「人間臭くていじらしい」野生の島のロズ プライアさんの映画レビュー(感想・評価)
人間臭くていじらしい
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お手伝いロボのロズ。配送中に事故で孤島に流れ着く。
当然、主人も見つからないし、何も仕事を与えられない。
で迷走するうち高所から落下、雁の一家を殺してしまう。
唯一無事だった卵からキラリが孵り、母と思われる。
別の動物の進言で、キラリの教育を仕事と認識するロズ。
嫌われ者の狐も成り行き上これを手伝ってくれて、
体が小さかったキラリは何とか飛べるようになった。
雁の群れからは異端として相手にされなかったが、
雁のボスが仲間に入れてくれて、越冬のため旅立つ。
その途中で偶然、ロズの生まれた島の工場で休憩する。
でも侵入者としてロズの同型ロボから激しい攻撃を受ける。
ボスはキラリに位を譲り、自らオトリとなって死亡。
キラリは群れを無事に導き、リーダーとして認められる。
一方、島では異常に厳しい冬が来て動物が全滅しかけてた。
それをロズが救い、暖かい部屋に火を焚いて迎え入れる。
こうしてロズも島の動物達から受け入れられる。
やがてキラリが帰還した。
同じ頃、ロズの場所を見つけた会社が回収に来る。
かなり強引な手段で攻撃的な回収だった。
動物達は命がけで戦い、ロズは助け出される。
でも会社が再度来ることは間違いない。
島の動物の安全のため、ロズは自ら回収される。
記憶は消されることになるが、心は消えないと誓った。
そして翌年、キラリがまた工場を訪れると、ロズがいた。
やはり心は失っておらず、感動の再会となった。
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子供用作品かも?と危惧してたけど、見に行って良かった。
中盤まで、ロズが子育てとかしてる頃は割と退屈した。
でも最後の方は感動して涙が止まらんかった。
ドラえもん映画でもいつも思うことやが、
やはり強大な敵が現れ、みんなが力を合わせて立ち向かう、
そういうシーンになって来ると、やっぱり感動するんよな。
人間にせよ動物にせよ遺伝子は利己的なものやから、
他人のためにそこまで尽くすなんて現実にはないけどな。
心の濁った大人ほど、馬鹿げてると感じるだろう。
でもそういう子供だましなら、おれは歓迎やな。
そもそも心なんてないはずのロボットだけに、
愛のある行動がいじらしい、そんな感覚やったな。
ロズってなんか聞き覚えのある声やなと思ってたが、
綾瀬はるかやなって途中で分かったわ。
そうなってからは、ロズが綾瀬にしか見えんくなった。
だから心がないようには到底見えんくなったのもあるw