「名作の続編だけあってお金かかってるとは思う」グラディエーターII 英雄を呼ぶ声 福島健太さんの映画レビュー(感想・評価)
名作の続編だけあってお金かかってるとは思う
なにせ、前作から時間が空いているもので、内容がうろ覚えでした。
映像としては闘技場をはじめローマの大きな建物や船の戦いなどの規模が大きく、迫力があってすごいと思いました。
かなりお金をかけたことでしょう。
残虐な剣闘を見せ物にしている古代ローマということで、首を刎ねとばしたり、暴力的な表現が多いのも、異文化を表現した映像として、良いとは思います。(個人的には残虐なのは嫌いだけど)
ただ、ドラマとして感じる面白さはいまひとつだと思いました。
例えば、死んだ妻が本作で主人公に与えた影響は、どれだけあったでしょう?
戦争で妻が死んだところまではとても愛していた風に見えたのに、実際に将軍と剣闘の一騎打ちになったとき、戦いながらちょっと喋っただけで心変わりして、「え?奥さんの仇がそんなに簡単に許せるの?」と思ったし、奥さんの存在感が空気だと思いました。
それに、母親に捨てられたと感じて恨みに思っていたのが心変わりするには、何かもっと、ドラマチックで大きな出来事があるべきではないでしょうか?
心理や登場人物同士の感情のつながりという点で見たときに、ドラマとして表現が薄いと感じました。
それなりに良いと思います。
ただ、なんとなくいまひとつ足りない気がします。
同感です!
そもそも属州ヌミディアに20年ぐらい過ごして、ローマに未練なんかないはずで、突然目覚めたような「なぜ?」をすごく感じました。
(オヤジの鎧をみたから???)