うちの弟どもがすみませんのレビュー・感想・評価
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【”寝ても覚めてもその人の事を考えちゃう、それが恋。”お母さんが再婚した新しいお父さんの子、4人兄弟と“姉”になった女子高生の関係性の変遷を描いた爽やかで、優しい気持ちになるラブコメディ。】
ー 私は、恋愛映画が好きである。高校生男女でも良いし、大人の男女でも良い。恋愛映画って、ヒューマンドラマの一形態だと思うからである。
そして、今作は近年知った小柄で可愛い畑芽育さんの魅力が、良いのである。-
◆感想<Caution!内容にやや触れています。>
・イト(畑芽育)も、一見愛想のない長男ゲン(作間龍斗)、全体バランスを取る一番大人に見える二男ラク(那須雄登)、苛めにより引きこもりになっている三男シュウ(織山尚大)、まだチビッ子ルイ(内田煌音)も、皆、根っこの部分では良い子である所が良い。
爽やかに鑑賞出来るからである。
・イトはゲンより、生まれが一日早いだけなのに、”お姉ちゃん”として朝晩の食事作り、洗濯、弟たちの弁当作りを頑張るのである。スンゴイ頑張るのである。
だが、ゲンはそれまで”自分が弟たちの面倒を見る!”と頑張ってきたので、イトの頑張りが、ちょっと気に入らない。可愛い奴である。ヨシヨシ。
・イトが引きこもりのシュウがゲーム好きと知って、ゲームを通して彼の心を解きほぐしていく様が良いのだなあ。
そして、シュウは部屋を出て来て、皆と食事をするようになるも、イトへの想いを募らせるのである。
・イトはゲンが実は弟たちの事をとても大切に想っている事を知り、彼の見方を変えて行くのである。そして、つい口にしてしまった言葉。青春だなあ。だが、ゲンは相変わらず素っ気ないのである。
ー だーが、恋愛経験豊富なオジサン(オバカ)は、見抜いているのだよ、ゲン君。君がイトの事を好いている事を。-
・ゲンVSシュウの騎馬戦なども、観ていて楽しい。兄弟と言えど恋敵だもんな!
<今作は、捻りの無い(褒めてます。)爽やかなラブコメディである。
更に言えば小柄で可愛い”一歳から芸能活動をしているという!”畑芽育さんの魅力に溢れた小品なのである。>
■どーでも、良い事。
冒頭、お父さん役で麒麟の川島さんが、ワンシーンだけ出演するが、お忙しい方なので、出番はその一度なのである。
胸キュン
ごめんの苺プリン。
住み慣れた街を離れ、母の再婚相手・新しいパパの元で生活を送ることになる糸の話。
新パパ宅へ着けば新パパの連れ子男4兄弟(源、洛、柊、類)の姉へと なってしまった糸だったが、仕事の出張で新パパ と母は出張先へと行ってしまい、弟4人の面倒を見ることになる糸だったが…。
気づけば男兄弟達に溶け込む糸だったけれど、少し噛み合わない長男・源との家事のやり取りでのぶつかり合いには言い過ぎでしょ!と思うものの、言われ悲しむ糸には萌えちゃったり。
買い物の帰り道、名前を呼び捨てされたことで兄弟ではなく男と意識し、やっぱ恋愛展開になるよねと読めつつも、あんだけ可愛い子がひとつ屋根の下にいれば男兄弟達も恋をするよね!と、10代の恋愛のもどかしさだったり甘酸っぱさもありで楽しめた。
お姉ちゃんというより母親っぽくなっているのは、糸の過去に原因があるのだろうか
2024.12.6 イオンシネマ京都桂川
2024年の日本映画(105分、G)
原作はオザキアキラの同名漫画(集英社)
突然4人の弟を持つことになった女子高生を描いた青春ラブコメ映画
監督は三木康一郎
脚本は根津理香
物語は、千葉県の上総鶴舞から東京の多摩に引っ越してくる高校2年生の糸(畑芽育)とその母・さほ(笛木優子)が描かれてはじまる
糸は何も知らずに再婚先の成田家にやってきたが、そこは父・勲(川島明)と4人の弟が住んでいた
1日違いの年下での長男源(作間龍斗)、1コ下の洛(那須雄登)、2コ下の柊(織山尚大)、小学3年生の類(内田煌皇)
しかも、父はいきなり北海道に転勤になり、母親もそれについていってしまった
糸はお姉ちゃんを頑張らなきゃと思うものの、これまで弟の面倒を見ていきた源と衝突してしまうのである
映画は、現実にはほぼあり得ない設定で、妄想を楽しむという内容になっていて、低学年向けの少女漫画なので際どくは攻めて来ない
この原作が青少年向けだとエロ要素がガッツリ入って、糸の部屋に忍び込もうとする輩の巣窟になるとか、無邪気を装った類が役得的なスキンシップを堪能しそうだが、そう言ったことはほとんど起こらない
二男が家庭内恋愛に前向きというネジが飛んでいる家庭なので、真面目に考えたらダメなのだが、この状況で放置している両親が思った以上に鬼畜のような気がする
夫婦でラブラブでいたいから娘に押し付けた感じになっていて、青少年の欲望を軽視しているのは漫画だからだと思った
とは言え、映画は純粋なラブコメではなく、いわゆる「異世界招聘型」の物語になっていて、兄弟の中で燻っている問題を解決するのが糸だった、というものになっていた
糸は兄弟たちがふれられずにいるところに踏み込める器量があって、それは姉だからという責任感だけではない
姉として認められたいというところもあるだろうが、それよりも家族が欠けているということの重みの方が強くて、それが衝動となっているのだと思う
糸の父の話はほとんどふれられないし、何歳ぐらいで今の状況(母と二人暮らし)になったなどがわからないのだが、設定には家族愛に対する強い願望が生まれた起因などがあるのだと思う
そして、それが母親からの信頼につながっているし、父親の兄弟への信頼にも関わってくるエピソードもあるのだと思う
それでも、せめて源にでも「わかってるよな、お姉ちゃんなんだからな」ぐらいの釘を刺して出張してもよかったように思った
いずれにせよ、細かいことは抜きにしてシチュエーションを楽しむ映画で、自分をどのキャラに当てはめてムフフと考えるのかというものだと思う
基本的には俳優のファン向けの映画で、お姫様になりたい人向けだと思うのだが、劇中でキスはするけどお姫様抱っこをしないのは不思議だなあと思った
糸が彼らを男として意識する瞬間があると思うのだが、それが裸を見ただけでは弱いし、4人のうちの源に固執するためのエピソードは必要なように思えた
源の家庭的なところに惚れ、倒れた時にお姫様抱っこされた柊に惚れと言ったようなありきたりの展開でもOKだし、倒れ込んでキスしているところを類が見て大変なことになる、というエピソードがあってもよかったのかなと感じた
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