「AIに動物の生態を学習させたら・・」野生の島のロズ 泣き虫オヤジさんの映画レビュー(感想・評価)
AIに動物の生態を学習させたら・・
ファミリー層向け作品であることは分かっていたが、“野生のロボット”に惹かれて観賞。
できれば字幕版で観たかったが、字幕版の上映は非常に限られていたので諦めて吹替版で観賞。
【物語】
時代は近未来。人の暮らしを高度なロボットが支援する時代。
ある嵐の晩、最新型アシストロボットが、箱に入った状態で無人島へ漂着する。偶然起動したロボット、自称ロズことROZZUM7134は海岸から島の中へと入って行く。命令を求めて歩き回るが、島には命令を出す人間はおらず、様々な動物達が居るだけだった。動物達からはよそ者として敵扱いされ、孤独なロズだったが、偶然ロズの目の前で卵からかえった雁のひなキラリと嫌われ者のキツネ チャッカリとの出会いで、島での日々が変わって行く。
【感想】
冒頭にも書いたが、まず“野生のロボット”という発想が面白い。
予め作られたプログラムに従って動く機械であれば、こういう設定は生まれないのだけど、昨今の学習するAIを持つロボットなら何がおこるか? を期待させる。
現実にはこうはならないとしても。
ロズは動物語を学習してしまうのだが、将来これはあるかも知れない。もちろん、動物が持つ言語は限られているかも知れないけれど、動物学者が「この動作はxxxxを表している」みたいなことはいう訳で、鳴き声や動作を人間より細かくかつはるかに多くの情報を分析・学習することで人間の動物観察より数段上のコミュニケーションが出来るようになるかも。そんなことを想像させられた。
設定の斬新さ以外、ストーリーは悪く言えば“子供騙し”ではあるけれど、人間でもこんな平和で温かいコミュニティーが実現できたらいいなと思えるし、子供は十分楽しめると思う。子供と一緒に家族で観るのに最適の作品だと思う。