劇場公開日 2025年8月8日

「仲間がいる」アイム・スティル・ヒア MARさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0 仲間がいる

2025年9月16日
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泣ける

怖い

軍事独裁政権時のリオデジャネイロにて、反政府的だった元議員の旦那が連行され…。残された妻と子ども達の人生を描いた作品。

序盤は家族の幸せな風景が見せられる。家の目の前にビーチ、羨ましい…。友人たちを家に招き、楽しそうに暮らしていたのだが…。

改めて独裁政権、恐ろしいですね。あんな男達がいきなり家に居座って。。

この話は過去のものだけど、別の国では現在もこんな非人道的なことが…。

自身も拘束され、あれだけの恐怖体験をしながらも子どもたちを守る為、そして夫を取り戻すため闘う母の姿。

また、印象的だったのは友人たち。強大すぎる相手を向こうに回してもエウニセに協力してくれる。この場面は目頭が熱くなりました。残酷だけど、最初のマルタの反応を誰が責めることができようか。そんな彼女も遂に…。

政府も政府で必死なのはそうなんだろうけど…。罪もない子どもたちまで巻き込まれるこの理不尽を目の当たりにするのはとても辛いですね。

…なんて言ってられるのも、平和な日本だからなのでしょうか。今の所は…。そして末っ子ちゃん、あの場面で悟っていたのか。

厳しすぎる現実と闘い続ける過酷さと大切さを感じたとともに、観ていてとても恐くなるほど、平和が続いてほしいと願った作品だった。

MAR