「【”敗軍の兵士が激烈に強く、腐ったローマ帝国を立て直そうとした訳。”壮大なスケール感抜群の見応えある歴史大作。とても面白かったが、観賞中にカタルシスを感じなかった理由も併せて記すの巻。】」グラディエーターII 英雄を呼ぶ声 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”敗軍の兵士が激烈に強く、腐ったローマ帝国を立て直そうとした訳。”壮大なスケール感抜群の見応えある歴史大作。とても面白かったが、観賞中にカタルシスを感じなかった理由も併せて記すの巻。】
<2024年11月17日 一部追記 Caution! 下記、内容に触れています。>
■前作から20年後位の紀元200年頃のローマ帝国及び周辺国が舞台。
北アフリカ、”ヌミディア王国”にローマ帝国将軍アカシウス(ペドロ・パスカル)率いるローマ帝国海軍が襲い掛かる。
”ヌミディア王国”の兵士ハンノ(ポール・メスカル)は激しい戦闘の中で、弓を得意とする妻を失い、自身も頭を殴られ海中に落ち、”ヌミディア王国”は破れる。
気付いたハンノは、奴隷商人マクリヌス(デンゼル・ワシントン)にコロセウムでの凶暴な猿(と思われる化け物)との闘い振りを気に入られ、グラディエーターとなる。
彼は最初は、アカシウスへの復讐を考えるが、腐りきった双子のゲタ帝(ジョセフ・クイン)とカラカラ帝(フレッド・ヘッキンジャー)や、二人に媚びへつらう元老院達の姿を見て、考えを変えていく。
そこに、コンモドゥス(ホアキン・フェニックス:出演してないよ。)の姉ルッシラ(コニー・ニールセン:前作からたった一人、連続出演。嬉しい。)から涙ながらに実子ルシアスであると告げられ、戸惑うが・・。
◆感想<Caution!内容に思いっきり触れています。ここからは、鑑賞後に読んで下さい。>
・今作のスケール感の大きさが素晴らしい。エンドロールを観るとVFXも多用しているようであるが、冒頭の”ヌミディア王国”とローマ帝国の戦闘シーンから一気に大画面に引き込まれる。
・その後、グラディエーターになったハンノがコロセウムで闘うシーンも、大迫力である。流石、リドリー・スコット御大である。
但し、猿(と思われる化け物)達との初戦や、再後半のコロセウム内に海水を入れた中での海戦、しかも鮫までいるシーンはちょっと、ムムム・・・となる。
・コニー・ニールセン演じるルッシラが若き時に幼かったルシアスを逃がすシーンは、”第一作でルッシラの妊婦姿はなかったよな、とか、父親は誰だ?”などと脳内フル回転で思い出そうとするが、思い出せず。この”設定”が気になってしまったのだよなあ。
・ゲタ帝とカラカラ帝は、実在したそうであるがあの設定は、カラカラ帝が極悪非道だったことから来ているのかな。けれども今作では、ゲタ帝のほうが頭が切れる非道振りで、カラカラ帝は酒ばかり飲んでいる、陰部の病気が脳に来た(梅毒であろう。)阿呆として描かれる。が、二人の姿は、腐りきったローマ帝国を象徴していて良い。
・ハンノが次々に双子の帝が送り込むグラディエーターを倒すシーンは良かったな。特にサイに乗ったグラディエーターをコロセウムの砂礫を目くらましにして、倒すシーンはナカナカであったよ。
■デンゼル・ワシントン演じる奴隷商人マクリヌスは、途中まで謎の奴隷商人として描かれており、それをデンゼル・ワシントンが流石の演技で魅せるんだよね。
だが、中盤に彼がルッシラに対し、衣の上着を脱ぎ彼女の父、賢帝マルクス・アウレリウスの男娼だった事を示す表皮に押された刻印を示すシーンから、彼の狙いが分かるんだよね。つまりはローマ帝国中期の繁栄を齎した賢帝マルクス・アウレリウスが築いた帝国を、乗っ取ろう、もしくは潰そうとする彼の野望が、明らかになる重要なシーンだったと思うな。
・ハンノが、ルッシラから実子ルシアスだと、告げられるシーン。そして彼の父親がマキシマス(ラッセル・クロウ:初作の凛々しい姿が映し出される。オオ、若い、スリムだ。)である事も、彼の指輪を渡される事で明かされ、ハンノは目覚めるのである。”且つて父が目指したローマ帝国の再興を。”いやあ、このシーンは盛り上がったなあ。
序でに言えば、アカシウスとルッシラが愚かしき双子の帝を誅する事を謀っている事が分かるシーンや、グラディエーターの傷の手当をする且つては自らもグラディエーターだったラヴィ(アレクサンダー・カリム)がマキシマムの指輪をアカシウスに忠誠を誓う部隊の長に渡すシーンなどは、更に盛り上がったなあ。
<ここから、ハンノではなく、ルシアスと記載する>
■奴隷商人マクリヌスが謀反が発覚し捕らえられたルッシラと、コロセウムでアカシウスがルシアスと戦うシーンで、帝の指示で兵がアカシウスが剣を捨てたのに弓で射殺すシーンで、ローマの民が愚かしき双子の帝に対しそれまで耐えて来た不満の声を上げる中、まずはゲタ帝を殺し、次にカラカラ帝を密かに殺すシーンもナカナカであった。スカッとしたなあ。
・奴隷商人マクリヌスの野望を見抜き、終わらせるために、ルシアスが彼を追い、川の中で止めを刺すシーンも、見応えがあったけれども、所詮男娼とグラディエーターの戦いなので、あっさりと勝負が付くのである。
<今作は、スケール感抜群の歴史大作であり、見応え充分な作品であった。故に体感2時間無かった作品である。
では、何故に初作の様なカタルシスが齎されなかったのか・・。
それは、上記に記載した幾つかのシーンと、ヤッパリ、ローマを想うラッセル・クロウが演じたマキシマスと、ローマに滅ぼされた”ヌミディア王国”の兵士だったルシアス(ハンノ)の差が脳内で出てしまったのかなあ、と思った作品である。
だが、今作は、リドリー・スコット御大の近年の作品としては、「ナポレオン」と比肩する歴史大作であると私は思います。ラストはグッと来たなあ。第三作もあるのかな。
【劇場の大スクリーンで観たい作品であることには間違いない】と重ねて記します。>
フォローありがとうございました。
今後もよろしくお願い致します。
「ナポレオン」もとても楽しめましたし、リドリー・スコット監督のこういう作品は迫力あり見応えありますね。
まだまだ活躍してほしいと思います。
コメント、共感いただきまして有難うございます!
やはり、ラッセル・クロウのマキシマスは別格の存在感ですね。私は2で彼の影を追ってしまってばかりいました。
コメントありがとうございます。
超大作を観たのにあまり心に刺さらないのは私も感じていました。
主人公と一緒に泣いたり笑ったり悔しさや絶望を感じたりといった、共感が少なかったように思います。
細々とやっているので、こちらこそよろしくお願いします。
今晩は!
皆さんの評価高いのが正当なんだなーって見えました。
歴史がそもそも得意じゃないのもありますね。韓国モノは大好きなんですが。ザ洋画の中でもこれ系は苦手だなーって改めて思いました💦
おはようございます!
1作目は楽しめたんですけどね~
ストーリーが分かりにくい、大筋の部分は勿論分かったんですが細かいとこが入ってこなかったです。
真田広之の将軍は多分後回しで観れたら観るって感じですね私は。