グラディエーターII 英雄を呼ぶ声のレビュー・感想・評価
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凄いのだけど感情移入できない
映像も凄く、迫力もあり、1作目からのストーリーの仕掛けも練り込まれているのに入り込めない。
いろいろ考えたけど、盛り込みすぎとそのアイテム良く今まで持っていたねというシラケが、早いストーリーをわかりやすくするための要素が逆に計算されすぎてシナリオが鼻につくような気がした。
もっと編集で削るべきだった気がする。
前作ファンにはたまらない見事な続編
字幕版を鑑賞したが、字幕担当が戸田奈津子だったのでゲンナリした。いい加減に引退してほしいものである。字幕監修まで付いていたが、今作でもいくつかおかしな訳があり、誤訳の女王はいつまで映画界に迷惑をかけ続けるつもりなのかと腹が立った。
24 年目の続編ということで、前作の熱烈なファンだったことからワクワクして観に行った。史実を下敷きにしていくつか改変を加えながら、コモドゥスが暗殺された後の時代を描いている。前作の登場人物を丁寧に拾って書き上げたと思われる脚本は、実に良くまとまっていて、時折前作を思い出させながら進行したので、私のような前作ファンは猫の下顎を撫でられているかのような状態に陥った。
ローマ皇帝は原則的に世襲ではなく、前皇帝が見込みのある者を後継者と指名して元老院の承認を得て権力を継承する形式が本来のもので、後継者の指名をすることなく前皇帝が崩御した場合にやむを得ず世襲で皇帝が決まることがあったが、歴代ローマ皇帝で世襲によって即位した者は、ほぼ悉く腐り切ったクズばかりだった。前作のコモドゥスも愚帝で史実でも暗殺されているが、今作で登場するカラカラもゲタも最悪の皇帝だった。
史実のカラカラとゲタは双子ではないものの同じ父母から生まれているのだが、兄弟で父親と共同統治をしながら非常に仲が悪く、父の病死後、母が用意してくれた仲直りの席上でカラカラがゲタを殺害してしまっている。母親の目の前で、ということになる。カラカラはゲタを殺害しただけでは飽き足らず、ゲタ寄りだった貴族を片っ端から殺害して財産を奪ったばかりか、ゲタの追悼をすると呼びかけて集まった数万人の市民を虐殺している。世襲がいかに愚かなことかというのは、歴代ローマ皇帝を見れば明らかなのである。
当時の身分は元老院階級、騎士階級、平民階級に分かれていたが、これは世襲ではなく、財産の多さで決まる一代限りのものだった。皇帝は元老院階級でなければなれないが、平民や自由奴隷出身であっても、財産さえ蓄えれば元老院階級まで出世が可能であったことから、マクリヌスのような人物がいた可能性はゼロではなかった。皇帝まで成り上がって見せようという野望は、元老院に反感を持たれなければ不可能ではなかったのである。
前作から登場しているマルクス・アウレリウス帝の娘ルッシラと弟のコモドゥスは実在の人物であるが、マキシマスとルシアスは架空の人物である。実在の人物の中に、見事に架空の人物を入れて壮大な物語を作り上げる手腕は実にしっかりとしたものである。エイリアンシリーズにおいて、特にプロメテウス以降のリドリー・スコットは全くの邪魔者であるが、「最後の決闘裁判」や「ナポレオン」などの歴史物では見違えるように冴えた演出を見せている。
本作も前作同様に古代ローマとコロッセオの再現映像が実に見事である。コロッセオに海水を張って海戦を模した戦いを再現したという話は史実に基づくもので、ローマ人たちの建築技術の見事さを物語っている。ただし、鮫は泳ぎ続けていなければ窒息死してしまうので、生きたまま輸送してコロッセオの海水に放つことはできなかったはずである。
戦闘場面はいずれも迫力があって手に汗握るものであり、俳優陣のアクションは見事なものであった。デンゼル・ワシントンは既に 69 歳になっているが、老いを感じさせないキレッキレのアクションを見せていた。
音楽担当は「ウルヴァリン」「シュレック」「プロメテウス」などを手掛けているベテランで、前作のハンス・ジマーの曲を回想場面などで巧みに流用しながら独自のスコアを書き上げていて非常に見事だった。エンディングのリサ・ジェラルドの歌声は、壮大な物語を完結させる力を持っていた。実に見事な続編だった。
(映像5+脚本5+役者5+音楽5+演出5)×4=100 点。
古代ローマの世界観を楽しむ
古代ローマを舞台に剣闘士(グラディエーター)として生きる男の生き様を描いたスペクタクルアクションで24年振りの続編。ストーリーも含めて個人的には前作の方が良かったように感じたがそれでも決闘シーンはド迫力でスクリーンに引き込まれた。古代ローマの世界観を楽しむシリーズです。
2024-198
Ⅱへのこだわりと民衆への信頼
2024年。リドリー・スコット監督。ローマ帝国の衰退期、領土は最大になったが、双子の皇帝の支配下で過酷な専制的支配が行われていた。敗戦の末に奴隷となった異国の男は、妻を殺した将軍を恨んでグラディエーターとしてのし上がっていくが、、、という話。
前作の世界観を引き継いだ続編。もう24年前らしい。ラッセル・クロウ。奴隷からのし上がって皇帝と対決、そこに愛が絡む、という基本を再び再現している。
冒頭、ローマに攻められる異国の地で主人公は農業を営み、妻は洗濯をしながらやさしく主人公に語り掛ける。映画の歴史における伝説の白いシーツですよ。典型的すぎて昨今のジェンダー規範的にどうなんだとおもわずにいられない「愛情豊かな夫婦」の描写だが、次の瞬間、戦争を告げる鐘がなると、夫だけでなく妻も戦闘服に身を包んでいる!現代的な「愛情豊かな夫婦」像では、女性は洗濯をするだけでなく戦闘にも出るのだ。これは単にジェンダー規範への敏感な対処なのではない。「Ⅱ」という数へのこだわりとして展開されていくのだ。ここではまず洗濯しつつ戦う女性。
続編だから、主人公が前作の息子であるのは自然な流れだが、それによって、主人公は奴隷でありつつ皇統を継ぐ者という二重性をはらむ(最初は明かされないし主人公の意識にも上らないのは意図的な省略だろう)。そして、当初の妻への復讐に自らの出自への自覚が加わっていく。主人公はローマ帝国内ではよそ者のため、帝国政治に関わる主人公の「代理」として母の再婚相手である将軍が存在している。帝国内の正義を体現する将軍。そしてもちろん、最悪の支配者として双子の皇帝。細かいことだが、その皇帝の1人が指名する執政官も2なのだ。そのうち片方は猿だから、無理やり数を合わせたかのようだ。後半で本性を現すあの男も、その意図は当初の主人公と同様に復讐だったことが判明する。復讐する2人の男。このように、続編であることを意識的に用いて、2から複数の意味(継承、代理、分有、分身、善と悪、など)を生み出しているようだ。すごいぞリドリー。
闘技場の中には敵と味方以外に「民衆」がいて「兵士」がいる。一部の力あるものや高貴な身分の者たちが織り成すドラマであっても、最後には民衆への信頼があるのも感動的だ。
🔴地獄の門は常に開いている🔴
大興奮
前作がこの作品で引き立った
とある会社のイベントで、こちらの映画を視聴する機会を頂きました。実は1作目を見ていなかったので、本作を見る前に予習をしておこうとまず一作目を視聴しました。戦いは激しい割に、なぜでしょう、少し迫力にかけ、若干モヤモヤした感じを抱きながら一作目を見終わり、そして2作目を見る運びとなりました。
結果この作品を見て一作目のモヤモヤがきれいに晴れ、この2つの物語を持ってグラディエーターのストーリーが完成した気がします。
よく2作目が1作目を超える事は難しいと言われますが、私としてはこの2作目の方が1作目よりも楽しかったし、ストーリーがうまくつながって何かすっきりした感じを受けました。
大昔にコロセウムを見学に行ったことがありますが、改めて当時、このような生身の人間の生死をかけた戦いが繰り広げられていたのかと思うと少しぞっとします。
ぜひ1作目と合わせてこちらグラディエーター2をお楽しみいただくと良いかと思います。
期待しすぎたかな
無理矢理作った続編
見応えはあった
『圧巻』がいっぱい✨
前作ナポレオンでどーされてしまったのかと思心配になった御大ですか、本作では『さすがっ!ナイスです!!』の連続。
●スタートの海戦シーンが圧巻
船の漕ぎ手を鼓舞するスネア叩きの男性の無機質な顔のリアルさがお気に入り💜
●史実に忠実
カラカラ帝は有名だけどゲタ帝?双子?創作??みたいな感じで見ながら知らんな〜と思っていたけど実在の人でした(←自分の知識のなさが露呈しただけ😭)
そりゃ字幕︰戸田奈津子以外に字幕監修に二人もついてるほどなんだから時代考証もバッチリよね。
●史実に忠実その2
コロッセオの中での海戦再現……贅沢すぎるぜぃ古代ローマ人!
●パスカルとメスカルの肉弾戦は見応えアリ✨
闘志の中に温かさを感じる優しい世界が垣間見える
●コニー・ニールセンがちゃんと歳をとってて良き
下手に若作りしないで24年の年月の流れを感じさせてくれる素敵な女優さん
●ルシウス見た目の荒れっぷり
前作で線の細い美少年系だったルシウスがあんなにゴリっとラッセル・クロウ路線になってしまうのは疎開(?)先での生活の厳しさを物語ってるのか……
●何は何でもデンゼル様!
別に新人ばかりが出てる映画の中の唯一人の大御所……ってわけでもないのに完全に全〜〜〜部もっていってたな〜〜〜
でもルシウスに真っ向勝負で勝てると思ったのには無理があるww挑んぢゃダメよ、お爺ちゃん😅
何がなにだか。
悪役?
達成感が込み上げて…!?😅
主人公ルシアスがマクリヌスに討ち勝ち、兵士たちに、平和な理想のローマ帝国を築こうと呼びかけるラストシーンで、胸の中に湧き上がってくる“やった〜“感、『私は何にもしてないのに…』と苦笑する自分がありつつも、快感ではありました。
巨匠リドリー・スコット監督が、かの超大作”グラディエーター”の続編を、24年の時を経て最新技術を駆使して製作した、壮大なentertainment spectacle.『映画とはこういうものなのだ!』と胸を張るような作品。
撮影当時若干26歳のポール・メスカルが、オスカー主演男優賞に輝いたラッセル・クロウに劣らぬ、“strength and honor”の男を演じてみせました。さぞやpressureだった事でしょう。この先、目を離せない俳優の一人になりました。
Key person、謎の策略家マクリヌス役デンゼル・ワシントン。Press conferenceでは、自分は大変な思いをしているポールを見ているだけなので、“easier”だったと笑っていましたが、マクリヌスが放つ、次元を超越した余裕のオーラが恐いほどでした。因みに、記者会見場階段でコニー・ニールセンの手を取りエスコートする、彼の自然な振る舞いがとっても素敵でした。リラックスしている素顔の彼でさえ、無限のオーラがあります。並ではないcarrierは、男をこんなふうにするのですね。
凛として一輪の華を添えるルッシア役のコニー・ニールセンは、流石にもう前作程のbreathtaking beautyではありませんでしたが、不自然な美容整形アンチエイジングを施す女優達が殆どのこの世界で、natural and elegantに歳を重ねている彼女の姿は、とても好感が持てました。一層彼女が好きになりました。
総じて、御年87歳の偉大なるクリエイター、リドリー・スコットに、世界の称賛が止むことは無いでしょう。
恐るべき策略
ローマが栄華を誇る時代。北アフリカにてローマ軍を迎え撃つ戦士ルシアスが、アカシアス将軍率いる兵に妻を殺され、復讐を心に誓うが…といった物語。
大ヒットとなった前作から実に20年を越えた続編。同じように、諸々あって決闘場に辿り着き、グラディエーターとなったルシアスだが、彼には秘密があるようで…。
最序盤、はじめからクライマックスと言わんばかりの大迫力の戦闘!!ここだけでも滾りますね。
敵はアカシアス将軍!!
…だが、敵として描くには良き将軍といった佇まい。悪政に耽る双子の若き皇帝も、美しい御尊顔でありながらしっかり愚かさも感じさせる。素晴らしいキャスティングですね。
見所はやはり闘技場でのシーンでしょうか。白熱のバトルもさることながら、この民衆の声。いかに皇帝が愛されていないかがよく表現されている。
そんな中、奴の見事すぎる策略ときたら…。
皇帝が未熟なのを差し引いても、敵ながらアッパレですな。
ストーリーも単純すぎず、それでいて分かりやすく描かれているし、奴隷達の意地とプライドには胸が熱くなる。カオスと化した闘技場の闘いと来たらもう!…その中で射手に対する観客のローリングアタックはちょっと面白かった(笑)まぁあの場面ではアレが有効ですね。
終盤は、え〜ここからズドンと始まるんじゃないの〜!?…なんて思ったりもしたが、生まれ変わるローマを予感させるなら寧ろこの展開で良かったのかな。
2時間半の長尺を感じさせない、熱く素晴らしい作品だった。
戦の迫力もあって演出もいい、話も分かりやすい、キャストの演技もよく...
主人公の存在感は大切なんだね
リドリー・スコット監督作品「グラディエーターII 英雄を呼ぶ声」を見てきました。
しっかり前作のお話の続きになっているんですね。前作を見ていなくても楽しめる作りにはなっていますが、まずは、前作同様スケールと言う部分では圧倒されるぐらい凄い映像ですね。
まずは、ケチを付けてしまえば、ルシアス役のポール・メスカルの存在感・・・・正直、あまり強そうだとは見えない、戦っているシーンも誰と戦っているのか分からなくなってくる・・・この手の映画にとって、ポール・メスカルには、存在感がなさ過ぎるかな・・・デンゼル・ワシントンは、嫌になる程、安定感があって・・・・・スケール感の高い映画なんだろうけど、逆にチープな印象で終ってしまったかな・・・・
コニー・ニールセンは、もう60歳ぐらいでしょ・・・しかし、綺麗だね・・・・びっくり過ぎるぐらい綺麗だよ・・・
カラカラ、ゲタ兄弟はもっとぶっ飛んで欲しかったかな・・・
いったい、誰が一番悪いのかなどがいまひとつ分からないと言うか理解出来ないから、主人公が浮かないんだろうね・・・
ま、最初から最後まで安定してみていられる部分は、さすがにリドリー・スコット監督だね。
どうしてこれを作ったのだろう
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