劇場公開日 2024年10月18日

「何でもありの韓国版ゴーストバスターズ。それほど怖くはない。楽しく観ることができます!」破墓 パミョ あんちゃんさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5何でもありの韓国版ゴーストバスターズ。それほど怖くはない。楽しく観ることができます!

2024年10月19日
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鑑賞方法:映画館

はい。キム・ゴウン目当てで観ました。彼女は寡作なのか、日本での公開が少ないのか。(少し前には死亡フラグまでたっていたようです)「スピードスクワット」のカメオ出演を除くと私は劇場で観る出演作は「君が描く光」以来となります。なんと7年ぶり。
さて、本作の宣伝でつい先程来日した際は、相変わらずのベリーショートの彼女。多分、本作では巫堂の役に合わせてウイッグで出演したのでしょうね。さすがに「コインロッカーの女」の頃のギラギラした感じは薄らいだが、最初に墓を掘り起こすシーンでのお祓い演技は凄まじい迫力でさすがでした。
本作ではチェ・ミンスクが地面師を演じ、ユ・ヘジンが葬儀師を演じます。この2人に比べれば巫堂(ムーダン)というのはやや分かりにくい。日本では巫女は神道に組み込まれているが、朝鮮ではシャーマニズムに基づきお祓いや神意を聴くことが広く行われておりそれら祭儀の主催者が巫堂なのです。いわゆる鬼道であって邪馬台国の卑弥呼を連想すれば良い。巫堂は男女いずれでもかまわない。本作では術を使うのはファリム、死者が憑依するのは相棒のボンギルと役割分担しているところが面白い。
本作では、地面師、葬儀師、巫堂の4人がチームを組んで怪異と戦います。このチーム編成というところが新しい。最初はパク家に取り付いた祖先の怨霊が相手でこれは意外と簡単に片付いたなというところですが、実はその先があって…という流れです。儒教、仏教、道教、陰陽五行、先祖霊、怨霊、精霊、地縛霊、歴史的因縁、何でもありのワンダーランド状態。少しゴチャゴチャしているしいかにも都合のよい展開というところはあるけどまあ楽しめます。
韓国ホラーものは苦手なんだけど生理的に怖い部分はほとんどない。一方、「哭声/コクソン」のような根源的な恐怖を感じる作品でもない。
要は娯楽大作なのです。
いつものように日本の話ともなります。それも豊臣秀吉時代と日朝併合時代の二段構えが絡み合ったやや無理な設定。怪しげな日本語セリフもかなり出てきます。オレは別に鮎もマクワウリもそんなに好きじゃないんだけどなと思いつつ観てました。
でもそれも娯楽作品ということで勘弁してあげてください。

あんちゃん