ロングレッグスのレビュー・感想・評価
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上質なホラーに上質なニコケイ
ニコラス・ケイジの時代が再びきていると言っても過言ではない。借金の返済中の出演作からはニコケイへのリスペクトも感じられない作品が多かったが、その後は作品を選んでいるように思えるし、全力でやりたい演技をしているようだ。
本作は劇中にも出てくる暗号などを使ってプロモーションにも凝っており、当時のクローバーフィールドのような中身のわからない作品として話題になっていた。
ニコケイが出ているんだからシリアルキラーとかその辺だろうと侮っていたが、実際は上質なホラー作品であった。
ジャンプスケアは少しはあるがそれに頼らずに不気味な雰囲気を演出している。
いわゆる暗闇の部屋の中での死角部分が気になるようなアングルがある。冷静に考えるとここにニコケイが出てきたところで怖くは無いと思うのだが終盤までハッキリとキャラクターを見せる事はせず、得体の知れない人物として扱う事により不安を増幅させている。
こうしたホラー演出で過剰なジャンプスケアに頼らず不気味なスコアで雰囲気を煽る様はヘレディタリーのようでもある。
マンソンファミリーや悪魔という単語から次第にストーリーが想像できるようになっており、悪魔は善人を装い入り込むというように修道女が教会のプレゼントとして悪魔を侵入させる様が文字通り再現されていて面白い。
ニコケイがシリアルキラーとして人を惨殺するよりも
悪魔の遣いとして操られている様はまさの憑依型の演技と称している彼の十八番である。
これをホラーに起用してコメディにならず上手く調和しているのが本作の質を幾重にも上げているのは間違いないだろう。
前半★★★★後半★★
一つのネタで2時間引っ張る難しさ
得体の知れない不気味さ
寒々しい木々や家の風景など、不穏な緊迫した空気感が漂う映像が良かったです。
赤と白の不気味なコントラストのオープニングも印象的でした。
マイカ・モンローのどこか捉えどころのない張り詰めた佇まいや、ニコラス・ケイジの異様な挙動不審さなど、俳優陣の演技も不穏な空気感にとても合っていたと思います。
とは言え、ニコラス・ケイジは特殊メイクしてるのか?とか考えてしまったり、取り調べではよくあるヒャッハーな犯人の印象になったりで、恐怖感が軽減されてしまったような気も。
最後の家族など大まかな展開は予想できるものでしたが、事件は常に娘がいる家族で父親が犯行を行っているというところは、娘に対する父親の虐待が連想されるような。
ロングレッグスの外見もアルビノのように見え、母と父への憎しみとも取れるセリフもありますし。
主人公家には父親がいなかったので一家殺人には至らなかったということなのかなと。
母親が娘を守るために共犯者になったのというのはやるせないですが、崇拝者になりどこまでが娘のためだったのかという疑問も。
この10年で一番怖い、と言われるとそうでもないかもという感じですが。
しかし、ロングレッグスの得体の知れない存在感や何度でも来るという言葉には、やはり理不尽な悪意や暴力の象徴のような恐ろしさを感じます。
キリスト教やサタンに関する知識があれば、もっと面白かったのかもとも思いました。
脚を縛っても子供は大きくなる
当選おめでとう!おどろおどろしい雰囲気ありありで、特に作品中盤くらいまでビビりまくっていた…。アートホラーっぽい雰囲気のくせして、割としっかり音でもビビらせてきたのちょっとウザかったけど、我らがニコラス・ケイジはマリリン・マンソンみたいな見た目になっても超絶ノリノリでニコケイと分かって見ていても怖かった不気味な恐怖。誰もが心の奥底に悪魔(凶暴性や残酷性)を飼っている、悪魔に生かされた子どもと、悪魔にかこつけて特定の年齢の少女につけ入るヤバい奴。『羊たちの沈黙』✕『セブン』✕『ヘレディタリー』っぽさ=名付けて羊たちのヘレディタリー・セブン?『羊たちの沈黙』でも『セブン』でもないけど、これもまた心に棲みつくような悪魔的怖さか…という意味で『ヘレディタリー』が一番近い気がする。サタン万歳?!
悪い意味で騙された
ゾディアック的かと思いきや
連続殺人、暗号と来ればゾディアック的な殺人事件ものか!?と思いきや・・・
その実オカルトホラーでしたwwwまぁこっちも大好きなんで結果オーライなんですけどね。
コミュ障で直感(超能力)に秀でたリー・ハーカーFBI捜査官が謎の暗号が残される連続殺人に挑むが、犯人ロングレッグスとの因縁~まさかの共犯者と対面する物語。
エンドクレジットまでニコラスケイジどこ出てんだ?って思ってたらロングレッグスでした(ミッキーロークがノーメイクで演じてんのかと思った)シンパシーフォーデビルといいニコケイは悪役のが映えると勝手に納得。
あと、お母さんの「生かせてもらってるんだから」って台詞の意味がジワジワ来た。
あしながおじさんが来る。
冒頭の赤い画面に目や脳がかなりやられて、気持ち悪くなるが、治ったその後の映像が心地よく思えた所に、頭を撃ち抜かれる。
掴みはいいんだが。
サスペンスじゃなく、ホラーですな、キャラが良い。
しっかりラストは教えてくれるしモヤモヤ感は無い。
小生、昔からあしながおじさんには違和感があった。
何処のあしながおじさんも一筋縄ではいかないね。
ニコラス・ケイジの怪演が救い
連続殺人鬼が登場するサスペンスはなんだかんだで楽しみにしてしまう。「羊たちの沈黙」とか「ゾディアック」とか「セブン」とか。本作は殺人現場に置かれた謎の記号とかコンビを組んでいた同僚刑事が犯人らしき家を訪ねるシーンとか、期待感が高まる序盤。
早めに正体がわかるロングレッグスを演じたニコラス・ケイジは面白さと恐ろしさの境目を行ったり来たりする絶妙なさじ加減。彼は怪演俳優として絶対的な立ち位置を確立した感がする。あの演技はすごかった。
でも、なんか不穏な空気を感じる。事件の内容的な不穏さもあるが、そうではない。わけのわからなさという意味での不穏な空気だ。案の定、変な方向に話が進んでいく。キリスト教がベースにある欧米社会ではこの手の恐怖心が受け入れられるのだろう。いや、日本で生きてきた自分でもある程度は怖かった。それくらいに後半はインパクトがある。でも、事件の真相を解明するのが最終的に捜査や推理じゃないことが引っかかる。あの暗号もなぜ解読できたのかがハッキリしない。個人的にここは楽しみにしていたのに!ミステリー的な部分を期待していたのに、個人的な好みと決定的にズレていることが問題だった。話がわからないわけではない。辛うじてだが理解はできたはず。でも響かない。宗教の違いから生じる感覚のズレなのかなとも思う。それか映画の宣伝の問題。サスペンスとしての宣伝だったと思うが、この内容ではホラーに近い。配給会社の宣伝担当もどの方向で宣伝していくか悩んだのだろう。結果として明らかに失敗だった気がしてならない。
サスペンスホラーなのに眠かったー
もったいぶる割に大したものは出てこない
【"もうすぐ、お誕生日だね・・。”悪魔に魂を売った男が、娘を守る母の気持ちを利用した30年にも亘る恐るべき所業を不穏極まりない空気感、不安を煽る音響の中で重層的に描いたダークなサイコスリラー。】
■1990年代のオレゴン州。30年間で10家族が惨殺される事件が起きるが未解決のままである。そして、事件を捜査するFBI新人捜査官のリー・ハーカー(マイカ・モンロー)は、自分の類稀なる直観力で容疑者を捉えるべく奔走する。
殺害現場には外部から侵入した形跡はなく、”ロングレッグス”という署名が記された暗号文が残されている。
被害10家族の共通点は、13日が誕生日の女の子がいる事。犯行はその前後に行われている事。妻子の殺害は父が行い、父は自殺している事である。
ハーカーは、何かを知っているかの如き母親ルース(アリシア・ウィット)と、上司のカーター捜査官(ブレア・アンダーウッド)と連絡を取りながら捜査を続けるが、新たな事件が発生し、自分の過去と事件の繋がりが徐々に明らかになって行くのである。
◆感想<Caution!内容に触れています。>
・冒頭、T-レックスの名曲”Get It On"の歌詞がテロップで流れる。
”見た目は細くて弱そうだけれど、ヒドラみたいな鋭い牙がお前には生えている。凄く、エロくて可愛くて、しかも俺のものなんだ。”
この歌詞が意味する事は、この恐ろしい物語を見て行けば分かるのである。
そして、田舎の家の前の少し離れた道路に車が止まり、家の中に居た女の子が外に出てくると、顔を白く塗った長髪の男が、女の子に気味の悪い声で声を掛けるのである。"もうすぐ、お誕生日だね・・。”
・そして、時は1990年代。リー・ハーカーは未解決事件捜査の一人として現場に出るが”あの家に容疑者がいる・・。”と言った家に相方が行くとドアが開けられ彼は射殺される。その家は、且つて一家惨殺された家だった。
・リー・ハーカーは疲れた顔で、頻繁に母親に電話を掛ける。母親は明るい声で対応するが、画面のトーンは暗く、不穏である。
・徐々に冒頭の少女が、リー・ハーカーである事が明らかになって行く。彼女の誕生日も13日である。そして、ルースがリーを狂った人形製作者”ロングレッグス=ゴプル”(白塗りで良く分からないけれど、良ーく見るとニコラス・ケイジ)から助けて貰うために、その呪いの人形を幸せそうな家庭に修道女の恰好で”プレゼント”として届けていた事が分かるシーンは恐ろしい。リーは同僚の女性と母ルースの家に行くが、母は密かに車で待つ女性をライフルで撃ち殺すのである。
ここ迄来ると、ゴプルが現場にルースに残させた暗号文の”ロングレッグス”の意味も氷解するのである。
■”ロングレッグス=ゴプル”は捕らえられ、取調室で自ら頭をテーブルに何度も叩きつけ死亡する。
だが、彼が作った呪いの人形はその効力を失った訳ではないのである。
そして、修道女の恰好をしたルースは、人形をリーの上司のカーター捜査官の家に届けるのである。
椅子に腰かけるように置かれた不気味な人形。
娘の誕生日のケーキを切るのにナイフがいるというカーターの妻。
虚ろな目のカーターは妻と共に、”ケーキを切るために、キッチンに消える”のである。
物凄く怖いし、嫌な気持ちになるシーンである。
キッチンからは異様な音がし、血だらけのカーターのみが戻って来るのである・・。
そして、エンドロールで大音量で流れる”Get It On"・・。
<今作は、悪魔に魂を売った人形作りの男が、娘を守る母の気持ちを利用した恐るべき30年に亘る所業を、不穏極まりない空気感、音響の中で重層的に描いたサイコスリラーなのである。>
10年に1度の恐怖………?
ホラーでも無く、猟奇殺人でも無くあえて言えばナイトシャマラン系か
ネタバレでもなんでも無いが、匂わせながらそれほど怖くない(ちびっ子はわからないが)
監督オズ・パーキンスは「サイコ」のアンソニー・パーキンスの息子。公式サイトでは、「羊たちの沈黙」×「シャイニング」×「セブン」×「ゾディアック」に影響を受けた・・・なんて、シリアルキラー作品っぽい匂いをプンプンさせていたが、この雰囲気からこっちへ持っていくか〜という意外性は、ある意味ナイトシャマラン系と言えるかもしれない。
全く想像していなかった結末、⭐︎は低いが結構惜しい作品。
ニコラスケージは、言われてもわからないほどの変貌ぶりで、その他出演者との格の違いが凄すぎ。
⭐︎は低いがA24同様、C2 Motion Pictureも今後注目の独立系製作会社だという事はわかった。
こうゆうのはフェアじゃない
キモラス・ケイジ
期待してた割に…
ニコラス・ケイジと認識するまで時間がかかった
フィクションなので野暮なことは言いたくは無いが、黒魔術?によって簡単に人を操れる感じや、安易なジャンプスケアが好みではなかったかも。
主人公の幼少期のトラウマや半分超能力者というのもその影響なのだろうが、物語を都合よく進めるための設定にしか感じられなかった。
主人公はイット・フォローズのあの子?当時はもっとふっくらして血色が良かったイメージがあったけど、あんな感じになったんだと驚き。(役作りなんだろうけど)
ロングレッグズがニコラス・ケイジだとわからるまで少し時間を要したが、それほど作り込んだ人物設定だったし、ああいった怪演をさせると流石に一級だと感心させられた。
あれで死ねるってビックリだが、相変わらずの美声に酔いしれたしw
一番怖かったのは母親。
洗脳させられたビー玉みたいな目って白人特有の武器だと思う。
肩透かし
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