「感染する“山口”」STRANGERS uzさんの映画レビュー(感想・評価)
感染する“山口”
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こんなに電話が鳴る映画は初めてです。
それは一時的とはいえ、会話のみならず関係すら寸断されるような印象を受ける。
正直、観進めるごとにワケが分からなくなった。
9階の男や山口と唐突に仲良くなるのも、勤務中に遊び回るのも、草や土に直接寝転ぶのも、まだいい。
しかし伏線っぽく撒かれたほとんどが回収されない。
拾われたのは花屋さんの妙なリアクションや画面外で何かが割れる音くらいか。
武雄さんは結局、清水さん以外と浮気してただけ?
郵便受けの『野島』は誰が剥がした?
会社に届いた花束や、直子の部屋の前に置かれた段ボール箱は何だった?
植木鉢の落下などはただの偶然?
「かえせ」の手紙は誰から?(紗季が“山口”を返せと言ってるのかと思ったが、違いそう)
度々現れる黒づくめの男は何者?(早乙女も同じ格好してたけど…)
大家に妹と騙った女性や、直子を盗撮してアカウントを作った人物と目的は?
9階の会社の偽装を告発するビラは?
早乙女は何故人違いと分かった後も直子を攫ったの?
最後に直子が歩いた先に9階の男の遺体がなかったのは何故?
他にもある気がするが、もう書ききれない。
早乙女に捨てられたハズのスマホ使ってるのかと思ったら、いつの間にかガラケーやめてたのね。
花屋パートで色々判明するかと思えばそうでもなく、どこまで現実かも曖昧に感じてしまう。
“山口”と“水色のワンピース”が感染していき、後ろ姿では判別できないレベルになっていくのは面白かった。
結局男は女性に狂わされる存在なのかなぁ。
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