「え、1からそうだったの?早く言ってよ。【追記あり】」グラディエーターII 英雄を呼ぶ声 Mr.C.B.2さんの映画レビュー(感想・評価)
え、1からそうだったの?早く言ってよ。【追記あり】
11月18日(月)
フォトグラファーの友人とユナイテッドシネマ浦和で「グラディエーターⅡ」をIMAXで鑑賞。
終映後に友人から「グラディエーター」のブルーレイ・エクステンデッド版は劇場公開より約17分長く、その中でルッシラ(コニー・ニールセン)がマキシマス(ラッセル・クロウ)にルシアスは貴方の子だと告げるシーンがあると聞いた。
え〜、リドリー・スコットは何でそんな重要なところをカットするんだよ。早く言ってよ。(確かに1では若い時にルッシラとマキシマスが良い仲だったと匂わす所はあったし、姉のマキシマスへの愛にコモドゥスは嫉妬するのだ。25日前に再上映を観たからこの辺は記憶に新しい。)
「マキシマスが死んだ妻子とローマの為を思って闘うのに、ルシアスが実子だと判ると観客側に(実子のためだと)その思いが薄くなると思ったのではないか」と友人。うーん、そうか。さすが映画秘宝ライターだ。
それでマキシマスのルッシラへの台詞が「ルシアスは無事か?」だったのか。
カラカラとゲタの双子皇帝やマクリヌスは実在したけれど、実際は映画の物語とは違うようで、正確な史実を知るにはグレシャムの法則さんのように「ローマ人の物語」を読まないといけないのかも知れない。
でも、そうすると「史実と違うやろ」と物語が楽しめなくなってしまうと言うのも判る。映画のために作られた物語を楽しむしかない。
第一作の内容が油絵風に描かれるタイトルバックで始まる。
皇位継承者であるため命を狙われないよう母ルッシラは息子ルシアスを逃がす。「いつか迎えに行くから」と。ルシアスは彼の実の父がマキシマスである事を知らない。ルシアスは名をハンノと変えヌミディアで暮らすが母の迎えは来ない。16年が過ぎた。(これは後から判る事で、映画はこの後から始まる。)
将軍アカシウス(ペドロ・パスカル)のローマ軍が海から侵攻して来てハンノ(ポール・メスカル)の妻は殺され、ヌミディアは占領される。この海戦のシーンは仲々見応えがある。
ハンノは奴隷となり、奴隷商人マクリヌスに買われる。マクリヌスは、ハンノの妻を殺された将軍アカシウスへの怒りによる闘いにグラディエーター(剣闘士)としての強さを感じる。
ここからは第一作と同様の展開でハンノはグラディエーターとして頭角を現し、マクリヌスはハンノを率いてローマに行き、自らの野望とともにローマで権力を増して行く。彼は皇帝に取り入り、上へと昇っていく。
将軍アカシウスの妻となった母ルッシラと再会したルシアスは父親がマキシマスである事を告げられる。
ルシアスは闘技場で将軍アカシウスと対峙するが、アカシウスを殺す気は失せていた。しかし、かつての夢のローマを取り戻そうと画策し軍勢を用意していたアカシウスは皇帝ゲタの命により弓で射られ殺されてしまう。
マクリヌスは脳梅毒の皇帝カラカラを焚き付けて弟ゲタを殺させ、自らカラカラを殺す。そしてルシアスの眼の前でルッシラを弓で殺す。
将軍アカシウスがローマに攻め入るために用意していた軍勢がローマにやって来て、ローマ軍と対峙する中、その前でマクリヌスと闘い倒したルシアスは、夢のローマを取り戻そうと説き、両軍の衝突を避けるのである。
闘技場で闘わされるのが第一作では虎だったが、今回は獰猛な猿、サイ、闘技場に水を張った海戦の再現の際には鮫を泳がせるなど、ちょっとやり過ぎ感有り。
マクリヌスを演じるデンゼル・ワシントンが、いつもより絞った体でさすがの貫禄を見せる。ポール・メスカルよりも良かった。
第一作のラストでマキシマスが仇を取った時のカタルシスは、本作では感じられなかった。
【追記】
昨日、友人の家に行き「グラディエーター」のブルーレイ・エクステンデッド版未公開映像を見せて貰った。約16分程の中であった方が良いと思ったのはコモドゥスがマキシマスの死を確認しなかった兵士二人を弓矢で処刑するシーン。ルッシラがルシアスは貴方の子だと告げるシーンは、・・・無かった!!
友人は、雑誌「映画秘宝」のライターでもあり、公開当時マキシマスのルッシラへの最後の台詞が「ルシアスは無事か?」だったのが、あれは自分の子供だからだという説が有り、そう思いこんでいたらしい。20年前の人間の記憶は間違う事もあるのか。
彼は数多くの作品を観ており、また彼の家にはブルーレイのケースが一杯の本棚がいくつも並びそのケースには普通は1~2枚の所、6枚ずつディスクが収納されている(6倍の収納でないと置けない量なのだ)。「実はあなたの子供なの」とはよく有る話だが、一体、何の作品と勘違いしたんだい??
友人の話を鵜呑みにして映像を確認する前にレビューを書いてしまい、申し訳ありませんでした。
お知らせ ありがとうございました。記憶違いはあって当然…なぐらいに沢山ご覧になってるんですね!さすがライターさん。ブルーレイのお話などすごいですね、面白く読ませていただきました🙂
ご丁寧なコメント、有難うございました。
あまり細部にこだわらない(というか、忘れてしまう)ほうなので、レヴューを読ませていただき、へえ、そうなのか、なんて思っています。
ご丁寧に追記のお知らせをいただき、ありがとうございます。
たくさんの作品を観ていると記憶が混乱することもありますよね。
私なんて、昨日観た作品の記憶さえ曖昧です。
Mr.C.B.2さんの誠実な対応に敬服します。
ご丁寧にお知らせいただき、ありがとうございます。
私も誰かのコメントなら間違いない、という前提で思い込んでしまうことがあります。
ネットの情報も含め、自分で確認することを端折ってはいけないと自戒します。
ありがとうございます。
お知らせありがとうございます!
ご友人の勘違いだったのですね。
言われてみたら、自分にもそういうことあるような気がします。
何本も見ていると、想像とか願望が「そうだった」記憶に代わっちゃってることがあります。
本当だったら2の作成は必然の、伏線でしたね
ご友人の勘違い(笑)
でも、「ルシアスは無事か?」に隠された〝説〟はどこかにその根拠があったのかもしれませんね。脚本家のコメントだったりとか…。
ライターさんだから得られた情報だったのかもしれませんね。
お知らせ頂きありがとうございます。
未公開映像には、母と息子の関係を証明する映像は
なかったのですね。
もう2の設定が当たり前に納得していますから、
不思議なものですね。
確認ありがとうございます♪
コメントバックありがとうございます。
剣闘士だけに…ですね(笑)
「スパルタカス」で、軍人に「スパルタカスを差し出せば命を助けてやる」と言われた奴隷たちが、「オレがスパルタカスだ」と口々に名乗り出る場面です。
思い出しただけで胸が熱くなります。
コメントありがとうございます。
前作でカットされたシーンはしりませんでしたが、カットした理由があるはずですよね。
自分の息子だと知ってしまえば、それが物語に影響しなければ意味がない、そうすると物語の焦点がぼやけてしまう。
で、カットしたのに続編ではそれが重要なキー設定になっているから、逆に続編の物語の焦点がぼやけちゃった…感じですかね。
実は親子設定だっんですね!でも前作ではローマ軍に殺された妻子の復讐の鬼と言う設定でしたから、この設定を出しちゃうと、確かに焦点がボケてしまいますね。
コメントありがとうございます。
なんと、前作で「親子」と明確にしているシーンをカットしてたとは
本作で唐突感否めませんでしたが、取ってつけではなかったわけですか。
見ている方にはわからないですよね
こんにちは。おかげさまで「インターステラー」のIMAX鑑賞叶いました。今回の座席(K列)は今までのIMAXで一番良かったです。端っこでしたが全く問題なく堪能できました。やっと自分に合う列がわかったことも嬉しかったです!アドバイスどうもありがとうございます!
明日の席はK列ですが端っこしか選択肢がなくそこにしました。でも初めてIMAXは愚かにも一番前に座り恥ずかしかったです。IMAX苦手&音痴をゆっくり克服中。アドバイスありがとうございます。明日は絶対に寝坊できない!
IMAX&インターステラーにアドバイスありがとうございます!O列なんね!既に埋まっていたのでK列にしました。IMAXでの座席選択は私にはまだ難しいです。これからだんだんに慣れていきたいです。TENETで初・IMAX!辛く、苦しく、でか過ぎ~!前過ぎた~!と反省が多過ぎました。以降IMAXアレルギーだったろのですが、インターステラーはIMAXで見ることができたらと、IMAXも知らないうちから思っていたので嬉しいです。早起きしなければいけませんが楽しみだから大丈夫だと思います!ありがとうございます。
共感&コメントありがとうございます。
私も気になって調べたら、わざわざ湖から水道を築いて水を引いたり、人工湖を造ったり、開催のたびに注排水したりしたようです。相当な費用と手間をかけていたんでしょうね。イベントにかける熱量がハンパないです。
こんばんは。教えていただきありがとうございます!
おっしゃるとおり、1作目は2人が恋仲もしくは旧知の間柄と思わせる会話場面ありましたね。でも親子の話はなかったよね…と自信がなかったので、ブルーレイの17分長いお話で納得です~。なるほどなー。
スッキリしました!ありがとうございました😊
油絵風のタイトルバックで始まる最初、とってもよかったです!それが一番好きでした。その後の母子・父子関係性はなんだかよくわからなかったので歌舞伎の世界にしときました!
えーっ、ルシアスがマキシマスとルッシラとの実子は、
16分長いブルーレイにはちゃんと語られ、劇場公開では
カットされていた!!
すごい丸秘情報ありがとうございます。
Mr・C・B・2さん、渾身の力作レビューですね。
すごく納得しました。
私もデンゼルと比較するとポール・メスカリには感情移入が
あまり出来ませんでした。スター性が欠けてますよね。
こんばんは!
ご丁寧にご連絡いただき、かえって恐縮です。
ありがとうございました。
昔から、欧米諸国で作られるローマ帝国ものは(というか欧米諸国以外では誰も作らない?)ローマ皇帝の粗探しと悪い方への拡大解釈で作られている気がするんですよね😂