「ハローセカイ」劇場版プロジェクトセカイ 壊れたセカイと歌えないミク ブレミンさんの映画レビュー(感想・評価)
ハローセカイ
P.A.WORKSのアニメーションが好きだから観たい…けどプロセカについては初音ミクが出ている以外全く知らなかったので、映画に出てくるグループのまとめ動画とプロセカとはなんたるかというストーリーを眺めてからの鑑賞。
完全にわか目線でのレビューになります。
特典はCDでワンダーライズ×ショータイムでした。
映画本編がスタートする前に登場するキャラクターが劇場マナーを説明するってのはありましたが、まさかの初音ミクによる舞台挨拶があるのは流石に驚きました。
しかも一部撮影OKという変わった形の展開で物珍しさからスッと写真を撮っていました。
映画本編はというと、新規層を取り込むのかなと思いきや、新規層ガン無視のヘビーユーザー向きの作品になっており、予習なしで挑んだらキャラクターもまるでさっぱりだったと思うので、見ておいて良かったなーと思いました。
この世界での初音ミクとはどういう存在なのか、活躍しているグループはどういう活動をしているのかなんて説明はゼロでした。
流れでそれぞれのセカイにミクがいるってのは分かったけれど、いくらなんでも解釈委ねすぎてる感は否めないのは不親切だなと思いました。
メンバー個人というよりかはグループで描いてるというのもあり、誰が誰でとかで混乱する作りになってなかったのは良かったです。
一応中心人物として描かれる子はいますが、基本的に均等に出番がある感じではありました。
この手の作品で男女グループがあるのは新鮮で、男女問わず多くの層を取り込もうとしているんだなと思いました。
サブタイトル通りミクがピンチに陥るんだけどガラッと雰囲気が変わってダークな感じになるんですが、どうにもその展開が映画ミクの承認欲求そのものでまぁなんというかワガママやなぁってなりましたし、その映画ミクと関わりのあった人物の描写がほぼ無いのに険悪なムーヴを見せられるからあまり気持ちよくなかったです。
偶然の連発で物事がサクサク進んでいくのもご都合主義を感じましたし、それまでの行動が色々と突飛すぎて物語にのめり込む事ができなかったです。
畳に畳みまくって無事完結!といった感じで終わるので、そんなに壮大な世界観にしなくても…というのは最後まで拭えなかったです。
ライブシーンはどのパートも見応え抜群で、これを5組分作ってて手書き風だからおみそれいりました。
ダンスパートはよく動き回るなぁと見入ってしまいましたし、舞台パートも躍動感満載、バンドもゴリゴリ演奏していて迫力満点でした。
その分週替わりのアフターライブシーンが霞んで見えました。
めっちゃ動き回るカメラワークとかまでは期待していませんでしたが、まさかの固定カメラでお披露目されるとは思わず肩透かしでした。
どうせなら劇中では流れなかった曲だったら新鮮味もあったんだと思うんですが、その歌い出しは何回目だい?ってくらい繰り返し聞いていたのでちょっと飽きがきていたのも残念でした。
ただどの楽曲もすごく良かったですし、「群青讃歌」のカバーが流れた時はテンション上がりました。
「ハローセカイ」の煌びやかな感じもとても好きです。
初音ミクってここまで感情表現豊かなんだなと思いましたし、基本的にどのセリフも流暢に聞こえてきてでぇベテランだなってなりました。
一部ボカロが完全棒読み(仕方ない)で緊迫したシーンをやるのでどうしてもズレた感じがして仕方なかったです。
改善されたとはいえ今までに見た事ない特典商法にはドン引きしましたが、好きな人なら6回は観に行くんじゃないかなと思いました。
地味にCD6種ランダムが響いてくるのがおもろいです。
鑑賞日 1/17
鑑賞時間 11:35〜13:50
座席 M-4