劇場公開日 2025年2月21日

「ホロコーストを生き残り、アメリカへ渡った建築家」ブルータリスト 23さんの映画レビュー(感想・評価)

5.0ホロコーストを生き残り、アメリカへ渡った建築家

2025年2月24日
iPhoneアプリから投稿

最近の映画では珍しく途中休憩あり。
インターミッションにもBGMと環境音があり独特な雰囲気。

【前半】
導入のスタッフロールで映されるシンプルながら美しい映像と洗練されたキャプション、将来への希望と不安を感じさせる音楽からセンスが溢れる。

心地よい間で進む会話のどれもがどこか品と情緒を兼ね備えている。
謙虚で脆く、芯があり不器用な人柄に危うさを感じつつ、この先を心待ちに前半を終える。

【後半】
建築や景色は特定の時代を表す普遍的な存在として語られる。数多くの定点映像が作品内に映されるが、その意味が後のスピーチに繋がる。
ラストシーンの演出には思わず拍手してしまいそうになる程感服させられた。

眠っていた感性を起こさせるような極めて鋭い刺激的な作品。

23