劇場公開日 2024年10月18日

「やはり、どこも同じか?」ジョイランド わたしの願い Cabeさんの映画レビュー(感想・評価)

やはり、どこも同じか?

2024年11月1日
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鑑賞方法:映画館

70歳男性です。妻がインドネシア人と言う事もありイスラム教に改宗し結婚しました。また、この映画の舞台であるラホールには1998年に2度出張しています。空港の税関では酒の持込みは厳禁ですし、所謂イスラム国家です。なのでイスラム教の価値観に於ける社会、家族については作品を通じて良く伝わって来ます。でも、宗教以前に、男、女、第三の性、妻、夫、家長制度、世間体は、どこも同じと言う事が良くわかります。そして、最後に、あれだけ明るく自律的な女性が、結婚し家庭に閉じ込められた、本来であれば嬉しい男子を授かる妊娠が逆に彼女を家庭に縛り付ける。その事に絶望しイスラム教では禁じられている自殺を遂げ、その妻を助けるどころか第三の性とも言える女性(男)に恋を仕手しまい、妻の苦悩に気付かず、彼女の自殺で初めて自らの過ちに気付いたのは時既に遅し。そして、妻と約束したカラチの海で入水自殺をしようとするエンディング。パキスタンの今が垣間見える作品でした。

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Cabe