「「複雑怪奇で初見殺し」→「シンプルかつ親切丁寧」」劇場版モノノ怪 第二章 火鼠 やまちょうさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5「複雑怪奇で初見殺し」→「シンプルかつ親切丁寧」

2025年3月15日
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泣ける

怖い

興奮

前作劇場版第一章ではとっつきづらい不明瞭な土台に、一見では分かりづらい複雑な謎、人物相関を構築してしまったおかげで、壮大で美麗な背景やら個性的なキャラの魅力が大幅にスポイルされてしまっていました。

つまり、間違いなく初見殺しでした。そこら辺は確かレビューでも酷評させていただいた記憶があります。

今回はうって変わって、門番やかしまし下級女中ら、前回ではモブキャラに成り下がっていた周辺キャラにも背景を持たせキチンと仕事をさせ、また、例えば薬売りのあの複数の「傾く弥次郎兵衛」についてまで丁寧に説明書きをつけるなど、とても親切丁寧なパッケージに!

宝剣発動の3要素も非常にシンプルで変なひねりが無いので愛憎関係素人の私(笑)でも共感できる内容で好感が持てました。

なんでもかんでもエヴァンゲリオンみたいに謎を深めりゃ作品として深みが出るわけでもないので、今作のこの改善点は高く評価したいと思います。

ただ、反面、前作の主要キャラが急に影が薄くなったり(居ましたか?)、第三章(最終章?)への布石がイマイチインパクトに欠けたりするのは、どうなんだろう・・・と思いました。

まあ、必ず第三章も鑑賞しますけど(笑)

では。

やまちょう