「【“狐が虎の腰を切る。そして、墓の構造と相克の鉄槌で祖国を守ろうとする人達。”土俗的風習とミステリーの絡ませ方が絶妙なヒストリカルホラー作品。韓国で大ヒットした理由が良く分かる作品でもある。】」破墓 パミョ NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【“狐が虎の腰を切る。そして、墓の構造と相克の鉄槌で祖国を守ろうとする人達。”土俗的風習とミステリーの絡ませ方が絶妙なヒストリカルホラー作品。韓国で大ヒットした理由が良く分かる作品でもある。】
■米国の韓国系富豪から代々の世継ぎが謎の病気に罹患したり、死産する原因を探るように依頼された巫堂(ムーダン)のファリム(キム・ゴウン)と全身に呪い封じの刺青をした弟子のボンギル(イ・ドヒョン)。
その原因が先祖の墓地にあると推察したファリムは、風水師サンドク(チェ・ミンシク)と葬儀師ヨングン(ユ・ヘジン)等と、墓を除霊しつつ改葬を試みる。
◆感想
・結論から書くが、今作は大変に面白怖い、サスペンスミステリーホラーであった。
・ファリムたちが、豚の生贄5頭と共に、まじないをし墓を掘り返すシーン。良き土地の筈なのに現れる狐の群れ。
そして、風水師サンドクは言う。”とんでもない、悪地だ。”
・サンドクたちが土地を決めた人物を聞くと、”キスネ”と言う聞いた事のない僧侶の名が出て来る。
ー 脳内で狐の群れと、キスネと言う名が重なる。ー
・ファリムたちは墓から棺桶を掘り出し、突然振り出した雨の為、焼き場に一次的に置かせて貰う。日本でも、雨の日には火葬を嫌う事を思い出す。韓国でも同じなんだね。
だが、焼き場の職員が埋葬品目当てか夜に棺桶を開けた事から(大馬鹿者である。)、ファリムの脇を”無理に閉ざされていた”霊魂が外界に出てしまい、原因究明を依頼した世継ぎを殺してしまう。
で、”ヤレヤレ、解決か!”と思ったらここからが見せ場でありました。
・更に起きる怪異にサンドクが再び墓を彫ると今度は”立てに置かれた針金状のモノで巻かれた棺桶”が出て来る。
ヨングンが”余程、取られちゃイケないモノが入っているんだな。”と言うとファリムは”逆よ!”とビシッと言うのである。
■で、ここから脳内フル回転で、歴史を思い出すのである、私は。
”豊臣秀吉の命で、朝鮮出兵した時の総大将は宇喜多秀家だったよな。けれども、関ヶ原の戦いでは死んでないよな。あ、小西行長だ!”と、勝手に決めつけて鑑賞続行する。
- あんまり、物語とは関係ない些末な事である。申し訳ない。-
・ここからが、凄かったなあ。怖かったなあ。恐ろしかったなあ。”立てに置かれた針金状のモノで巻かれた棺桶”をコレマタ一時的に置かせて貰った近隣の寺から”将軍”がじゃじゃーんと出て来る展開には参りました。
”そこに焦点を当てて来るかあ!”と思ったね。
”将軍”は寺の僧侶の頭を引きちぎり、ボンギルの呪い封じの刺青を避けて胆を喰らうのである。
<ラストまで、ハラハラドキドキである。ファリムは、サンドクとヨングンと、全身に呪い封じの文字を耳なし芳一の如く書き込み、墓に乗り込み、”将軍”と対峙するのである。
そして”将軍”に胆を喰われ”手下”となった病室のボンギルは、ファリムの師匠たちが守るのである。
今作は、過去朝鮮を支配しようとしていた日本が仕掛けた“狐が虎の腰を切る。”呪いを断ち切るために、韓国風水師たちが奮闘する”韓国で大ヒットした理由が分かる”土俗的風習とミステリーの絡ませ方が絶妙で、且つ重層的なヒストリカルホラー作品なのである。>
■私は、今作が韓国で大ヒットした理由を、歴史的に日本に蹂躙された事に対する想いが有った事を否定はしないが、日本人がこの作品を観て”自覚なき、嫌韓思想”により低評価をする事は、残念な事だと思います。
エンターテインメント作品として、純粋に観た方が面白怖さを実感できると思うのだけれどなあ・・。
勿論、そうではなくって、純粋に今作が面白くなかった人は、当て嵌りませんよ。
怒っちゃ嫌よ。
お疲れ様です。
自分も、あの武将のモデルは誰だ❓と推測しましたが、秀吉の息子秀頼がたしか2mくらいあった、という話を思い出して、実は秀頼は大坂ではなく朝鮮まで逃げたのか❓、と勝手に考えてゾクゾクしてました😁
今晩は!私も同様な事を思っていました。先に観ていて追ってレビュー読んだらビックリ‼️(笑)
そうなのか、、、世間様は💦
NOBUさんの読んで、やっぱりそうですよねって。レビュー仲間様みんなと逆に行ったら小さくなってました(笑)