劇場公開日 2025年2月7日

「美しいものが観たい方!必見です。」野生の島のロズ 星のナターシャnovaさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5美しいものが観たい方!必見です。

2025年2月18日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

笑える

楽しい

ある日突然、野生の動物しかいない小さな島に
最新鋭の「お世話ロボット」が落下してきた。
ロボットはプログラムにしたがって、何かのお世話をすることが任務。
ところが野生の動物たちは見た事も無いロボットに警戒して近寄ろうともしない。
最新鋭のAIを搭載したロボットは、野生動物の言語さえ学習して
自らの任務である「お世話を必要とするクライアント」を探し島を動き回る。
偶然のアクシデントにより、ロボットはとある鳥の巣を壊してしまい
その巣の親鳥と数匹の雛が事故とはいえ天国に行ってしまった。
たった一つ残った卵、他の動物達からその卵をお世話するように
言われたロボットは、本来のお世話の仕事を思い出し
卵を孵し、雛鳥を育て始めるがやがて〜〜

このお世話ロボットがものすごく高性能でね、
いや〜私、こんなロボットにお世話されたいわ〜〜。

これまでのドリームワークス的な
アメリカンジョークを散りばめた作品ではなく
もっと普遍的な内容をテーマにした、
長く愛される感動作に仕上がってます。

絶対絶対、映画館でご覧ください!!

で、月に8回ほど映画館で映画を観る中途半端な映画好きとしては

何だか早めに切り上げちゃう映画館がある様で、
親子で楽しく観られるこんな良い映画なのに、
早々に切り上げる映画館は観る目ないな〜〜!

ロボットにプログラム以外の「感情」が芽生えるのか?と言う
比較的日本ではよくあるテーマではあるけど、
それをデジタルのツルンとした映像ではなく、
水彩画や手書きアニメに近いタッチで映像化していることで
とても感情移入のし易いルックになっていて、
私はアニメの映像テクニック等には疎い方だけど、
観ていて最後は本当に泣けてしまった。

この映画がすごいのは単に良い話では終わらない、
野生の摂理では排除されていたかもしれない存在が
ロボットのプログラムによって生かされるという流れ。

自然の摂理も一種のプログラムの様なもの。
ただ、生物の進化はそれまでと違う局面を生き抜いた生物が
新しい環境に順応していった結果なので
無条件の自然賛美だけでなく、変化を受け入れる、
肯定する事も大事というお話が中々に深いと感じました。

吹き替え版の綾瀬はるかはこの手の役をさせればまあ〜〜ピッタリ!!
綾瀬はるかの出世作「僕の彼女はサイボーグ」や
「義母と娘のブルース」等を観れば超納得!
最初はいかにも機械然とした話し方だったものが
どんどん人としての暖かな情緒を獲得して行く。
流石です!!

本当に親子で楽しく観られる超良作です。!!

星のナターシャnova