「なんだかずっと息苦しい」アイム・スティル・ヒア コビトカバさんの映画レビュー(感想・評価)
なんだかずっと息苦しい
『JUNK END』とシネマカリテの悲報に、『火の華』公開決定の朗報と個人的に感情が忙しい中、なかなかシリアスな作品。
リオデジャネイロのカラッとしたビーチ近くに住む家族の、和気藹々と楽しい雰囲気の序盤から一変、父ルーベンスが連行されてから一気に物々しい空気が押し寄せる。
今ならSNSで自ら発信する事はできても、時は1971年。
何度も同じ質問をして精神を削っていく尋問に、観ているこっちも削られる。
マスコミすら尻込みする軍事政権下で、どうすることもできない中、なんとか手がかりを模索するエウニセの強さといったら。
下の子2人が無邪気なのが、幸いでもありキツくもあり。
回想録をもとにしているから、フィクション作品のような鮮やかな救出劇や、スカッと勧善懲悪とはいかないのが悔しいところ。
全体的に良かったと思うけど、25年後と2014年のパートが、それぞれもう少し短くても良かったかなと感じのがちょっと残念。
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