トラップのレビュー・感想・評価
全66件中、41~60件目を表示
ため息の出るような
嘘。息をするように嘘をつくクーパーの最後の屈託ない笑いにつられて一緒に笑ってしまった。
背が高く如何にも消防士の体格で人当たりよくて人懐っこい笑顔のクーパー。子ども、特に娘を愛しているのは本当。母親から支配され続け辛い子ども時代を送ったのが未だ尾を引いている。自分を慰め奮い立たせるために、命乞いをする人間の純粋で美しい眼を見ることを求める男。ライブの日は母の幻を三回見た。最初はライブ会場の男子トイレの手を洗う場所。FBIトップのプロファイラーである年配の白髪の女性に母との重なりを意識したに違いない。
ジョシュ・ハートネットの微妙で繊細な表情の変化は上手かった。きちんきちんとしなければ気が済まないというのは共感した。最後の笑いは子どものように楽しそうだった。
シャマランの娘の歌も音楽もよかった。シャマランは自分自身も作品に出るのが好きなタイプ?初めて見たシャマラン映画、結構楽しめました。
鑑賞動機:あらすじ10割
ケレンに頼り切るのではなく、きちんと描写の積み重ねでストーリーを進めていくし、引っ掛かりを覚えるところも、派手な設定の割には少ないと思った。
ライブシーンの力の入れ具合にある意味感心する。親バカの域を遥かに超えているけど、アレだけしっかりしてたら、全く違和感ない。
ジョシュ・ハートネットが、ダメダメ『ブラック・ダリア』のトホホな主役、という認識だったのが、ガラリと変わった。自分と娘以外は全く意に介さないとこや、流れるようにウソをつくところとか、普通の人ではないんだという見せ方もあって、恐ろしい。
中々底を見せないストーリーに引き摺り込まれた。
巻き込まれ「じゃない」サスペンス、面白い!クライマックス、二転三転どこまでも。 シャマラン復活!
予告編を観たら、当然…
「観客の中の殺人鬼が行動を起こし観衆は大パニック!
巻き込まれた父親は娘を守り抜いて、思春期の娘の信頼を取り戻すことができるか。」
っていう話だろうと思ってたら、殺人犯はお前かーい!って、あーびっくりした。
もう、そこから、掟破りの面白さ。
優しい父親、実は連続殺人魔の主人公は、警察の包囲網を突破して無事に脱出できるか。
ある時はスタッフになりすましバックヤードへ、あの手この手で逃げようとするサスペンス。
いったい、逃げ延びてほしいのか、捕まってほしいのかわからなくなる複雑な感情で見続けてしまう。
・・・無事逃げられたかと思いきや、まさかのレディ・レイヴンも黙っちゃいない、反撃に出る。
そこから二転三転どこまでも。
でも、ラスト、娘が駆け寄ろうとしてもだれも止めないという無能な警察、ありえない。
万が一のことがあったらどうする。
レディ・レイヴンを演じたのが、サレカ・シャマランというM・ナイト・シャマランの娘だったなんて、またビックリ。
殺人鬼に気丈に立ち向かうヒロインを好演。
ライヴの楽曲も本格的で、映画に合わせた描きおろしで、歌詞が映画の内容に沿っているらしいというという凝りよう。
あのラストは、まさかの続編は・・・ないよねぇ。
脱出出来るのか?の展開は悪くない
どなたかも書かれていたように、人気アーティストのワンマンライブの体であればやっぱりトイレや物販で途中離席するお客さんが多すぎて、「この警察包囲網から果たしてどう脱出するのか?!」の緊迫感が萎えてしまうのがだいぶ残念でした。
でも演奏中に割りと頻繁にお客さんが出入りして通路にも割りと人がいる光景自体には既視感あり。そう、出演アーティストが10組以上いてステージも複数用意されてるフェス系。
遠い記憶で幕張のカウントダウンライブでは、どの順でアーティスト達を見てどの順でステージを移動するのかをめっちゃ悩んで移動しまくってたり、長丁場だからフードエリアにもよく行って何か食べたり。
なのでこれ、ワンマンライブじゃなくて何かのフェスに娘を連れて行ってあげる、という舞台設定にすれば廊下にお客さんがいつも大勢居ても何も違和感なかったので、そうすればもっと面白く鑑賞出来たのにな〜と思いました。
*****
ただアーティスト役の監督の娘さん、歌は普通に上手いし、ステージの場面には何も違和感なくGOODでした!
あと物販でSサイズのシャツを取り置きしてくれたスタッフさん、もっと早い段階でスタッフパスの紛失に気付いても良さそうなのに。。パス取られたらスタッフ専用ルームに入れなくなってしまったはずだけどどうしたんだろうか。
そして最大の疑問、何故クーパー氏はあのような犯人になる人物になってしまったのか?母との確執???イマイチ事件を続ける理由がよく分からなくて。。
でも確かに主人公役の方の「普通の人っぽく見せてるサイコパスな人」の演技は秀逸でした!そして捕まっても捕まってもまぁ逃げる逃げる。用意周到だし咄嗟の判断も凄い。
その判断力、対応力、演技力という才能を、是非もっと建設的な、もっと違うまっとうな仕事のために使ってほしかった。。
*****
謎だったのは何故上半身裸からシャツだけ着せられた状態でこっそり針金っぽいものを隠し持てたのか。(子どもの自転車の部品?にしても周囲に警察官がいて取れなかったと思うけど。。あそこでこっそり取ってた?)
やはりその針金で手錠外しちゃうし。。いやでも警察車両に乗せられててさすがにこれ以上逃げられるもんじゃないと思うけど、不敵な笑いで映画終わらすな〜〜!(汗)
あの犯人、まだどこかに逃げて潜伏したままなんだろうか。。(想像しかないけど)
まぁそれが1番怖いといえば怖い物語でした。。
それなりにクライムサスペンス?な娯楽作品として楽しめました!
前半と後半で主役が交代する個性的な作品
”ブッチャー”とあだ名される凶悪殺人犯と、名うてのプロファイラーを司令塔とする警察側の攻防を巡るサスペンスでした。お話は、コンサート会場での攻防が描かれる前半部と、”ブッチャー”がコンサート会場を脱出した後を描いた後半部に大きく分かれます。で、この前半部と後半部で、かなり印象が異なる作品でした。
前半部では、”ブッチャー”こと主人公のクーパー(ジョシュ・ハートネット)が、愛娘のライリー(アリエル・ドノヒュー)を連れて人気歌手であるレディ・レイブン(サレカ・シャマラン)のコンサートを観に行きます。ところがコンサート会場に行ってみると、大勢の警官が至る所に配置され、各所に監視カメラが設置されていることに気が付くクーパー。異変を察知して探っていくと、このコンサート自体が”ブッチャー”捕獲作戦の罠=”トラップ”になっていることを認識。怪しい人物は直ぐに逮捕されており、しかもコンサート終了後には1か所しかない出口で徹底的に調べられることが分かったクーパーは、なんとか別の出口からの脱出を模索する。臨機応変に脱出策を探るクーパーの行動は知性に溢れており、彼が”ブッチャー”=凶悪殺人犯であることを忘れさせます。その結果、段々と当方の視点も彼の視点に立って行き、彼の脱出を願うようになって行くのが面白いところでした。いずれにしても、直接的な暴力は最低限度に抑え、知恵のある方が勝つゲームを描いたことが、”ブッチャー”に感情移入すらした原因と思われました。
ところがクーパーがコンサート会場を脱出した後の後半部は、この様相が一転。脱出に利用したレディ・レイブンに対する直接的な暴力行為をはじめ、家族をも恐怖に陥れることになるクーパーの行動には、前半部にあった知的な姿は垣間見ることが出来なくなりました。その結果、”ブッチャー”は”ブッチャー”という印象になってしまう一方で、彼に誘拐されて監禁されている被害者を、SNSを使って救出し、さらには窮地に陥っている自らやクーパーの家族たちも助け出そうとするレディ・レイブンがヒロインになる物語が後半部でした。言ってみれば、前半部はクーパーの脱出劇であり、後半部がレディ・レイブンの脱出劇だった訳です。
以上のように、前半と後半では”ブッチャー”の性格が大きく変化し、物語の主役までもが交代したお話だった訳ですが、個人的には前半部の方が圧倒的に面白かったです。前後左右をほぼ完全に囲まれた状態から、飛び道具を使わずに脱出したクーパーの物語の方が、スリル満載でした。勿論レディ・レイブンの勇気と機転の物語である後半部もスリルを感じられる物語でしたが、一度は感情移入したクーパーの転落を見るのは、ちょっと残念でした。まあ凶悪殺人犯なので野放しにしてはイカンのですが・・・
最後に俳優陣にも触れておきます。主人公のクーパーを演じたジョシュ・ハートネットは、家族想い、娘想いのいいパパという一面と、”ブッチャー”としての残忍な一面を併せ持つ二重人格を絵に描いたような人物を、極めて自然に演じており、実に良かったです。
また、後半部の主役とも言うべきレディ・レイブンを演じたサレカ・シャマランの前半部のステージでの唄いっぷりは、まさに本職だなあと感心したのですが、実際本職の歌手であることを鑑賞後に知り、納得しました。また、M・ナイト・シャマラン監督の実の娘であることも同時に知ることになり、この点は驚きました。映画に合わせて”LADY RAVEN”というアルバムも出したそうで、実は彼女の壮大なミュージックビデオの一環の作品でもあったのかしらと勘繰る性格のねじ曲がった私でした。
そんな訳で、本作の評価は★4とします。
シャマラン作品の神通力はもう無くなってしまったのか・・・
予告観た時からめっちゃ期待していたんだけどなぁ・・・
ネタばれするのでご注意を
・そもそも、人気歌手のコンサート会場設定だが、主人公がちょいちょい
会場を抜けて外に出るとなんであんなに会場の外(ロビー)に人がいるのか?みんな
歌を聞きに来ているのに外の売店やら通路にあんなに人がいて「なんで?」と
思わされる。野球場じゃあるまいしさぁ まぁ、あんなにたくさんの人が歌を聞かずにロビーにあふれている状態でないと主人公が縦横無尽にウロチョロできないからだろうがそこからすでに・・・興ざめとなる
・グッズ売り場の店員さんがしゃべりすぎだしバックヤードに簡単に入れ過ぎだし
ちょっとグッズ購入に「遠慮」したくらいで「いい人」認定でなんでもOKになる流れも
・・・興ざめとなる
・「夢見る少女」に主人公の娘が選ばれるのは反則級のご都合主義だわ
選ばれなきゃ次のストーリーが紡げないから仕方がないのだが、あんな陳腐なお涙頂戴
嘘話で、たまたま近くにいた「夢見る少女選抜責任者」?(これ、シャマランだよね)が
釣られてしまうとか・・・めちゃ興ざめとなる
・うじゃうじゃいる警察やFBIが、主人公を少しも発見できないとか一ミリも疑わないとか
FBIのプロファイラの女性が全然「頭のいい出来る人」に見えないとか(そんなエピソードが何にもない)・・・興ざめとなる
・主人公が人気歌手に自分が犯人だとバラしちゃうのも意味が解らんし(脅して会場から逃げ出すためでも、彼女がどういう行動を取るかわからんのに安易すぎる)人気歌手さんも想像以上に腹が座っていて主人公がたじたじになるほど対峙出来てしまうというのも全然説得力ないし・・・興ざめとなる
・最後のオチなんかシャマランが使っていいオチじゃないでしょう。使い古されたオチだし主人公が一人で護送車に乗る時点でたぶん見る人全員が気づくオチだし・・・興ざめだ
唯一なるほどと思えたのは、主人公の奥様の「実は・・・」の話が一番面白かった
この映画の主役は奥様だな それでも作品の評価を押し上げるほどの力は無い
あぁ、普通の人になっちゃったのか、シャマラン
ぜったいれいど
これは中々の怪作だ…!
こんなにも頭フル回転で色んな事を考えては捨ててを繰り返しながらこの作品を理解しようとしたというだけでも価値のある作品だと自分は思います。
前作が全くハマらずだったので今作のシャマラン大丈夫かな?と半信半疑な状態で観に行きましたがどっちも当たりました。
娘とコンサートを見にきた父親が実は切り裂き魔で、会場が包囲されている中、どうやって潜り抜けるのかという名目での鑑賞でしたがそのシチュエーションだけで100分ほど持つかな?と思いながらの鑑賞でしたが裏切りに次ぐ裏切りで困惑もさせられつつ楽しませてもらいました。
良い父親のフリをしているクーパーが知恵を振り絞って抜け出す手立てを企てていくという感じですが、はっきり言って他の監督の作品なら序盤で捕まります。
全体的に挙動不審ですし、めっちゃ煽りたがりですし、最初の従業員に接触してカードキーを手に入れる流れは従業員がお人好しすぎて上手くいってましたが、飲食店でのトリックは絶対にバレるだろってやつが余裕でスルーされるので思いっきりズッコケそうになりました。
今作の大人気アーティスト役としてシャマランの娘を登場させており、家族愛が凄すぎるわ〜とシャマランの愛はがっつり伝わってきました。
ただ超カリスマ的かと言われるとどこか物足りないところもあり、演技面では洋画のはずなのにあんま上手ではないのかな?と思う場面も多々あったので愛だけでは突き通せないものもあるよなとなりました。
恒例のシャマラン本人の登場シーンはスタッフとしてでしたが、今作は妙に長く登場しており、しかもクーパーの手のひらの上でまんまと転がされていましたし、警備が確認しようとしたら大丈夫だと通させるしで、アンタがいちばんやらかしてますやんともうツッコミを声に出して言いたかったです。
今作の警察及び警備はザルもいいとこです。
ちゃんと守ってるかどうかも怪しいですし、クーパーの行動なんか怪しさ満点なのにちょっと気にする程度ですし、がっつりカメラに映ってるはずなのに誰も気づかず、なんならFBIのボスもそれっぽいセリフをボソッと言うだけでなんかいただけでしたし、包囲しまくりなのになんで何回撒かれんねんとツッコミが止まりませんでした。
家から脱出する際に隣家につながる穴を作っててそこから脱出するのはまだしも、車の中からの脱出だけはどう足掻いても分からずじまいで煙幕を焚いた訳でもないのに大人数のFBIはなぜ撒かれたのかがこの映画の特大の謎だと思います。
最後の方も足を撃って機動力を奪えばいいのにテーザー銃で動きを止めようとしたら止まらず1人目潰しされるというこれまたカオスな展開が襲いかかってくるので笑いっぱなしだったのにどんどん苦笑いになっていきました。
終盤の娘との別れを惜しみながら抱きしめるとかなんか絶対に止めるべきだし、そこで人質に取られるようなもんなら警察側の過失がエグいはずなのに、FBIのボスが大丈夫とか抜かしているのでコイツほんま…と呆れながらも笑っていました。
しかもチャリを直したフリをして針を取り出したトリックこそ止めるべきだったのに止めらないからそりゃクーパーも笑っちゃうよなって幕を引いていくのでもう情緒は不安定です。
ポケモンで例えるとぜったいれいどという一撃で相手をやっつけれるけど滅多に当たらない技を100%当て続けたかのような映画でした。
つまり奇跡も奇跡、乱数ぶち抜き映画でした。
鑑賞日 10/25
鑑賞時間 18:55〜20:50
座席 E-2
どんでん返しがないのがどんでん返し
シャラマン中毒なので毎回足を運んでしまういち観客です。
どんなオチがあるのかわくわくしながら見始めるものの
オーラのない歌姫のライブパートがとてつもなくインサートされます。
海外のライブってあんなに出入り自由なんだとか観客のパーソナルスペース広いなとか
主人公がどんな脱出方法で逃げ切るのかよりも気になってしまいます。
この歌姫、インド系なのかねと思いつつ後半はかなり重要な役どころ
エンドロールでシャランの娘だったんだとわかったのがこの映画最大のトラップでした。
娘の友達の母親が一癖あるのかなとも思いましたが、きっとシャラマンの娘さんもこういうことがあったんだろうなというエピソード止まり
なんだかスッキリしないまま終わってしまいました。
シンプル故にサクッと楽しめる映画でした
通常上映にて鑑賞。
まず初めに音楽が良かったです。
ライブシーンが多かったのもそうですが、徐々に主演の狂気的な面が現れていくのも表現されていたように感じました。
内容に関してですが、フィクションの良いラインを攻めれていたと思います。
昨今は回想シーンや残酷な背景を描写して、犯人にもこういう過去が…という展開が多いのですが、そこに一切触れなかったのが、スムーズに進んでいて良かったです。
ウォッチャーズからシャマラン監督作品を劇場で鑑賞したかったので、満足でした!
土曜サスペンス劇場を思い出す。
日曜日の午後のひとときに鑑賞。
やりすぎだなぁとか出来すぎだなぁとか
様々な想いが交錯する。
ドンデン返しや伏線回収とかを私は慣れすぎだかもしれない。慣れは恐ろしい。
作品は面白い娯楽作品だけど、私ははこの作品を求めてないかもしれない。
途中から「土曜ワイド劇場」を思い出したひとときでした。
前半盛り上がり、後半はそーなるしかないか。
前半は端的に言ってしまえば、コンサート会場からどうやって脱出するか?という駆け引きの話。そんなバカなの連続だが、そこは大目にみておこう。後半は大きなお目目のレディレイブン(シャラマンの実娘らしい)との絡みになる。車の中に監禁されるも街中でファンに囲まれた時、ドアをガンガン叩けばいいんじゃね?
とか、その後、警察に囲まれたその車からどうやってブッチャーは逃げたのかちと分からんわな。
前半は良かったが後半はよくある映画になってしまいちと残念。
LUCKY&BADDAY
愛娘ライリーが夢中になる世界的歌手レディ・レイブンのコンサートへ行く、ライリーと父クーパーの話。
ライブ会場にいる異常な警備員の数と、ライブ中に警備員に連れてかれる鑑賞者を目にし様子のおかしくなる父クーパーだったが…。
車内で歌を歌いながらライブ会場へ向かう楽しげな雰囲気から一転、会場に着き異常な数の警備員を気にし、スマホで監禁?されてる男の姿をチェックするクーパーにこの人は何者?!と、なるが。
ライブ途中に抜け出しては見せる数々の手癖の悪さに、この人普通じゃないし、どうにか会場から抜け出そうとしてる姿に黒?
話は進み会場に何年にわたり人を数名殺してる“切り裂き魔ブッチャー”が潜んでると…、会場から抜ける為に歌姫利用して、上手く逃げたな何て思うけど歌姫の機転の良さ、トイレ内、逃げたリムジン内はハラハラだし、父クーパーの黒なのは早い段階で察しがついたけど、読めないストーリー展開が面白かった。
捕まっても反省してるそぶりもなく指の骨ポキポキならしながらの怒りっぷりだな何て思ってたら…、また続編あるのかな?!
映画殺人者の凱旋
予告編からは凡作感がただよってきて不安だったが、とんでもない作品だった。やはり評判を鵜呑みにせず映画館で見るべきだと実感。
何度も「微妙…」となりながら全作品を見てきた古参のシャマラー(シャマラン好き)にとって、「これこれ、こういうのが見たかったんだよ!」となるシャマラン汁120パーセントの怪作。
書く時クスリでもやってたのかと思わせるめちゃくちゃなプロット、観客のツッコミを強引にねじ伏せる映画への熱情、そして炸裂する娘自慢!
シャマランのヒッチコック好きは有名だが、『サイコ』をここまでいびつに換骨奪胎(と言っていいのか…とにかくヒッチコック愛を極限までこじらせている)されたら、きっと巨匠も墓の中で悶絶しているに違いない。
ジョシュ・ハートネットの怪演すばらしい。クラリス・スターリングが出世し年老いたようなFBI女性エージェント、仕事出来そうな顔してダメすぎなのですぐ首にすべきだ。
後半の超絶展開はサスペンスを越えて笑いをこらえるのに必死だった。いい意味で。
映画の始まりから終わりまで、すべてシリアルキラーの頭の中で起こった出来事だという気がするがどうだろう。いわばアメリカン・サイコの妄想。そうでも思わないととても納得できる話ではないが、それに身を委ねて「まあいいや、映画なんだし」と心を解放し、監督の全能感に巻き込まれる。そのめくるめく体験こそシャマラン作品の醍醐味なのだ。
飽きずに一気に観れる。
表の顔と裏の顔という二面性をもつ人物、クーパーを見事に演じていたジョシュ・ハートネットが素晴らしかった。
終盤クーパーの自宅で、追い込まれているのに、壁に掛かっているタオルの長さを揃えるシーン!あれすごい良かった。神経質ならではの細かい演出!
欲を言えば、何人もの凶悪犯を捕まえてきたというFBIのプロファイラー、グラント博士もすごくいいキャラクターだったので、もっとクーパーとの一騎打ち(頭脳戦や心理戦)を観たかった。
大どんでん返しとかはあまりないけど、面白かったです。
正解だった方のナイト・シャマラン
シャマラン作品は当たり外れが激しい。
今回は幸運にも当たりでした(笑)
劇中では叔父と姪、実はレディレイヴンは
シャマランの娘であり、本当のアーティストみたいですね。
縁故のような抜擢感は否めず、トップアーティストが
そんなに事件に関わってきます?と違和感
それでもジョシュ・ハートネットのサイコパスっぷりが
最高だし(直接的なシーンはないので血が苦手な方も安心してください)
罠である会場からどうやって逃げようか画策したり
監禁しているスペンサーの様子を見る目がイってるし
ラストも最高の終わり方でシャマラン節成功おめでとうと言いたい(笑)
殺人鬼を追うのではなく
殺人鬼側の視点で語られる犯人が最初からわかっているサスペンス。
個人的な印象だがジョジョ4部の吉良吉影を彷彿とする主人公側の視点で語られるストーリー展開はなかなかおもしろかったと思う。
なんで主人公がライブ開場にいる事を警察側が知っていたのか?といった点もストーリー内でちゃんと解説があり、家庭持ちである事もストーリーでちゃんと生かしている。
ただ中盤の内容で歌手がケータイをぶんどって状況を好転させていくシーンはなかなかに力技だなぁ…って感じるかも。
結末としては視聴者の想像にお任せする的な終わり方を取っているため、キッチリ作中で締め括って欲しいと感じる人にはあまり刺さらない締め方でした。
LADY RAVENのファンになりました!
ライブ会場にいる凶悪殺人犯に罠を仕掛ける&
その凶悪殺人犯は溺愛している娘のために
ライブのチケットを購入したという
この設定が面白い!
これを思いついたシャマラン監督、すごいなと思います。
ジョシュ・ハートネット演じるクーパーが
いかにして脱出しようとするか、の、あの手この手が
実に面白いですし、だんだん落ち着きがなくなる心理描写
も秀逸です。
ライブ会場からまんまと逃げおおせた後の
クーパーの自宅での攻防までは最高だったのですが、
その後の展開は警察がお間抜けすぎて
脱力してしまいました。
緩すぎですし、リアルな現場ならクーパーは
射殺されていても全然おかしくない状況でした。
で、ラストもなんだかなあって感じで
だよね〜という伏線回収にもちょっと辟易した次第です。
クーパーの人格が複雑だなあと思いましたね。
いちばん刺さったのは、
シャマラン監督の長女salekaがLADY RAVENとして
実際に楽曲制作しライブまでやっていることですね。
音楽が素晴らしくて、これだけでも観る価値が
ありました。
早速本作のアルバムをヘビロテで聴こうと思います。
しれっとシャマラン監督も出演していましたね。
同じ世界線??
シャマラン監督の作品で殺人鬼みたいなのが出てくるとアンブレイカブルやスプリットの世界線と一緒なのかなとワクワクして見ていました。
作品内での言及はなかったように思いますがもし続編が出るならそこらへんも期待したいなと思います!
父娘の遺伝子
またまたシャマランに騙されに来た。前回は娘ではあったが、ともあれ一家で僕の貴重な人生の時間を浪費させようとしている。と、見物前に身構えている。
で、鑑賞後。前半は閉鎖空間からの脱出というシチュエーションスリラーで、コンパクトに緊張感を増幅させていく。脱出後の主人公の不死身なモンスターっぷりは、シャマラン娘の『ザ・ウォッチャーズ』の粘着力ある追い詰め方に似た匂いを嗅ぐ。こちらもシチュエーションからの解放後の追い詰めモノだったしね。
全66件中、41~60件目を表示