「大迫力なれど熱量が足らないローマ史劇」グラディエーターII 英雄を呼ぶ声 シネマディクトさんの映画レビュー(感想・評価)
大迫力なれど熱量が足らないローマ史劇
名作『グラディエーター』からなんと四半世紀振りの続編で、監督は前作から引き続きリドリー・スコットで、最近の彼の作品としてはまあまあの出来でした。冒頭の海戦やコロシアムでの戦いなどのスペクタクルシーンは、スコット監督の得意とする所だけにものすごい迫力で映画館のスクリーンで見なきゃ損ですね。お話しは、主人公の隠された出自や奴隷商人の野望など色々工夫してあるんだけど、何か表面的にサラッと描いてあるだけでもっと深掘りしてほしかったです。しかし、何よりも前作にあって本作にないものは、主人公の強いカリスマ性と戦闘シーンでの強烈なカタルシスです。なので、グラディエーター同士の団結や相手を打ちのめす高揚感みたいなものが感じられないのが、とても残念でした。音楽も悪くないけど、ハンス・ジマーの音楽ほど記憶に残るスコアもなかったです。役者では、主役のポール・メスカルは相当な鍛錬を積んできた感じだけど、ラッセル・クロウのインパクトには及ばず。将軍役のペドロ・パスカルは、とても存在感があり心正しき武人役を見事に演じていました。デンゼル・ワシントンは、悪辣な役柄を楽しそうに軽々と演じているようでさすがの貫禄でした。
昨日、友人の家に行き「グラディエーター」のブルーレイ・エクステンデッド版未公開映像を見せて貰った。約16分程の中であった方が良いと思ったのはコモドゥスがマキシマスの死を確認しなかった兵士二人を弓矢で処刑するシーン。ルッシラがルシアスは貴方の子だと告げるシーンは、・・・無かった!!
友人の勘違いでした。レビューに追記しました。
デンゼル&マクドーマンド(マクベス夫人)のマクベスは夫人ばっかり見てましたがデンゼルよかったです。舞台、古典を演じる俳優の腹というか立ち姿というか、なんか違いますね。それに、きちんきちんと地味に生活して実は凄いんです!の映画の彼と同じ人か~!と思うほど、今回のデンゼルはエレガントでしたよね!