「写真撮るよ、笑って!」アイム・スティル・ヒア talismanさんの映画レビュー(感想・評価)
写真撮るよ、笑って!
事前情報ゼロ、歌舞伎の「ぢいさん ばあさん」みたいな話かと勝手に思っていたので、映画見ながら、見終わってからハンマーで頭を殴られた思いでした。なぜ見たかというと、アカデミー賞授賞式で主役のフェルナンダ・トーレスが何度も映り、知的で笑顔が自然で素敵な人だったから。見て本当によかった。
前半はいわゆる「70年代」をたっぷり浴びた。ファッション、車、カメラ、音楽(ビートルズとかT・レックスとかバーキンの例の歌とか)、集合写真とか。そうか、ブラジルでは夏がクリスマスなのか!も新鮮だった。構成も脚本もいろんな意味を持たせている小道具も子犬も、海のそば、広くていつもたくさんの人が居る賑やかなお家や家具の美術セットも、衣装もとてもよかった。子ども達が可愛らしくて笑えるシーンがたくさんあった。そして全編通して一番よかったのが、妻・母・弁護士のそれぞれをある時は混ざりあい、ある時は演じ分けたフェルナンダ・トーレス。それほど台詞は多くなかったように思うのにとても豊饒な饒舌さを感じたのは、彼女の表情と目ゆえだと思う。
子ども達の個性はそれぞれ際立っていて、きょうだいや両親や周りの大人達から愛され大事にされきちんと育てられたのがよく伝わる。小さい組の子ども4人が後部座席に座り、長女ヴェロカが助手席で運転席はエウニセ。引っ越し後に長く続く彼らの生活を暗示していた。
記録、調書、記事、報道、証明書の重要性を実感した。夫関連の資料を時系列に綴じたファイルをエウニセは何度も開き見る。一番最後の紙は悲しいのに、受け取ったエウニセが笑顔だったのがとても不思議で辛かった。
まだ頭の整理がつかないのでパンフレットも読んでない。とても読みごたえのあるいいパンフレットだろうと私の勘が教えてくれている。楽しみに読もう。
他の作品のレビューへの共感もいくつかいただき、ありがとうございます。
不謹慎かもしれませんが、ママは、パパの拘束後の方が、それまでよりも美しく見えました。
修羅場でこそ、その人の真価がわかるものと思いました。
音楽の件に関してはわかるわけないやろってくらい難易度が高いですが 意味がわかると とんでも無い演出で鳥肌ですよ!
内容と映像と音楽も含めて名作だと思いますよ🫡
なんだ、そうでしたか。アカデミー賞ノミネート前後くらいに公開されてたので、見たかったんですが、原題がポルトガル語だったような…で、怖気付きました…。諦めずに見るべきでした😭…
ベストキッドのお返事をこちらに。
北米では上映期間がそこまで長くなかったので、私の過大評価過ぎかもしれません😅。ジャッキーへの長年の功労を労う意味もあります。
海外在住特有の日本恋しさと、頑張る少年へのエールを込めた最高評価を実感していただけたら嬉しいです♪