「花嫁は夜汽車にのって♫(はしだのりひことクライマックス)」花嫁はどこへ? 梨剥く侍さんの映画レビュー(感想・評価)
花嫁は夜汽車にのって♫(はしだのりひことクライマックス)
取り違えられた二人の花嫁の話だが、間違えて連れられた女性、置き去りにされた女性、それぞれがどうなるの?と並行して物語を牽引していく展開がうまい。もともとヴェールで顔を覆う習慣に起因することから考えれば、ニカブやブルカを着用するイスラム圏の女性の方がもっと頻繁に起こりそうだ。ジャヤの挙動不審な行動も巧妙なミスディレクションになっている。
ダウリー(持参金)の問題も影を落とし、金額への不満から夫の家族に花嫁が焼き殺されるという悲劇もちらっと出てくる。持参金殺人は多い年で年間8000人に及ぶともいう(最近見た別のインド映画でも女性差別の片鱗が窺えた)。全体からすればコメディーのように見えるが、根底には女性の自立という骨太のテーマがある。
ボリウッド映画のルーティンの体裁ではないものの、相変わらず甘ったるい歌が唐突に入ってくるのには閉口する。昔の日本の歌謡映画みたいだ。
女優は二人とも知らない人だし、あまりキャリアもないようだが、インド映画を見ていると彼の国には超絶美人がごろごろしているらしい。
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