「ストーカーと犬」少年と犬 uzさんの映画レビュー(感想・評価)
ストーカーと犬
粗筋には惹かれなかったが、犬の演技が凄そうで観賞。
病床の益岡徹が、表情は大袈裟なのに喋りは苦しさを感じない変な演技してて嫌な予感…
それ以上にヘタな芝居は出てこなかったが、脚本が雑。
一度断った仕事を引き受けるなら、普通はお金が必要になるなど何かしら事情を持たせるでしょ。
美羽も、「このお金で連れ行ってあげて」と言ったのに回想終わったら「ガソリンが無くなるまで行こう」だし。
和正が“仕事”に多聞を連れてったのも不自然。
やたら美人な外人女性は、あの状況で盗品も多聞もしっかり確保の強かさ。
借金踏み倒したままの栁俊太郎は逃げもせず別の女とイチャイチャ。
普通に不審者でしかない和正をアッサリ受け入れ、183cmもある男を一人で運んで埋める美羽。
車で来てるのに病院まで走って向かい、何故かトラックの接近にまったく気付かない和正。
イヤホンさせるなら冒頭じゃなくここだろ。
などなどツッコみ疲れてきたタイミングで、いきなりのスピリチュアル展開。
図鑑を届けたお礼に焼肉を奢る少女と、それに平然とたかる殺人犯まで出てくる。
斎藤工夫妻も、震災経験しといて耐震対策ザルなの?
なんかもう、少年の話とかどうでもよくなる。
そもそも和正が、贖罪もせずに「多聞を連れてけば許されるかも」なんて意味不明な思考で応援できない。
多聞と出会う人々も、基本「その存在が支えになりました」ってだけ。
家族問題に関しては和正も美羽も投げっぱなし。
揃いも揃って自分語りが唐突だし、これだけとっ散らかるなら登場人物減らしてくれ。
和正は何日仕事休んでて、美羽のアパートはたまたまペット可なのか、とかもずっとノイズ。
128分かけてこんなに薄いとは思いませんでした。
共感ありがとうございます。
ラジカル志向の瀬々監督がここの所、必死にウェルメイド路線を堅持して来たのに・・力尽きたんでしょうか?次も坂本九、どうなんでしょう。