「誰もが自分の人生を自分の意思で歩める世界になりますように」花嫁はどこへ? AZUさんの映画レビュー(感想・評価)
誰もが自分の人生を自分の意思で歩める世界になりますように
2024年の朝ドラ前期「虎に翼」でも感じた、女性が自らの意思で自分の思い描く人生を描けない悔しさ、理不尽さ…それを今作でも感じた。
花嫁が取り違えられたことにより、運命が変わった2人。インドの女性への社会的地位の低さは知識としてあったものの、いまだにこんな環境なのかと、胸が苦しくなった。
ただそこはインド映画。どんなに苦しい展開になったとしても、どこか希望が見えて、最後は人の優しさを感じられるところが素敵。他のインド映画よりも時間も短めなのも見やすいポイントだった。
自分の見ている世界や、教えられた世界が全てで、常識で、違う世界へと続く道があることすら気づかない人はたくさんいる。
少し見方を変えるだけで、自分の常識は世界のほんの一部でしかなくて、世界はもっと広くて深いものだと知った時の、ふたりの花嫁の姿が印象的だった。
いつもこうだから
これが当たり前だから
どうせ無理だから
そうやって諦めてしまいそうになるときに、この映画を思い出したいと思う。
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