MaXXXine マキシーンのレビュー・感想・評価
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マキシーンの物語がひとつのゴールにたどり着いたことに感動した
思えば『X』や『パール』でも、原理主義的なキリスト教信仰が主人公たちの抑圧になっていることは示唆されていて、それが三部作の完結編である本作で直接の敵として登場するだけでなく、パールの悲しい時人生すらも背負ったマキシーンが真っ向から立ち向かう物語になっていることに少なからず感動した。ご都合主義的な展開のユルさやキッチュなビジュアルについては、この三部作がそれぞれに標榜していた「ある時代の映画スタイルの再現」が80年代ハリウッドなのだから、そりゃこうなるよなという感じで、三部作を貫く遊びの一貫として大いに楽しみました。これ単体で観るとかなり趣味的要素が強い作品に見えるし、実際にその通りなのだけれど、本当に『X』と『パール』を経てマキシーンの物語がよくぞここまでたどり着きましたね!と拍手を送りたい。
スラッシャー3部作の巧みな構成と統一感が画期的
タイ・ウェスト監督と主演ミア・ゴスのコンビで作ってきた3部作。第1作「X エックス」は、ポルノ女優を目指すマキシーンと殺人狂老婆パールの二役をゴスが演じた。第1作の撮影準備期間中、監督とゴスはすでに第2作、若かりし頃のパールの夢と挫折を描く前日譚「Pearl パール」の脚本を書き上げていたという。そしてこの第3作「MaXXXine マキシーン」では、ポルノ女優として成功したマキシーンがハリウッドスターになる夢を追うが、彼女の暗い過去を知る者たちや連続殺人鬼が迫ってくる。3作目を観終わって、第1作でゴスが演じた2人のキャラクターのうち、老婆パールの前日譚を第2作で、女優志望マキシーンの後日譚を第3作でそれぞれ描くという構成の巧みさに改めて感心する。
第1作の撮影開始が2021年2月、第3作の主要な撮影が2023年春で、短い期間で3本を撮りきったこともトリロジーとしての統一感に寄与しただろう。スラッシャーホラーのジャンル映画では、当初シリーズ展開を想定していないものが1本当たってから急遽続編の企画を立ち上げることも多い。そうした場当たり的な連作に比べたら、この3部作の統一感と巧みな構成はある意味当然か。
前2作の成功を受け予算も増えたのだろう、共演陣もエリザベス・デビッキ、ミシェル・モナハン、リリー・コリンズ、ケヴィン・ベーコンと豪華に。ただし、ゴス+デビッキ、ゴス+モナハンといった具合に主演と人気俳優1人(+比較的マイナーな脇役)で撮られたシーンが多く、3人以上のスターによるアンサンブルが少ないのはやや残念。リリー・コリンズなどは気の毒なくらい出番が短いし。
あと、1作目、2作目で狂気の権化のようだったパールがこの3作目で不在なのも、物足りなく感じたポイントだった。ウェスト監督によると、脚本開発段階ではパールの幽霊を出す案もあったが、結局採用しなかったという。おそらく製作陣も、パールの突き抜けた狂気をどこかで加えたかったのではなかろうか。
ともあれ、3部作の大仕事をやってのけたタイ・ウェスト監督とミア・ゴス、それぞれの今後の活躍にも大いに期待する。
冒頭のオーディションからベンツで駆け抜けるまでのオープニングカット...
冒頭のオーディションからベンツで駆け抜けるまでのオープニングカットは掴み十分で、破天荒なマキシーンが見れて期待が弾んだ。マキシーンの魅力は存分に描かれており、周りを固める俳優陣も好感が持て、物語のテーマ性も感じとれた。ただ展開の見せ方のせいか終盤にかけてストーリーはどんどん失速感が現れて少々退屈することもあった。星3.5はストーリーとこれまでの2作品より不気味さが弱くて期待外れだったから。
3部作として見るとパールとの対比がおもしろいところか。パールには純粋故の思い込みからくる狂気を感じたのに対し、マキシーンからは幼少より刷り込まれた信念からくる狂気を感じた。どちらもどこか無自覚で不安定なところが怖いんだろうね。
今作はホラー作品ではなく軽めのスリラーとして評価します。
『X エックス』のネタバレ少し有り
最近見直した『X エックス』で生き残ったマキシーン。仲間5人は殺され、老夫婦の2人も死亡した。しかし現場には撮影したカメラやフィルが残ったままだった。そんなラストだった。
今回はその出来事から6年後。
ポルノ女優からスター女優になろうと奮闘するマキシーンに(怪しい)探偵がまとわりつく。
同じく有名になりたい女優達や、ビデオ店の(気のいい)友人、(ヤクザの様な)業界の顔役、揉め事を持ち込んで欲しくない(190cmの)映画監督なんか、沢山の人々が(欲望を持って)交わる映画界。
巨額の金が動くHOLLYWOODが舞台で『マルホランド・ドライブ』を思い出す。
しかしその時ロサンゼルスでは連続殺人鬼が、、、
はたして探偵の依頼主は?
殺人鬼※はマキシーンを狙うのか?
映画は完成するのか?
3部作の結末は如何に!
関係ないが "ビデオテープあるある" なんかも思い出す。
レンタルビデオ店で借りたVHSは巻き戻して返却するのがマナー。
ビデオデッキによっては爪が折れたVHSは入れると自動で再生する。
テープが擦り切れてノイズが出るビデオもあった。
VHSテープで思い出すノイズは『ローズマリーの赤ちゃん』の赤い目のシーン。
『初体験/リッジモント・ハイ』のプールから上がるフィービー・ケイツ。(本当に関係ない)
※連続殺人鬼ナイト・ストーカー(峡谷の侵入者):本名リチャード・ラミレス。
1960年2月28日生まれ、2013年6月7日死刑(53歳)。
1984年から1985年にかけて、ロサンゼルス郊外を中心に無差別に民家を襲撃し、暴行、レイプ、強盗などを働き、うち13人を殺害。自らを悪魔崇拝者と標榜したその残虐な犯行は、当時カリフォルニア州全体をパニックに陥らせた。
これが集大成なのか
念ずれば叶う…
前2作品に比べるとエログロやや少なめ、よってホラー色も薄くなり、連続殺人事件などサスペンス要素が強くなった。予算も増えた?のか豪華出演陣も加わりB級ぽさは無くなった。あまりにもリリー・コリンズの出演シーンが少なく、皆ちょい役過ぎる。ケビン・ベーコンは変わらず良い味を出していた。最終章だけあって、ラスボスは前作にもチラチラ出ていた教祖の父親かとストーリーが繋がった。何が何でも、何をしてでもスターになるという夢が叶ってめでたし。
80年代ハリウッドを体感
試写会にて鑑賞🎥
恥ずかしながら、「X」も「Pearl」も観ていないけど、鑑賞。
言い訳を言うと、A24作品はずっと気になっていたものの、怖そう、グロそうな気がして、若干苦手な私は観る機会を逃し続けており…
今回は作品紹介などから勝手にそこまでじゃないかも?と感じ、試写会へ応募させていただきました。
結果…
全然大丈夫だった👏むしろ最高!
前2作を鑑賞していなくてもすごく楽しめるし、多少のグロやドキッとするシーンもあるものの、個人的に大好きな80年代のハリウッドの世界を堪能でき、主人公のマキシーンの強い思いで夢を叶えようとする姿には刺さるものもあり(手段選ばなすぎだけど)、私と同じようにA24作品気になっているけど観たことない方にもオススメです♥️
試写会後のマキシーンにも携わっている特殊造形アーティストの吉沢コーダイさんのお話も、基調な時間で。
タイ・ウェスト監督のリアルな映画を撮影するためのこだわりや、特殊造形1つ1つに携わるスタッフの人数や工程の多さなど、なかなか聞けないハリウッドの裏話を聞けたことに、感動しっぱなしの時間でした。
本当にありがとうございます🌸
Xシリーズだけど
だいぶ雰囲気が違うよね
このシリーズは全て少しずつホラーの中でもジャンルが違う感じで今作はサスペンスよりかな?
はっきり言って殺人鬼が迫るような雰囲気出してるわりにそこまで緻密な感じじゃなくてえ?突然の教祖登場、しかも父
と謎展開
パールのトラウマも意味ありげでそんなにないし、3作品目としての前作との関連性も雑で結局この3作品はミアゴスの魅力を楽しむ映画なんだなと認識しましたね
とにかくハッピーエンドでよかったよ
追記
このあと気になり、2、1と遡ってみたけど
2を見てから1をみるとパールの生き様やなぜブロンド嫌いなのかとかママと話す事が被っていたりして面白い
この作品は2→1→3とみると理解しやすいのかもしれない
タイトルなし(ネタバレ)
パールからの3部作と聞いたので視聴していたが、元の「Pearl」が好きすぎて少しがっかりしたかな。
あちらの作品はパールのサイコっぷりがたまらなく、カカシとダンスなんてある意味トラウマだった。
貧しい中でも妻ではなく女を捨てない母と娘の対立が良かった。
「X」を視聴しないと理解できないと評価を見ていたが、そんなの十分すぎるほどパールは魅力的すぎた。
「X」に関してはこの半分はポルノのそれをどうすれば…と、ポルノは芸術だ!若さとだ!といったやいのやいのの間に若さをおくれおくれオババパールがオジジとタッグでやってきた!脱出劇だったので、それはそう。ここでもやはり若さがターゲット。車でどーん!
「ma XXXine」に関してはハリウッドがメイン。
33歳のそろそろ売れどき終わりのマキシーンが映画界に命をかける。
「X」でとてもエロ可愛かったダブダブのオーバーオールをジレっぽく身体にフィットしたスタイルが前作を知ると成長を感じるし、後半にはスタジャンに細いヒールブーツと戦闘スタイルでもセクシーさを合わせてるのもどこでも色気爆発してるのはさすがと。
彼女の目指すのは映画デビュー。
なんとかオーディションにうかるもパワハラあり、知り合いがナイト・クルーラーという謎の殺人鬼に連続で殺され、ポルノ時代のパパラッチ、世論はNOポルノと大熱狂。時代に詳しくないのでわからないのだけど、たかがポルノされどポルノにそこまで熱狂しなくても…なんて思ったり。
マキシーンは可愛いのだけど、ちょっと痛いシーンが起こるくらいであまりホラー的演出はない。
いわゆる人怖系なのだろうな。あぁ、前作に宗教がどうとかって思ってたらまさかの悪魔教。
他の人達は烙印を押されてたのならマキシーンもあのままだと烙印押されてポイだったのだろうか。
ヒルズヒルズって言ってたのも、刑事も探偵もまったく役に立ってないなぁ。
せっかくパールさんの過去のトラウマを作ってくれたのだから、悪魔教よりそっちを使って欲しい。
鍵をギリリとメリケンサックの様にして殴打とかウォークオブフェームにタバコポイとか細かいところ良い。
常に吸ってた薬もスターになればお札を使う。
結局、すべてマキシーンちゃんの一人勝ち。
自分の私らしくない人生を受け入れず、過去もトラウマも全部捨てて私らしい人生を手に入れた。
パパと共に唱えたその言葉は祈りのようで呪いのよう。
ファッキンムービースターな存在をマネキンの様に終わらせないと新たな誓いを立てる。
あまりのマキシーン無双っぷりに途中これは夢では無いだろうかとどんでん返しに怯えながら視聴完了した。
地べたをもがき足掻いていた時には車のバンパーにMAXXXine、ついにハリウッドに手の届いた彼女の名前はハリウッドの看板へとのし上がったのは印象的。
ミアゴスちゃん、もうちょっと可愛い声だった気が…
『X エックス』『Pearl パール』に続くシリーズ第3作
【「X」「パール」に続く最終章】
3部作のラストとなる本作は、ホラーを期待していると肩透かしを食らう内容だった。出演者が豪華であることは確かに目を引くし、過去の名作をリスペクトしたオマージュも随所に感じられる。しかし、前2作のように「見ればすぐにわかるホラー」ではなく、むしろホラー感はかなり薄い。
そのため、ホラーを前提に鑑賞すると残念さが否めず、映画単体としての評価が難しい。今作だけを観ても物語に入り込めず、ややおいてけぼり感があったのは否定できない。「X」の惨劇から6年後、生き残ったマキシーンのその後を描いた作品ではあるが、「A24らしい色」が強調されすぎていた印象もある。
ホラーであるならば、もっと直感的に恐怖を感じさせる作りでも良かったのではないかと思う。
メンヘラ女の子の日常🥶
今夜(2025/09/13)観ました。
『パール』『Xエックス』ときて本作です。
前作でマキシーンちゃんは一体何人殺したんでしょう(笑)あんなとんでもない母ちゃんに育てられちゃ仕方ないですね😅
念願かなってマキシーンちゃんは、ハリウッドへの進出が叶います。が、過去の彼女の“問題行動”を知る地元の警察や探偵が嗅ぎ回っています。お仕事に集中したいマキシーンちゃんは、邪魔者をどうしてしまうのでしょう?
『パール』から考えると表現はマイルドになっていますし、残酷な描写がもはやギャグとして成立している部分があり、個人的には楽しく観られました(笑)レンタルビデオ屋さんが猟奇殺人犯の被害に遭ったシーンは、とても気の毒だと思いました。
マキシーン初主演作の監督は女性で、タフな女です。マキシーンの所属事務所のマネージャーのテディは、ガスことジャンカルロ・エスポジート。困った時に頼れるボスです👍
クレイジーな娯楽作品です。少し怖いけど楽しく観ましょう(笑)因みに成人向けの作品なので、家族団欒の視聴はお勧めしません⚠️(笑)
パール不在が物足りない
カルト的ムービーの匂いがする
マキシーンよ永遠に。
まさかマキシーンの続きの物語があるとは思わなかった。
あの惨劇から生き残ったマキシーンが
確かに真っ当な人生を歩む事はないだろうなと
思っていたから、この物語には説得力はあったけど、
マキシーンが女優として成り上がる話と
ナイトストーカーの話と、
家族の話が
噛み合ってないような気もした。
突然敵が現れて無理矢理物語の幕を閉じた感じは
否めなかった。
ただマキシーンとミアゴスの成り上がりが被って
エンドロールはなんとなく美しいものに思えました。
男を丸裸にして○○を潰すところや○を吹っ飛ばすところ
はかなりエグくて最高だったので、
ストーリーよりアクションによって欲しかった。
マキシーンとナイトストーカーの対決を期待して観て
しまったので僕的にはガッカリでした。
容赦ない殺傷力が健全
やっぱりこのタイ・ウェスト監督×ミア・ゴスシリーズは楽しい。
一作目の「X エックス」から変わらない主人公たちの容赦ない殺傷力には、つい吹き出してしまう。
シリーズを一貫して、スターを夢見る主人公という構図は安定だが、実際に数日ハリウッド大通りを閉鎖して撮影したという今作(映画「サイコ」で使用された屋敷まで!)は、微妙なリアリティがまた新鮮。今回の"悪役”になる「ナイト・ストーカー」は80年代に実在した殺人鬼リチャード・ラミレスがモデルだそう。言葉通り血塗られたハリウッドの暗黒面をコミカルに映し出す今作では、一作目とはまた違う雰囲気のマキシーンを堪能できる。
マキシーンを演じるミア・ゴスはもちろん、他キャスト陣もすごい。ケビン・ベーコンの笑い方がウザいのなんの笑リリー・コリンズってこんな風に使っていいの??笑エリザベス・デビッキは、グレタ・ガーウィグを連想させる?(見た目オンリー)
唯一クライマックスがあっけない印象で、ストーリーは比較的驚きがなかったのが少し残念だが、今回も楽しませてもらいました。
あなたが特に記憶に残る殺人シーンはどれですか?
真っ赤に染まったシーツには、ゾッとしてしまった。
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