「 実は結構な予告詐欺で、「警官隊に包囲されたライブ会場から脱出!」...」トラップ sugsyuさんの映画レビュー(感想・評価)
実は結構な予告詐欺で、「警官隊に包囲されたライブ会場から脱出!」...
実は結構な予告詐欺で、「警官隊に包囲されたライブ会場から脱出!」という大仰な舞台設定の割にスケールの小さい逃亡劇に終始する前半パートよりも、その後の展開の方が俄然面白い。トップスタァたるもの、そのカリスマと機転とフォロワー力で、連続殺人鬼を翻弄できて当然!殺人鬼の正体を知らない家族の前での、密やかな対決シーンが本作最大の見どころだろう。主人公も吉良吉影を思わせる不撓不屈ぶりで、しぶとく立ち回り、最後まで悔恨や娘への謝罪を見せてたりしないのもイイ。「完璧な人をバラバラにして殺す」性癖や犯行現場をもっと追及してくれたら「ブッチャー」の綽名に説得力が出たと思うが、レーティング対策なのか、ゴアよりサスペンス重視のためか、こんな題材で直接的な流血シーンはほとんどない。トンデモ奇想飛び道具を用いない、シャマラン監督作品としてはすごく真っ当な面白さがかえって意外(実の娘を自作の歌何曲も引っ提げてあんな美味しい役どころに据えるのがトンデモでないか、というとちょっと疑問だが…)。
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