーの行動には、前半部にあった知的な姿は垣間見ることが出来なくなりました。その結果、”ブッチャー”は”ブッチャー”という印象になってしまう一方で、彼に誘拐されて監禁されている被害者を、SNSを使って救出し、さらには窮地に陥っている自らやクーパーの家族たちも助け出そうとするレディ・レイブンがヒロインになる物語が後半部でした。言ってみれば、前半部はクーパーの脱出劇であり、後半部がレディ・レイブンの脱出劇だった訳です。
以上のように、前半と後半では”ブッチャー”の性格が大きく変化し、物語の主役までもが交代したお話だった訳ですが、個人的には前半部の方が圧倒的に面白かったです。前後左右をほぼ完全に囲まれた状態から、飛び道具を使わずに脱出したクーパーの物語の方が、スリル満載でした。勿論レディ・レイブンの勇気と機転の物語である後半部もスリルを感じられる物語でしたが、一度は感情移入したクーパーの転落を見るのは、ちょっと残念でした。まあ凶悪殺人犯なので野放しにしてはイカンのですが・・・
最後に俳優陣にも触れておきます。主人公のクーパーを演じたジョシュ・ハートネットは、家族想い、娘想いのいいパパという一面と、”ブッチャー”としての残忍な一面を併せ持つ二重人格を絵に描いたような人物を、極めて自然に演じており、実に良かったです。
また、後半部の主役とも言うべきレディ・レイブンを演じたサレカ・シャマランの前半部のステージでの唄いっぷりは、まさに本職だなあと感心したのですが、実際本職の歌手であることを鑑賞後に知り、納得しました。また、M・ナイト・シャマラン監督の実の娘であることも同時に知ることになり、この点は驚きました。映画に合わせて”LADY RAVEN”というアルバムも出したそうで、実は彼女の壮大なミュージックビデオの一環の作品でもあったのかしらと勘繰る性格のねじ曲がった私でした。
そんな訳で、本作の評価は★4とします。
シャマラン作品の神通力はもう無くなってしまったのか・・・
予告観た時からめっちゃ期待していたんだけどなぁ・・・
ネタばれするのでご注意を
・そもそも、人気歌手のコンサート会場設定だが、主人公がちょいちょい
会場を抜けて外に出るとなんであんなに会場の外(ロビー)に人がいるのか?みんな
歌を聞きに来ているのに外の売店やら通路にあんなに人がいて「なんで?」と
思わされる。野球場じゃあるまいしさぁ まぁ、あんなにたくさんの人が歌を聞かずにロビーにあふれている状態でないと主人公が縦横無尽にウロチョロできないからだろうがそこからすでに・・・興ざめとなる
・グッズ売り場の店員さんがしゃべりすぎだしバックヤードに簡単に入れ過ぎだし
ちょっとグッズ購入に「遠慮」したくらいで「いい人」認定でなんでもOKになる流れも
・・・興ざめとなる
・「夢見る少女」に主人公の娘が選ばれるのは反則級のご都合主義だわ
選ばれなきゃ次のストーリーが紡げないから仕方がないのだが、あんな陳腐なお涙頂戴
嘘話で、たまたま近くにいた「夢見る少女選抜責任者」?(これ、シャマランだよね)が
釣られてしまうとか・・・めちゃ興ざめとなる
・うじゃうじゃいる警察やFBIが、主人公を少しも発見できないとか一ミリも疑わないとか
FBIのプロファイラの女性が全然「頭のいい出来る人」に見えないとか(そんなエピソードが何にもない)・・・興ざめとなる
・主人公が人気歌手に自分が犯人だとバラしちゃうのも意味が解らんし(脅して会場から逃げ出すためでも、彼女がどういう行動を取るかわからんのに安易すぎる)人気歌手さんも想像以上に腹が座っていて主人公がたじたじになるほど対峙出来てしまうというのも全然説得力ないし・・・興ざめとなる
・最後のオチなんかシャマランが使っていいオチじゃないでしょう。使い古されたオチだし主人公が一人で護送車に乗る時点でたぶん見る人全員が気づくオチだし・・・興ざめだ
唯一なるほどと思えたのは、主人公の奥様の「実は・・・」の話が一番面白かった
この映画の主役は奥様だな それでも作品の評価を押し上げるほどの力は無い
あぁ、普通の人になっちゃったのか、シャマラン
ぜったいれいど
これは中々の怪作だ…!
こんなにも頭フル回転で色んな事を考えては捨ててを繰り返しながらこの作品を理解しようとしたというだけでも価値のある作品だと自分は思います。
前作が全くハマらずだったので今作のシャマラン大丈夫かな?と半信半疑な状態で観に行きましたがどっちも当たりました。
娘とコンサートを見にきた父親が実は切り裂き魔で、会場が包囲されている中、どうやって潜り抜けるのかという名目での鑑賞でしたがそのシチュエーションだけで100分ほど持つかな?と思いながらの鑑賞でしたが裏切りに次ぐ裏切りで困惑もさせられつつ楽しませてもらいました。
良い父親のフリをしているクーパーが知恵を振り絞って抜け出す手立てを企てていくという感じですが、はっきり言って他の監督の作品なら序盤で捕まります。
全体的に挙動不審ですし、めっちゃ煽りたがりですし、最初の従業員に接触してカードキーを手に入れる流れは従業員がお人好しすぎて上手くいってましたが、飲食店でのトリックは絶対にバレるだろってやつが余裕でスルーされるので思いっきりズッコケそうになりました。
今作の大人気アーティスト役としてシャマランの娘を登場させており、家族愛が凄すぎるわ〜とシャマランの愛はがっつり伝わってきました。
ただ超カリスマ的かと言われるとどこか物足りないところもあり、演技面では洋画のはずなのにあんま上手ではないのかな?と思う場面も多々あったので愛だけでは突き通せないものもあるよなとなりました。
恒例のシャマラン本人の登場シーンはスタッフとしてでしたが、今作は妙に長く登場しており、しかもクーパーの手のひらの上でまんまと転がされていましたし、警備が確認しようとしたら大丈夫だと通させるしで、アンタがいちばんやらかしてますやんともうツッコミを声に出して言いたかったです。
今作の警察及び警備はザルもいいとこです。
ちゃんと守ってるかどうかも怪しいですし、クーパーの行動なんか怪しさ満点なのにちょっと気にする程度ですし、がっつりカメラに映ってるはずなのに誰も気づかず、なんならFBIのボスもそれっぽいセリフをボソッと言うだけでなんかいただけでしたし、包囲しまくりなのになんで何回撒かれんねんとツッコミが止まりませんでした。
家から脱出する際に隣家につながる穴を作っててそこから脱出するのはまだしも、車の中からの脱出だけはどう足掻いても分からずじまいで煙幕を焚いた訳でもないのに大人数のFBIはなぜ撒かれたのかがこの映画の特大の謎だと思います。
最後の方も足を撃って機動力を奪えばいいのにテーザー銃で動きを止めようとしたら止まらず1人目潰しされるというこれまたカオスな展開が襲いかかってくるので笑いっぱなしだったのにどんどん苦笑いになっていきました。
終盤の娘との別れを惜しみながら抱きしめるとかなんか絶対に止めるべきだし、そこで人質に取られるようなもんなら警察側の過失がエグいはずなのに、FBIのボスが大丈夫とか抜かしているのでコイツほんま…と呆れながらも笑っていました。
しかもチャリを直したフリをして針を取り出したトリックこそ止めるべきだったのに止めらないからそりゃクーパーも笑っちゃうよなって幕を引いていくのでもう情緒は不安定です。
ポケモンで例えるとぜったいれいどという一撃で相手をやっつけれるけど滅多に当たらない技を100%当て続けたかのような映画でした。
つまり奇跡も奇跡、乱数ぶち抜き映画でした。
鑑賞日 10/25
鑑賞時間 18:55〜20:50
座席 E-2
どんでん返しがないのがどんでん返し
シャラマン中毒なので毎回足を運んでしまういち観客です。
どんなオチがあるのかわくわくしながら見始めるものの
オーラのない歌姫のライブパートがとてつもなくインサートされます。
海外のライブってあんなに出入り自由なんだとか観客のパーソナルスペース広いなとか
主人公がどんな脱出方法で逃げ切るのかよりも気になってしまいます。
この歌姫、インド系なのかねと思いつつ後半はかなり重要な役どころ
エンドロールでシャランの娘だったんだとわかったのがこの映画最大のトラップでした。
娘の友達の母親が一癖あるのかなとも思いましたが、きっとシャラマンの娘さんもこういうことがあったんだろうなというエピソード止まり
なんだかスッキリしないまま終わってしまいました。
シンプル故にサクッと楽しめる映画でした
通常上映にて鑑賞。
まず初めに音楽が良かったです。
ライブシーンが多かったのもそうですが、徐々に主演の狂気的な面が現れていくのも表現されていたように感じました。
内容に関してですが、フィクションの良いラインを攻めれていたと思います。
昨今は回想シーンや残酷な背景を描写して、犯人にもこういう過去が…という展開が多いのですが、そこに一切触れなかったのが、スムーズに進んでいて良かったです。
ウォッチャーズからシャマラン監督作品を劇場で鑑賞したかったので、満足でした!
土曜サスペンス劇場を思い出す。
日曜日の午後のひとときに鑑賞。
やりすぎだなぁとか出来すぎだなぁとか
様々な想いが交錯する。
ドンデン返しや伏線回収とかを私は慣れすぎだかもしれない。慣れは恐ろしい。
作品は面白い娯楽作品だけど、私ははこの作品を求めてないかもしれない。
途中から「土曜ワイド劇場」を思い出したひとときでした。
前半盛り上がり、後半はそーなるしかないか。
前半は端的に言ってしまえば、コンサート会場からどうやって脱出するか?という駆け引きの話。そんなバカなの連続だが、そこは大目にみておこう。後半は大きなお目目のレディレイブン(シャラマンの実娘らしい)との絡みになる。車の中に監禁されるも街中でファンに囲まれた時、ドアをガンガン叩けばいいんじゃね?
とか、その後、警察に囲まれたその車からどうやってブッチャーは逃げたのかちと分からんわな。
前半は良かったが後半はよくある映画になってしまいちと残念。
LUCKY&BADDAY
愛娘ライリーが夢中になる世界的歌手レディ・レイブンのコンサートへ行く、ライリーと父クーパーの話。
ライブ会場にいる異常な警備員の数と、ライブ中に警備員に連れてかれる鑑賞者を目にし様子のおかしくなる父クーパーだったが…。
車内で歌を歌いながらライブ会場へ向かう楽しげな雰囲気から一転、会場に着き異常な数の警備員を気にし、スマホで監禁?されてる男の姿をチェックするクーパーにこの人は何者?!と、なるが。
ライブ途中に抜け出しては見せる数々の手癖の悪さに、この人普通じゃないし、どうにか会場から抜け出そうとしてる姿に黒?
話は進み会場に何年にわたり人を数名殺してる“切り裂き魔ブッチャー”が潜んでると…、会場から抜ける為に歌姫利用して、上手く逃げたな何て思うけど歌姫の機転の良さ、トイレ内、逃げたリムジン内はハラハラだし、父クーパーの黒なのは早い段階で察しがついたけど、読めないストーリー展開が面白かった。
捕まっても反省してるそぶりもなく指の骨ポキポキならしながらの怒りっぷりだな何て思ってたら…、また続編あるのかな?!
映画殺人者の凱旋
予告編からは凡作感がただよってきて不安だったが、とんでもない作品だった。やはり評判を鵜呑みにせず映画館で見るべきだと実感。
何度も「微妙…」となりながら全作品を見てきた古参のシャマラー(シャマラン好き)にとって、「これこれ、こういうのが見たかったんだよ!」となるシャマラン汁120パーセントの怪作。
書く時クスリでもやってたのかと思わせるめちゃくちゃなプロット、観客のツッコミを強引にねじ伏せる映画への熱情、そして炸裂する娘自慢!
シャマランのヒッチコック好きは有名だが、『サイコ』をここまでいびつに換骨奪胎(と言っていいのか…とにかくヒッチコック愛を極限までこじらせている)されたら、きっと巨匠も墓の中で悶絶しているに違いない。
ジョシュ・ハートネットの怪演すばらしい。クラリス・スターリングが出世し年老いたようなFBI女性エージェント、仕事出来そうな顔してダメすぎなのですぐ首にすべきだ。
後半の超絶展開はサスペンスを越えて笑いをこらえるのに必死だった。いい意味で。
映画の始まりから終わりまで、すべてシリアルキラーの頭の中で起こった出来事だという気がするがどうだろう。いわばアメリカン・サイコの妄想。そうでも思わないととても納得できる話ではないが、それに身を委ねて「まあいいや、映画なんだし」と心を解放し、監督の全能感に巻き込まれる。そのめくるめく体験こそシャマラン作品の醍醐味なのだ。
飽きずに一気に観れる。
表の顔と裏の顔という二面性をもつ人物、クーパーを見事に演じていたジョシュ・ハートネットが素晴らしかった。
終盤クーパーの自宅で、追い込まれているのに、壁に掛かっているタオルの長さを揃えるシーン!あれすごい良かった。神経質ならではの細かい演出!
欲を言えば、何人もの凶悪犯を捕まえてきたというFBIのプロファイラー、グラント博士もすごくいいキャラクターだったので、もっとクーパーとの一騎打ち(頭脳戦や心理戦)を観たかった。
大どんでん返しとかはあまりないけど、面白かったです。
正解だった方のナイト・シャマラン
シャマラン作品は当たり外れが激しい。
今回は幸運にも当たりでした(笑)
劇中では叔父と姪、実はレディレイヴンは
シャマランの娘であり、本当のアーティストみたいですね。
縁故のような抜擢感は否めず、トップアーティストが
そんなに事件に関わってきます?と違和感
それでもジョシュ・ハートネットのサイコパスっぷりが
最高だし(直接的なシーンはないので血が苦手な方も安心してください)
罠である会場からどうやって逃げようか画策したり
監禁しているスペンサーの様子を見る目がイってるし
ラストも最高の終わり方でシャマラン節成功おめでとうと言いたい(笑)
殺人鬼を追うのではなく
殺人鬼側の視点で語られる犯人が最初からわかっているサスペンス。
個人的な印象だがジョジョ4部の吉良吉影を彷彿とする主人公側の視点で語られるストーリー展開はなかなかおもしろかったと思う。
なんで主人公がライブ開場にいる事を警察側が知っていたのか?といった点もストーリー内でちゃんと解説があり、家庭持ちである事もストーリーでちゃんと生かしている。
ただ中盤の内容で歌手がケータイをぶんどって状況を好転させていくシーンはなかなかに力技だなぁ…って感じるかも。
結末としては視聴者の想像にお任せする的な終わり方を取っているため、キッチリ作中で締め括って欲しいと感じる人にはあまり刺さらない締め方でした。
LADY RAVENのファンになりました!
ライブ会場にいる凶悪殺人犯に罠を仕掛ける&
その凶悪殺人犯は溺愛している娘のために
ライブのチケットを購入したという
この設定が面白い!
これを思いついたシャマラン監督、すごいなと思います。
ジョシュ・ハートネット演じるクーパーが
いかにして脱出しようとするか、の、あの手この手が
実に面白いですし、だんだん落ち着きがなくなる心理描写
も秀逸です。
ライブ会場からまんまと逃げおおせた後の
クーパーの自宅での攻防までは最高だったのですが、
その後の展開は警察がお間抜けすぎて
脱力してしまいました。
緩すぎですし、リアルな現場ならクーパーは
射殺されていても全然おかしくない状況でした。
で、ラストもなんだかなあって感じで
だよね〜という伏線回収にもちょっと辟易した次第です。
クーパーの人格が複雑だなあと思いましたね。
いちばん刺さったのは、
シャマラン監督の長女salekaがLADY RAVENとして
実際に楽曲制作しライブまでやっていることですね。
音楽が素晴らしくて、これだけでも観る価値が
ありました。
早速本作のアルバムをヘビロテで聴こうと思います。
しれっとシャマラン監督も出演していましたね。
同じ世界線??
シャマラン監督の作品で殺人鬼みたいなのが出てくるとアンブレイカブルやスプリットの世界線と一緒なのかなとワクワクして見ていました。
作品内での言及はなかったように思いますがもし続編が出るならそこらへんも期待したいなと思います!
父娘の遺伝子
またまたシャマランに騙されに来た。前回は娘ではあったが、ともあれ一家で僕の貴重な人生の時間を浪費させようとしている。と、見物前に身構えている。
で、鑑賞後。前半は閉鎖空間からの脱出というシチュエーションスリラーで、コンパクトに緊張感を増幅させていく。脱出後の主人公の不死身なモンスターっぷりは、シャマラン娘の『ザ・ウォッチャーズ』の粘着力ある追い詰め方に似た匂いを嗅ぐ。こちらもシチュエーションからの解放後の追い詰めモノだったしね。
コメディですよねw
退屈でした。
席から離れたり戻ったり、警官が集まってるところに一人で入って行ったり、スタッフや関係者と接触したり、IDカードや無線やエプロンをパクったり、娘をステージに立たせたりと、バレたくない人間が最も目立つ動きをし、さながら安っぽいコントを見ているようでした。
若者に人気の可愛らしく華奢な女性アーティストが赤の他人の人命救助と連続猟奇殺人犯の捕獲に自らの命をかけるって、そんなのすんなり受け入れられるほど浅い人生を送ってはおりませんよ。
対面している2人が話しているシーンで、いちいち2人の正面のアップにしてしゃべらせるのは何かのオマージュでしょうか。
これのおかげで会話のテンポに不自然さが出てきてしまい、終始気になって仕方ありませんでした。
プロファイラーのおばあちゃんは小柄ながら目つきが鋭くもの凄く有能な雰囲気を醸し出していたので、後半は絶対彼女との対決が主軸になってくると思っていたがまさかのただの役立たず。
これこそ監督の仕掛けたトラップだったのでしょうか?
ギュッと詰めると1時間でも余るくらいの内容を倍ほどの時間をかけ見せられた気がし、都内でも上映館が少ない理由を身をもって知ることとなりました。
品の良いシャマラン監督はエグいシーンが嫌いなのは知ってるけど、せめて過去の猟奇的犯行の回想シーンくらいは見せてくれないと連続殺人犯としての怖さが伝わりませんよ。
ドンデン返しで有名な監督ですが、奥さんのあれはドンデン返しの内に入るんでしょうか。
まあ間違いなくトラップではありましたけど。
そう行くの⁈
時に大胆なかつ鮮やかに(そうはならんやろというツッコミを挟みつつ)切り抜けていく主人公。
これで終わるかと思えば、そう行くの⁈とすり抜けていく。
ご都合的な所はあるが、それも面白みの一つと捉えると◯
君の名は野望
なんとなんと。
今宵のシャマラン・ミステリー劇場はその代名詞、まさに鉄板の超常現象「抜き」!(^^;; ねぇパパ!OMG!である。まごう事なき正統派サスペンスアクションな仕上がり…!
で?
ええ、はい・・・オモローでございました(~_~;)
前作「The Watchers」は過去レビューでも触れたが100%シャマランムービーだった(正確にはムスメシャマラン作ですが)。
まてよ、、さてはアノ作風、ムスメに引き継ぎやがったな?
( ̄+ー ̄)
するってえとそうか、、
断言しよう。本作はヒッチコック映画の現代版オマージュであり、長く空席のスリラー映画の巨匠の座を奪わんとする意欲作であると!
( ̄+ー ̄)‼︎
それでね、座っていいよ。いや、お座りください。
鎮座ましましちゃってください。
だってだって、相変わらずのツッコミどころ満載だもの。それを味わいたくて鑑賞チケット買ってるんだもん。それって期待にめっちゃ応えてるってコトじゃない。
複合民族国家インドおそるべし。ビジネスの世界のみならず、ショービジネスの世界でもアメリカ市場のトップがこう、現れたのかと思うわけです。
本作の歌姫は愛娘だ。パパシャマランの家族愛と、スリラー映画の巨匠の座をひたひたとモノにする野心が、ハートネット扮するクーパーの二面性と嫌味なくダブる。
これは映画ファンへ仕掛けたTRAP。
先にネタバレを掛けた上でなお、二重、三重に楽しませてくれる。ツッコミをおそれず開き直り、ただただ楽しませんがために。
シャマラン監督の存在を多角的に向上させる、力作だ。
男は単純だが知能的、女は複雑だが感覚的を、地で行っているイマドキ稀有な設定のスリラー
2024.10.25 字幕 MOVIX京都
2024年のアメリカ映画(105分、G)
凶悪犯がコンサートに紛れ込む様子を描いたスリラー映画
監督&脚本はM・ナイト・シャマラン
物語の舞台は、アメリカ・ペンシルバニア州フィラデルフィア
消防隊員のクーパー(ジョシュ・ハーネット)は、娘ライリー(アリエル・ドノヒュー)のために、レッド・レイヴン(サレカ・シャマラン)のコンサートに来ていた
ライリーはレッド・レイヴンの熱狂的なファンで、自宅のピアノで曲を演奏して踊り、彼女のパフォーマンスを真似て踊れるほどだった
学校の成績が良くなったことへのご褒美だったが、クーパーは異様な警備体制に何かしらの違和感を募らせていた
クーパーは会場のあらゆる場所に警官が配備され、新しく防犯カメラなどが設置されているのを見て、グッズ販売員のジェイミー(ジョナサン・ラングドン)にそれとなく聞いてみる
彼は、世間を騒がせている殺人鬼ブッチャーがこの会場に来ていて、それをFBIが察知しているからだ、という
ブッチャーは殺した相手を切り刻む残忍な男で、FBIは彼の行方をまったくつかめていなかったが、ようやくその足取りがつかめていて、このコンサート自体が「犯人を囲い込むためのトラップだ」というのである
映画は、早々にクーパーが何らかの理由である男(のちにスペンサーと判明、演:Mark Bacolcol))を監禁している様子が描かれ、彼がブッチャーであることが仄めかされる
なので、映画としては「逃走犯ブッチャーがどうやってFBIから逃げるのか」という物語になっていて、犯罪者目線によるスリラーという一風変わったものとなっていた
娘に悟られず、会場の包囲網から抜け出す方法を探すのだが、ゲストアーティストが登場する床下の装置とか、従業員スペースにはIDカードが居るなどの様々な制約が、クーパー脱出へのヒントとして舞い込む様子が描かれていた
この手のジャンルは「逃走者に感情移入するかどうか」というところに「逃げ切って欲しい」という感情が派生するのだが、今回の場合は「早く捕まってほしい」という感覚になってくる
だが、直接的な犯行の現場が映らないので犯人への嫌悪感は少なめで、それが却って「このキャラをどの目線で見れば良いのか」という揺らぎに繋がっていた
後半になって、クーパーがレッド・レイヴンを巻き込んで逃走することになるのだが、彼女を巻き込んでいく流れもかなりの知能犯を窺わせる
レッド・レイヴンがスペンサー救出にこだわる理由はわからないものの、自分しか助けられる人がいないという使命感と、正体を知ってしまったが故の安全性のなさというものから解決に導く以外にはないと考えたのではないだろうか
映画は、あまりネタバレなしで観る方が良い映画なのだが、各種映画サイトのあらすじや予告編などでは「クーパー=ブッチャー」であることがわかるようになっていた
宣伝の難しさもあるものの、「クーパー=ブッチャー」を決定づけるのはもっと後半まで引きつけてもよかったように思う
正体が判明よりは「強迫観念と容疑のどちらかわからない」というテイストで引っ張って行った方が緊張感と疑心暗鬼を生む
彼の視点に映り込む謎の女性(のちに母親であることが判明、演:Marcia Bennett)をもっと効果的に使えれば、正体判明を遅らせつつ、クーパーの異常性を描けたように思えた
いずれにせよ、斬新な設定と物語ではあるものの、少々無茶だろうというシーンもいくつかあった
リムジンで取り囲まれてからの脱出とか、隣人の家に続く地下道があるとか、逃走を延長させるためのあり得ない仕掛けと展開が多すぎる
そう言った物理的な制約に説得力を持たせることができれば良いのだが、単に知能が高いだけでは説明つかない部分が多い
なので、それがクリアできれば、こんなにもコメディっぽくはならなかったのではないかと思った
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